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下町の面影が残るバティニョール界隈を散策してみましょう。職人とアーティストの町は、観光地とはまた違ったパリの魅力を発見できますよ!

こんにちは、パリナビです。17区は閑静な住宅街として知られていますが、その北側に、バティニョールという界隈があります。昔はまだパリ市の中に入っていなかったので、バティニョール村と呼ばれていました。すぐ隣の18区にあるモンマルトルのように、風車が並ぶ田園風景だったようです。17区にはいわゆる主だった観光名所が存在しないため、観光客が訪れることも少ない区です。逆に言えばパリに住んでいる人の普段の生活ぶりを見るには興味深いエリアと言えるでしょう。特にこのバティニョールは、昔っぽい下町の雰囲気を残しつつ、ブルジョワ・ボエームの新世代が次々と移り住んで来るなど、活気に満ちた界隈です。最近人気の出てきたバティニョール地区を散策してみましょう。

バティニョールとは

東は17区と18区の境界にあるプラス・クリシーからクリシー通りを進み、メトロのブロシャン辺りまで、北はRERのポン・カルディネ駅のあるカルディネ通り、西はメトロのヴィリエ駅から伸びるトックヴィル通り、南は8区との境界にあたるバティニョール大通りからプラス・クリシーまでが、大まかにバティニョール界隈と呼ばれるところです。そして多国籍な18区に近い側はより多様な人種や異国料理のお店があり、17区の西側に行くにしたがって白人の率が高くなります。

毎週土曜日はビオマルシェ

土曜日の午前中に開催

土曜日の午前中に開催

さて、メトロの2号線と13号線が乗り入れる賑やかなプラス・ド・クリシーから、並木道のバティニョール大通りへ。ここは毎週土曜日の午前中にビオマルシェが開かれることで知られています。パリ市の公認ビオマルシェはラスパイユのビオマルシェとこのバティニョールの二つです。ラスパイユのマルシェは日曜日なので、ビオ製品好きなら両方行くことも可能ですね。

市民の憩いの場、バティニョール公園

バティニョール公園

バティニョール公園

サント・マリーデ・バティニョール教会

サント・マリーデ・バティニョール教会

さて、大通りからバティニョール通りへ入ってみます。小さな個人店が多く、こじんまりとした下町の雰囲気です。この通り沿いには17区役所があります。
さらに進むと、広場の突き当たりにサント・マリー・デ・バティニョール教会があります。
そして教会の裏手に、住民のオアシス、バティニョール公園(Square des Batignolles)が。19世紀に造られたこの公園は、当時の村の雰囲気を残した静かな佇まいです。公園の中心には池があり、その周りをぐるりと遊歩道が通っていて、ベンチで日向ぼっこをするお年寄りや子供連れのママたちの姿があります。パリの街の喧騒がまるで遠くにあるかのようなのんびりとした光景です。池には沢山の鳥が生息しています。鳩やカモなどよく目にする鳥たちはもちろんですが、パリでも他の公園では見かけない鳥がいたりして、目を楽しませてくれます。
規模はそれほど大きくなく、ふらりと散歩するにはちょうどよい広さです。
公園の片隅では、ムッシュたちがペタンクというゲームに興じる姿もあり、これもまたパリらしい風景です。この公園では色んな世代がそれぞれ思い思いに時間を過ごしています。
緑豊かな公園

緑豊かな公園

鳥たちが多い!

鳥たちが多い!

ペタンクをするムッシュたち

ペタンクをするムッシュたち

アーティスト、職人の町

アーティストのお店が並ぶ

アーティストのお店が並ぶ

クリシー通りからバティニョール大通りと平行して地図上のすぐ上を通るのはダム通り。このダム通りを中心として、アクセサリーのデザイナーによる個人店が多く並ぶクリエーター達のエリアがあります。そして何軒かあるギャラリーでは、絵画教室や陶芸教室などのレッスンが開かれたりと、この界隈はアーティスティックな側面も持っています。こういうアトリエのある通りが残っているのも、もともと職人の町だからでしょうか。ダム通りはバティニョールエリアでも比較的長い通りなので、バーやレストランもあり、色んなお店を発見する楽しみがあります。
ダム通りはクリシー通りからレヴィ通りに突き当たったところまで伸びています。
陶芸や絵画の教室も開かれている 陶芸や絵画の教室も開かれている 陶芸や絵画の教室も開かれている

陶芸や絵画の教室も開かれている

ワインバー

ワインバー

ナスビという名前のレストラン

ナスビという名前のレストラン

漫画のお店も

漫画のお店も

では今度は常設マルシェのレヴィ通りを歩いてみましょう。

地元の商店街、レヴィ通り

レヴィ通り

レヴィ通り

モントルグイユ通りやムフタール通り、ダゲール通りなど、パリにはいわゆる常設マルシェと呼ばれる商店街がいくつかあります。このレヴィ通りもそういった商店街のひとつに当たります。途中歩行者専用になっている部分もあり、ゆっくり見て歩くのには快適ですね。
常設マルシェというとだいたい食品のお店がほとんどを占めるものですが、レヴィ通りの特徴は、様々なお店が混在していること。生鮮食品のお店の他には、本屋、生地屋、何でも屋のバザーに、化粧品や洋服のお店も。もちろんスーパーもあります。リヴォリ通りにあるような大手メーカーのチェーン店も並んでいます。ここへ来れば必要なものは何でも揃いそうです。
ちなみにこのレヴィ通りには、有名なアルノー・デルモンテルのお店もあります。パンにお菓子に充実の品揃え。カラフルなマカロンは個別売りも沢山の種類から選べるので、散歩のお供にいかがでしょうか。
通りをまっすぐ南へ進み、バティニョール大通りへ出ると、クリシー広場方向にサクレ・クール寺院が見えます。18区に程近いここからは、サクレ・クールに徒歩で行く事だって可能です。
カフェ休憩

カフェ休憩

アルノー・デルモンテル

アルノー・デルモンテル


パリは観光スポットが沢山ある街なので、時間の限られている旅行中では、なかなかこういう庶民の界隈まで足を伸ばすのは難しいかも知れません。でも、パリの魅力のひとつは、観光地にない普段のパリの雰囲気もあると思います。バティニョールはそれほど広いエリアではないので、何かのついでにふらりと散歩してみて下さい。観光客もあまり来ない界隈で、地元の人に混じってカフェ休憩というのもなかなか通な楽しみ方ですよ。下町の面影の残るバティニョール村から、以上パリナビでした。




記事登録日:2014-03-24

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関連タグ: 下町 17区

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2014-03-24