パリからは電車とバスで約1時間。フランスを支配した代々の帝王に愛された広大な森林に囲まれたお城。
こんにちは、パリナビです。パリから南東へ約60km、リヨン駅発の電車で約40分のところにある町、Fontainebleau(フォンテーヌブロー)。こちらには300年以上という長きに渡って歴代のフランス帝王が居住したという、世界遺産フォンテーヌブロー宮殿があります。またその昔、ブルジョワ階級の人々の多くは、狩猟を趣味として楽しんでいたそうです。(現代にも狩りを趣味とされる人がいるそうですが!!!)こちらには王族の狩猟地として狩りを楽しんでいた、“フォンテーヌブローの森”が今なお豊かな自然を残していることで知られています。ここにいるだけでその昔の王族たちの優雅な暮らしをイメージできそうな場所、フォーンテーヌブロー城を今日は紹介したいと思います。
フォンテーヌブローの町とお城
パリ・リヨン駅から電車で約40分、Fontainebleau Avon(フォンテーヌブロー・エイボン)駅で下車。駅のロータリーを出るとすぐにバス乗り場があるので、こちらからAの線に乗車します。バスに乗ったら約10分ほどで市街地に入ってきます。こちらの街並はパリのそれとは異なり、歴史情緒を感じることができるのでちょっと散歩してみてもよいかも!市庁舎を過ぎたところでバスを降りると、向かって左手の塀に囲まれた見るからに広そうな敷地が全部お城だよ!教えてもらいました。入り口はいくつかあるのですが、通りに面した1番わかりやすかったところから入ってみました。いきなり目の前に広がった敷地(あとからもらったガイドによると“告別の前庭”と呼ばれる庭でした)。予想以上に広い!というのがナビの第一印象。
リヨン駅からはこちらの電車で!
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フォンテーヌブロー・エイボンの駅からはこちらのバスで市内へ!
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歴史情緒を感じる市街地。
告別の庭の正面の階段を向かって右手にグラン・アパルトマンの入り口があります。一人10ユーロ(2010年11月現在)を支払って中へ。日本語の簡単なガイドがありますのでそちらを是非ゲットしましょう!ちなみに見学の所要時間は約2時間。期待に胸が膨らみます!他にも別料金にてエスコート付きの見学コースで小アパルトマンやナポレオン1世博物館などが見学ができるそうですが、今日は一番見どころが多いとされるグラン・アパルトマンコースを見学します。
歴史
ナポレオンの肖像画のティーカップ。
その前にフォンテーヌブロー宮殿ってそもそもどのような歴史をもっているのでしょうか?ざっくりとお話したいと思います。こちらのお城の前身は、1173年にはすでに存在していたそう。元は狩用の別荘だったそうですが、1528年当時のフランス王フランソワ1世の命によりイタリア・ルネッサンス様式の城が建築されたそうです。その後も増築を重ね、17世紀~18世紀それからフランス革命が勃発した19世紀にかけて、アンリ4世、ルイ13世、14世、15世、16世の手によってフランス王室の栄華と衰退の時代の移り変わりとともにこの城も変化を重ねていったそう。1808年にはあのナポレオン1世により、現在では城のメインゲートとなっている鉄格子の門が設けられました。ナポレオンの面影が色濃く残っていることからナポレオンゆかりの城といわれることもあるそうです。
宮殿内のみどころ
一言で言うとゴージャス。栄華を極めた時代から長きに渡ってフランスの最高権力者たちが愛したお城というのがよくわかります。宮殿内はベルサイユ宮殿のように一貫してロココ調というわけではなく、何度も増改築を繰り返した影響からか、その当時の最高権力者の好みを反映した、個性をもったインテリアという印象を受けました。あくまでもナビ的感想ですが・・・主な見どころはまず前出の告別の庭。こちらはナポレオンがエルバ島へ島流しになったとき、近衛兵との別れを告げた場所だそう。また宮殿内で一番華麗だといわれる舞踏の間や、イタリアの美術家ロッソによるデコレーションが美しいフランソワ1世の回廊、三位一体のチャペル、王座の間などなど。説明よりも写真でその華やかさをお伝えしましょう!
太陽王ルイの間。
三位一体のチャペル。
広大な敷地
また特筆すべきは広大な敷地。冒頭でもふれましたがフォンテーヌブロー宮殿を囲む森林では王族が狩猟を楽しんだことで知られています。その広さは25000ヘクタール!現代もその森林が残され、時に『鹿に注意』なんて看板を見ると、なんだかとても遠くに来たような感覚に陥ります。パリからそう離れていないはずなのに・・・当時の人々もこちらで狩りを楽しみながら余暇を楽しんだりしたのですねえ。
当時の面影を町全体で残しているフォンテーヌブロー宮殿とその近辺エリア。その時代をなんだかとても近くに感じることができる不思議で貴重な空気を是非体感してみてください!以上、パリナビでした。