気鋭の有名シェフがプロデュースする人気のビストロ。ディナーの予約は半年先までいっぱい、とか。
こんにちは、パリナビです。
きょうは、ロンドンナビの担当ライター「S」が、サンジェルマン通りのオデオン近くにあるビストロ「ル・コントワール・デュ・ルレ」をご紹介します。
夜は半年先まで予約がいっぱいと言われる同店。そんな人気店に旅行者はどうやって行くのだ!と半ばあきらめていたのですが、「ランチは開店前に並べば先着順に入れる」と聞き、気を取り直して行って見ることに。さてさて、どんな美味しいものに巡り会えるのでしょうか……。
開店まで30分以上あるのに行列が…
土曜日のお昼前、お店の前に行ってみると、開店まで30分以上あるというのにすでに行列ができていました。しかも小雨でちょっと肌寒いというのに、周りの人々はなんとなく嬉しそう。これから美味しいものが必ず食べられるからなのでしょうか?
座席数はわずか60ほどのお店に、開店とともに席に通されました。腰掛けてみると、なんとも小さなテーブルにびっくり。本当にここに料理が乗るのかと思うほど。しかも隣のテーブルとの間隔もきつい上、座席数の半分は屋外と、食事を楽しむのにはちょっと辛いとさえ感じます。でも、これが「パリのビストロの特徴」なんだそうですが……。
ともあれ、メニューを見て食べたいものを決めましょう。
ランチで6,000円は払えません…
ガイドブックでこのお店のことを調べたところ「大きな鏡に書かれた『今日のおすすめ』の前菜とメイン、デザートを食べて満足」と書いてあります。実際に書き出してあるメニューの値段を足すと50ユーロ(6,000円)を大きく超え、しかもメインが「ハト料理」……。せっかく並んで待ったのに食べずに帰ろうかと思いました。
メニューを改めてチェックしたら、後半部分はちゃんと料理のリストとなっていて、豚足やフォアグラ、牛肉の煮込み、子羊のローストなど伝統的な料理がリストされています。さらに、念には念を入れてメニューを読むとサラダやスープのチョイスもあります。たぶん「メインディッシュは多すぎるので、2人で分ければ充分!」ということになりました。
この日のナビは、前菜の代わりにスープ、メインに魚を選ぶことにしました。ギャルソンを改めて呼んで、スープのチョイスを英語でそれぞれ確認、結局(いかにもビギナーっぽい)チキンコンソメを頼みました。
メインには、まぐろのステーキにトライ。たぶん生(刺身!)でも食べられるような良質な材料を使っているとの予測から、表面だけ軽く焼いて欲しいとオーダーしました。
作戦は成功、想像以上のものが登場
さて、スープが出てきました。単純なコンソメ風味ではなく、いろいろなハーブが入っていて、ナビには未体験な味。口に含むとあらゆる風味が湧き立ってきます。
そしてメインが登場。温野菜が載ったマグロのステーキは「レア」を頼んだはずが、表面はガリガリ。オーダーが通じなかったのかな、とナイフを入れて見てびっくり。なんと中は見事なレア! どのように火を通すのかとても不思議です。
メインをシェアするのはお店に失礼とも思ったのですが、「日本人は小食」とお店も理解しているようで、きちんとハーフポーションに分け、2つのお皿に載せて出してくれたほどです。お味は言葉に表せない美味しさ。お醤油をつけて生のまま食べるあのまぐろの食感とはまるで違います。
同行者が頼んだ前菜のパテ
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これが「前菜?」というボリューム!
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デザートまで行き着けなかったのが残念
本来ならメインの後、チーズの盛り合わせとか、ピーチメルバや、クリームビュルレ(いわゆるプリン)などのデザート、さらには食後酒のリキュールまで楽しむべきだったのですが、ナビのお腹には入るスペースがなく断念。フレンチローストの香り高いエスプレッソを飲んで今日のランチを締めました。
気になるお値段は……
地下にあるワイン蔵
お昼だったこともあり、ワインに手を出さなかったのと、量が多そうだったので、同行者とハーフポーションに分けたため、意外と安く済みました。ワインを飲んで、デザートも食べたら1人だいたい40ユーロ超になるでしょう。
隣にはテイクアウトの姉妹店もあります!
今度パリに行ったらまたこの店に来ようと固く誓ったナビ。さっそく半年先の予約を取ろうとも思ったのですが、聞くところでは、夜9時半以降に行くと空いた席で遅めのディナーが楽しめるとか。そういうタイミングで気楽に食べて見るのも良いかもしれません。
以上、パリにお邪魔したロンドンナビでした。