サマリテーヌ

1870年創業の老舗デパート

サマリテーヌは19世紀に誕生した百貨店の先駆け的な存在です。創設者はコニャック＝ジェイ美術館でおなじみのエルネスト・コニャック。ポン・ヌフのそばで布商人として生計を立てていたコニャックは、1870年に小さなお店をオープン。そしてパリで一番古い百貨店であるボン・マルシェで働いていたマリー・ルイーズ・ジェイとともにその才覚でどんどん店舗を拡大していったのです。一時は「何でもそろうサマリテーヌ」というキャッチフレーズがあったとか。また、ガス灯が原因だった一度目の火災のあとにはデパートで初めて電気照明を取り入れたり、二度目の火災のあとにはデパート初のエスカレーターを完備するなど、時代を先取りしてきました。サマリテーヌは設備の面でも今のデパートの原型を作った先駆者でもあるんですね。
そんな超有名デパートも1970年代から衰退がはじまり、建物の老朽化による安全性が問題になったこともあって2005年には閉鎖。その後モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンのLVMHグループが傘下において改修工事に着手しました。16年という長い時間がかかりましたが、パリの百貨店として忘れてはいけない老舗のリニューアルオープンは、パリジャンにとっては感慨深いものですね。

メンズフロアには改装工事の写真が展示されています

１階から見たところ		曲線が優雅です		最上階からの眺め
アール・ヌーヴォーの階段は必見です！

1階はアクセサリー

2階はレディースファッション

帽子まで揃います

シックなメンズのフロア

ルイ・ヴィトンの旅行鞄と自転車が展示

5階レディース靴のフロア。乙女チックな演出も

ゆったりと試着ができそうです

ハイブランドが勢揃い！オリジナルグッズも充実！

1階ポン・ヌフ側の「ブティック・ド・ルル」

ハイセンスな雑貨が並んでいます

レストラン・バーのフロアはアール・ヌーヴォー満載

天井からの自然光が入ります

サマリテーヌのシンボル、孔雀

アール・ヌーヴォーの建築を間近で見ることができます

レストラン・バー「ヴォワヤージュ」

すでに人気スポット、満員御礼です

ポン・ヌフの眺めを映写機で映すリラックスコーナー

地下階には軽食の取れるカフェがあります

フォアグラなどお土産にも

ダロヨーのショップも地下階にあります

2階のカフェレストラン

地下でも吹き抜けで広々としています

サマリテーヌは他の百貨店に比べると規模が小さいですが、その分売り場を見て回りやすく、歩きやすいのがポイントです。店の中央にあるエスカレーターも、アール・ヌーヴォーの階段も吹き抜けなので開放感があります。ナビ的には階段でゆっくりと内装を眺めながら移動するのがお勧めですよ。
大型百貨店なのでもちろん免税にも対応しています。地下1階に免税手続きのカスタマーサービスがあるのでお買い物の際には利用してみてはどうでしょうか。
サマリテーヌはメトロのポン・ヌフ駅が目の前にあるだけでなく、シャトレーやルーヴルからも歩いてすぐという立地の良さでアクセスも便利です。歴史的建築とショッピングの両方を楽しめる老舗百貨店はこれからも進化を続けていきそうですね。みなさんも今度のパリ旅行ではぜひ足を運んでみて下さい！
以上、パリナビでした。