フランス国鉄の主要ターミナル駅の一つ。その名の通り、リヨンに行く列車の始発駅です。
南東方面への玄関口であるリヨン駅
こんにちは!パリナビです。今日はリヨン駅(Gare de Lyon)を紹介します。リヨン駅はパリ市内にある7つの鉄道駅の一つで、主にフランスの南東方面の地方、外国ではスイスやイタリア方面の電車が発着します。建物としては高い時計台の塔が特徴となっています。
リヨン駅の歴史
パリとリヨンを結ぶ列車が駅の始まり
リヨン駅は1847年にフランソワ・アレクシ・サンドリエ氏の設計により建設され、1849年にパリとリヨンを結ぶ鉄道の発着駅として開業。1960年代には地下ホームが建設され、1981年にはTGV用に地上ホームが増設。香港まで運行する長距離列車オリエント・エクスプレス88が発車しました。
リヨン駅の構造
3つのフロアから列車が発着
現在のリヨン駅は3ホール構成になっています。正面から入ってすぐのメインホールであるホール1、ホール1の左奥で方向でいうと北東に位置する新しいホール2、そして一つ下がる0Fのホール3。この3フロアでメトロ以外の列車が発着します。それぞれのホール間の移動は3〜5分程度です。ちなみにチケット売り場はホール1からホール2へ移動する通路にあります。
どんな電車が通っているの?
リヨン駅ではメトロ、イルドフランスのネットワークTransilien、TGV、イタリアへの列車TGV Italie、スイスへの列車TGV Lyriaなどが発着しています。
パリ近郊を走るトランシリアン
メトロメトロは1号線・14号線が通っています。メトロの乗り場は、ホール1のエスカレーターを下り、北方面に進むとあります。この通路にはファストフード、ブティック、コスメなどのお店が10軒ほど並んでおり、有料トイレ(0.5€)もあります。
RER(エール・ウー・エール)郊外高速地下鉄RERは西はサンジェルマン・アン・レー、東はディズーランドに行くA線と、パリ郊外を南北に走るD線が通っています。
Transilien(トランシリアン)イルドフランス地方の鉄道ネットワークであるトランシリアンのR線が発着します。南方面のフォンテーヌブロー、モレ・シュル・ロワンなどに行きたい場合はリヨン駅利用となります。
フランスが世界に誇るTGV
在来線TERTERと呼ばれる在来線はTGVやTransilienほど多くなく、ブルゴーニュ地方のLaroche migennes行きの列車が発着しています。
TGV(テ・ジェ・ヴェ)フランスの新幹線TGVは、主に南東方面の列車が発着します。ローヌ・アルプ地方(リヨン)、オーヴェルニュ地方(クレルモン・フェラン)、プロヴァンス地方(アヴィニョン、アルル、エクサンプロヴァンス、マルセイユ)、コートダジュール地方(ニース)など。
スイスの各都市へ行くTGVリリア
TGV France Italie(テ・ジェ・ヴェ・フランス・イタリー)
イタリアへのTGVもリヨン駅で発着。ミラノへは7時間15分で到着します。
TGV Lyria(テ・ジェ・ヴェ・リリア)
スイスのジュネーブ、ローザンヌ、ベルン、チューリッヒへ行くTGV Lyriaもリヨン駅で。ジュネーブへは3時間5分、ローザンヌへは3時間39分、ベルンへは3時間3分、チューリッヒへは4時間3分で到着します。
駅構内について
広い駅構内にはカフェ、レストラン、ブティック、ドラッグストアなどあらゆるお店が入っている
リヨン駅の象徴ともいえるル・トラン・ブルー
ル・トラン・ブルー映画「ニキータ」にも登場する内装が素晴らしいと評判のレストラン「ル・トラン・ブルー」はリヨン駅に古くからある老舗。レストランからはホール1のホーム全体を見渡すことができます。
トイレトイレは各ホールにあります。ホール1はエスカレーターを下って右の、メトロとの連絡通路の途中にあります。ホール2は左奥、ホール3は手前にそれぞれ位置しています。利用時間はホール1が毎日6時~22時、ホール2が毎日6時〜24時、ホール3が毎日6時~22時で、いずれも1回の利用毎に0.5€を受付に払います。
荷物預かり所(Consignes)
乗り継ぎ時間によっては、荷物を駅に預けて身軽に動きたいこともあると思います。荷物預かり所は1カ所のみ。ホール3のある0階で南奥になり、少々わかりずらい場所にあります。駅の外の南のセーヌ川寄りのベルシー通りから入ると簡単に見つかりますよ。
駅周辺
リヨン駅はパリの中でも東に位置します。東側には倉庫を改装した商業施設ベルシー・ヴィラージュ、バスチーユ方面の西側には高架下を利用したレンガ作りのアトリエ通りヴィアデュックが近くにあります。少ない時間でリヨン周辺を散策したい場合はこれらのスポットがおすすめです。
田舎風の建物が可愛らしい
ベルシー・ヴィラージュリヨン駅からメトロ14号線Olympiade方面に2駅進んだCour St Emilionで下車すると目の前にセーヌ川にほど近いベルシー・ヴィラージュという商業施設があります。ここはもともと倉庫街だったところを改装したもので、シネコンプレックスの他、ブティックやレストランが並んでいます。
アート好きならヴィアデュックへ
ヴィアデュックリヨン駅を出て右に伸びる rue Abel(アベル通り)を100mほど進むと、上が公園になっているレンガの高架下に出会います。ここはヴィアデュックと呼ばれ、ギャラリーやアトリエが並ぶアーティスティックな通りになっています。カフェもあるので、休憩もできますよ。
ベルシー駅との連絡
リヨン駅からは徒歩約10分
ブルゴーニュ地方の都市への列車が発着する小さなベルシー駅とリヨン駅は近く、徒歩10〜15分程で行けます。リヨン駅を南側に出て、ベルシー通りをそのまままっすぐ進むと辿り着けます。
リヨン駅はシンボルである時計台や老舗レストラン「ル・トラン・ブルー」など駅自体を楽しめる他、フランスで人気の地方であるコート・ダジュールやプロヴァンスへの列車が発着する場所です。日本からの旅行客も利用する可能性があるので、しっかりと駅の特徴を把握して、スムーズに楽しみたいですね。以上、パリナビでした。