ラ・シャンブル・オ・コンフィチュール

旅行者をいつも悩ませるのが、お土産のこと。楽しく過ごしている間でも、お土産のことがいつもどこか頭の片隅で気になっている……そんな経験はありませんか？今回は、お土産にぴったりなお店を紹介します。

最新ブティックが並ぶマレ地区随一のファッション・ストリート、ヴィエイユ・ドゥ・タンプル通りにあるラ・シャンブル・オ・コンフィチュール。日本語で「ジャムの部屋」という意味の店名で、その名の通りジャム専門店になります。一見洋服のブティックかと見間違えるほど、おしゃれな店構え。モンマルトルの麓のマルティーユ通りに第一号店ができて以来たちまち人気店となり、2号店であるここマレ店は2012年6月にオープンしてちょうど1周年を迎えます。

お店に入ると、小さい店内に所狭しと壁一面にジャム瓶がぎっしり並んでおり、なんと100種類以上もの商品が揃っています。各商品の前にはまるでコスメのお店のテスターのように必ず試食用の瓶が並んでいて、気軽に味見できる雰囲気づくりをしてくれているのが嬉しいですね。

100種類のジャムやジュレ、その他ペースト類が揃う

オーナーのリズさんは、サントノレ通りでエピスリーを営んでいた曾おじいさんの影響から、ジャム製造への情熱が高じて自らジャム専門店を開店することに。フルーツだけでなく野菜、花、植物、スパイスを幅広く使ったオリジナルのジャムやジュレは、ここにしかないフレーバーのものも多く、パリジャンだけでなく世界中から来る観光客をも魅了しています。

こちらで置いてある商品はジャムの他にジュレ、ハチミツ、チョコやキャラメルのペースト、野菜のコンフィなど、甘いものだけでなく食事用のものも置いていて、実にバリエーション豊か。フルーツを使ったジャムやジュレは季節毎に分かれて並べられており、聞いた事のない珍しい味もたくさんあり、リュバーブやミラベルなど、フランスならではの野菜やフルーツを使ったものも。人気ナンバーワンのフルーツであるイチゴを使ったジャムが6種類もあるのには驚きました。

圧巻の品揃え

ハチミツも8種類揃う

味見しやすいのが嬉しい

商品はお店独自のレシピで業者に委託して作ってもらったり、リズさんが気に入ったものを厳選して仕入れたりしているのだそう。トロピカルフルーツ以外は全てフランスの材料で作っており、防腐剤は一切使っていません。ちょっと気になったものがあったら、お店の人にお願いして是非味見してみましょう。

日本での滞在経験があり少しだけ日本語が話せる、とても親切な店員のエヴリンさんにおすすめを聞いてみました。「珍しいものをお探しなら、ココナッツやゼラニウムのジャムがおすすめです。シードルのジャムやジュレはクレープにぴったり。人気なのは、フランボワーズ・シャンパーニュや、オレンジ、マンゴー、パッションフルーツが入ったオランジュ・エキゾティック。他にはない独自の味が評判ですよ。ぜひ色々と味見しに、気軽に立ち寄って下さいね。」

曾おじいさんのエピスリーの写真も

知らないフルーツの味を発見

ギフト用コフレもあり

色々な方法で楽しめるのがジャムの魅力

パンに塗るだけでなく、意外と色々と用途がある奥深いジャムの世界。エヴリンさんはデザート代わりにそのままスプーンですくって食べたりするようですよ。ジャムやジュレはクレープに塗ったり、紅茶やヨーグルトに混ぜたりしても美味しくなります。食事用の野菜コンフィなどは、ソース代わりにお肉やチーズと合わせるといいそうです。日本へ帰ってからも、何気ない食べ物がフランス料理に早変わりするので食事としても楽しめます。

ソース代わりに使えるペーストも充実		ディスプレイも素敵
味見しながらゆっくりと選んで		リズさんが出しているジャムのレシピ本