ルイ・ヴィトン美術館

フォンダシオン・ルイ・ヴィトンFondation Louis Vuitton

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ルイ・ヴィトン財団による現代アート美術館。世界的に有名な建築家のフランク・ゲーリーが手掛けた建物は独創的で斬新なデザイン。

こんにちは、パリナビです。2014年10月、パリにまた新たな名所が誕生しました。世界中の人々に愛される高級ブランド、ルイ・ヴィトンによる美術館、正式名称はルイ・ヴィトン財団(Fondation Louis Vuitton)です。
パリの西、広大なブローニュの森の敷地内にあるアクリマタシオン公園の一角に登場した斬新なデザインの美術館。これまでの美術館の概念とは全く違った革新的な建築は、常に時代をリードしてきたブランドならではと言えるでしょう。
では早速このモダンで画期的なルイ・ヴィトン美術館にご案内したいと思います。

ブローニュに出現した透明な雲

美術館の模型

美術館の模型

建物のデザインを担当したのは、アメリカの建築家、フランク・ゲーリー。
彼はこれまでに作ったことのない建物を求め、ガラスをメインに発想を展開しました。全てが違った形のガラス盤を使って建てられたそのフォルムはまるで大きな雲を連想させます。また、周りの景観との調和も意識し、時間や光の加減で表情を変えていく建物を作り出しました。
その結果、独自性、創造性、革新性というルイ・ヴィトンの概念が表れた建物が誕生したわけです。

美術館へのアクセス

凱旋門からシャトルバスが出ています。

凱旋門からシャトルバスが出ています。

ルイ・ヴィトン美術館でのアクセスは、メトロの1号線レ・サブロン駅(Les Sablons)から徒歩10分~15分。ブローニュの森へ入り、アクリマタシオン公園の前を通って行きます。
あるいはシャルル・ド・ゴール広場から出ているシャトルバスも便利です。美術館の目の前に着くのであまり歩きたくない人に向いています。こちらは15分間隔で運行されていますが、バスは小さいので定員になると乗れない場合もあります。
美術館の前のチケット売り場は長蛇の列。あらかじめ日にちが決まっていれば、ウェブサイトからチケットを予約するのがおススメです。受付で待つことなく入れますよ。

多彩な現代アートのエクスポ

フランク・ゲーリー特別展

フランク・ゲーリー特別展

美術館に着くと、やっぱりその壮大なスケールの建物に圧倒されます。ガラス板が多様に入り組んだ複雑な作りであると同時に、見た目も館内もとても開放的です。従来の四角い建物とは違う不思議な感覚があります。
館内は地下1階から屋上テラスまで、複数のエクスポが開催されています。ここでは日本の1階をフランス式に地上階(0階)、2階を1階として表記します。
エクスポの様子

エクスポの様子

まず地下1階へ降りてみます。基本的に特別展はコンテンポラリー・アート。
地下1階の展覧室は一番大きく、いわばその時のメインのエクスポが開催されている階と言えます。
地上階は2015年3月までの期間限定で、フランク・ゲーリー展が開催されていました。美術館の建設に関するエクスポで、ビデオ上映、様々な模型や実際に使用されている素材などの展示がありました。
さらに地上1階、2階と展示室は少し小規模になりますが、まだまだ様々なアーティストによるエクスポが続きます。
内容は定期的に変わるので、ウェブサイトで先にチェックするといいでしょう。
ゲーリーによるメッセージ

ゲーリーによるメッセージ

最初のデザイン画

最初のデザイン画

建物のデザインから、内部はちょっと間違えると迷子になりそうと思っていたのですが、意外と分かり易く、見て回るにも快適な広さです。ガラスと光とそして水が調和して、スペースを更に広く感じさせます。
エレベーター、エスカレーターでつい移動しがちですが、一度は階段を使ってみてください。ガラス越しに外の景色が見える階段や、複雑な建築部分が垣間見える内部の階段など、面白い発見がありますよ。
様々なエクスポを開催 様々なエクスポを開催 様々なエクスポを開催

様々なエクスポを開催

エクスポの様子

エクスポの様子

水も効果的に利用

水も効果的に利用

天井からは光が漏れる

天井からは光が漏れる

テラスへ出てみましょう

アクリマタシオン公園が一望に

アクリマタシオン公園が一望に

3階と4階は階段で続いたテラスになっています。
内部も興味深い作りなのですが、このテラスにきてこそこの建築の面白さを味わえると思います。雲を思わせる屋根部分を間近に見ることができ、その先には広大なアクリマタシオン公園やブローニュの森が広がります。ラ・デファンスやエッフェル塔まで見渡せてとても爽快です。
このテラスを楽しむならやはり晴れの日に訪れたいですね。
奥に見えるラ・デファンス

奥に見えるラ・デファンス

広々としたテラス

広々としたテラス

屋外展示もありました

屋外展示もありました

そのほかの施設

レストラン、ル・フランク

レストラン、ル・フランク

地上階にはレストラン、「ル・フランク」が併設されています。ミシュランガイドで星を獲得しているシェフ、ジャン=ルイ・ノミコスのプロデュースしたレストランです。入り口と反対側に面していてガラス張りの壁からは外の公園の景色が見えます。天井からはフランク・ゲーリーデザインの魚のランプが吊るされているところが楽しいですね。メニューはそれなりのお値段ですが行列は必至のようです。

同じ地上階にはブックストア・お土産ショップもあります。特別展に関する本、デザイン、アート、建築関係の本が主に揃います。もちろんルイ・ヴィトンの本も。
ミュージアムグッズにも建物の特徴をヒントにした品物が色々。ガラスやシルクスクリーンを施したマグカップ、ガラスの帆をイメージした傘に、コットンバッグ、ポーチ、などなど。ナビの見つけた面白グッズは、やはりゲーリーデザインによるヴィトンのミニトランク。ひねりが効いています。お値段3000ユーロ!
ブックストア

ブックストア

ルイ・ヴィトン関連の本

ルイ・ヴィトン関連の本

ゲーリーデザイン。やはり斬新です。

ゲーリーデザイン。やはり斬新です。

色んなグッズも売っています。

色んなグッズも売っています。


館内にはほかにコンサートの行われるオーディトリウムがあります。荷物を預けられるクロークもあり、トイレもずべてバリアフリー完備。
空間としてとても快適でした。ナビとしては、エクスポ鑑賞もさることながら、やはりこの建物自体がひとつのアート作品だという印象を受けました。それを色んな角度から眺めることが一番興味深いものでした。
皆さんもぜひ行ってみてください!
以上、パリナビでした。


記事登録日:2014-12-24

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スポット登録日:2014-12-24