閉店・移転、情報の修正などの報告

フランス海軍の軍港があることで有名な、地中海に臨む港町。ヨット・ハーバーやビーチもあり、毎朝大きなマルシェが開かれます。

こんにちは。パリナビです。今日は、南仏、地中海に面する港町、ヴァール県の県庁所在地でもある、トゥーロンを紹介します。トゥーロンには、フランス海軍の港があります。港は商業用にも使われ、コルシカをはじめ、近辺の島への定期船もここから出航します。ヨット・ハーバーにはヨットやクルーザーが並び、港にはレストランやカフェが並び、夏場を中心に青い海と船を見ながら、食事を楽しむ観光客がたくさんいます。街の中心にある大通りでは毎朝マルシェが開かれ、また、市内にはビーチもあります。

南の風を感じる、港

トゥーロンまでは、パリのリヨン駅からフランスの新幹線、TGVで4時間あまり。トゥーロンに着いたら、まずは港へ。駅から歩いて約10分、街の中心を通りながら、クロンスタッド埠頭Quai Cronstadtに出ると、そこから港が見渡せます。トゥーロンには、王政時代、16世紀にフランス海軍の基地が設置され、現在もブルターニュ地方のブレスト港と並び、フランスでもっとも重要な軍港として機能しています。軍の大型船、また、空母が見えることもあります。もちろん、商業港としても使われていて、また、コルシカ島をはじめ近くの島への定期船、遊覧船などもここから出航します。
ヨット・ハーバーもあり、たくさんのクルーザーやヨットが並んでいます。埠頭にはレストラン、カフェ、土産物屋が並んでいます。夏は港を訪れる観光客も多いですが、セレブが集まることで有名な、港町サントロペのように派手ではなく、また、ブルターニュやノルマンディ地方の港町に比べると、太陽の光が明るく、地中海に面しているだけあって、南国の風を感じられることのできる、のんびり散歩するのにぴったりの港です。

マルシェは月曜をのぞく毎朝開いています

 トゥーロンといえばマルシェ(朝市)が有名。港近く、教会の立つルイ・ブラン広場から始まるラファイエット大通りCours Lafayetteが月曜日を除く毎朝マルシェ通りとなり、各店はお昼近くまで開いています。野菜、果物類、魚介類、オリーブやハーブの専門店があるのは南仏ならでは、でしょうか。また、プロヴァンス柄のテーブルクロスや布ナプキン、かごなども売っていて、お土産を探す観光客の目をひいています。マルシェは地元の人たちがかごを持って、買い物をしに来る場所ですが、夏は観光客も多くなり、普段以上のにぎわいをみせるのでしょう。
いろいろな種類のトマトが買えるトマト専門店

いろいろな種類のトマトが買えるトマト専門店

香辛料の店

香辛料の店

シブレット、パセリ、バジリコなどプロヴァンス料理に欠かせないハーブ類

シブレット、パセリ、バジリコなどプロヴァンス料理に欠かせないハーブ類

新鮮な魚も並んでいます

新鮮な魚も並んでいます

乾燥トマト

乾燥トマト

プロヴァンス柄のエプロンやテーブルクロスは旅行土産にもぴったり。

プロヴァンス柄のエプロンやテーブルクロスは旅行土産にもぴったり。

マルシェの途中で見つけたトゥーロン名物、シシ・フリジchichi fregi。渦巻き状になったドーナツみたいでな揚げ菓子で、それをカットして、砂糖をたっぷりとまぶして、手渡してくれます。スペインの揚げ菓子、チュロスに似ていますが、それよりも食感がふわふわしています。このシシ・フリジをかじりながら、マルシェを歩く人の姿も見かけました。
こちらもトゥーロン名物のカード・ア・デデ cade a dédé 。ひよこ豆の粉を使って焼いたガレットで、ナポレオン率いるフランス軍がジェノバ遠征の時にそこで見つけて、レシピを持って帰ったと伝えられています。

オープンテラスの店で魚料理を

トゥーロンでランチ、あるいはディナーをするなら、オープンテラスの店で、地中海の幸をいかした魚料理が食べたいものです。食事のオススメスポットは港の前、それから駅に近い自由広場。車のいっさい入ることができない、椰子の木が聳える広場で、美しい噴水を見ながら食事ができます。
それから、オペラ座前のヴィクトル・ユーゴー広場Place Victor Hugo。オペラ座の建物の前に、広場を囲むいくつかのレストランのオープンテラス席が設けられています。広場の名前であるヴィクトル・ユーゴーは、フランス・ロマン主義の大作家ですが、彼の代表作『レ・ミゼラブル』の主人公ジャン・バルジャンは、トゥーロンの刑務所に服役していたことになっています。 料理は、オリーブオイルで焼いた魚に、トマトやラタトゥイユ(野菜の煮込み)や、ゆでたコメなどが付け合わせられている、これがプロヴァンス風です。

ビーチもあります

トゥーロンは、街の中心からバスで10分のところにビーチもあります。港からだと、歩いても15分くらいの距離です。ビーチ近くにはホテルもあり、観光客も訪れますが、どちらかというと地元の人が日帰りで来ることが多いようです。ここにもレストランやカフェが並び、海水浴を楽しみに来た人が、海を見ながら、のんびりビールを飲んでいたり。


トゥーロンは、日本ではあまり知られておらず、観光地としてはそれほど有名ではありませんが、一日で周ることができるので、マルセイユに行くついでに立ち寄ったり、あるいはコルシカ島に行く人はその前にトゥーロンで一泊するのもいいかもしれません。以上、パリナビでした。

記事登録日:2011-09-02

ページTOPへ▲

関連タグ: 地方都市 地中海

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2011-09-02