カラフルなモザイクのタイルに太陽光。その当時より現在に至るまでパリで最も綺麗だと言われるパッサージュ。
こんにちは!パリナビです。今日はパリ探索のキーワードとなるパッサージュの中で最も美しいといわれている「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ Galerie Vivienne 」を紹介します!一見、外からでは分りにくいパッサージュですが、一度足を踏み入れるとそこは完全に別世界!美しいパリ19世紀の空間が目の前に広がります。パリの中心地にあるのでアクセスも便利、オペラ・ガルニエからも歩いて20分ぐらいなので「パリ探索」のコースに加えてみてはいかがでしょうか?
パッサージュとは?
主にパリ右岸に集中するこのパッサージュ。「通り道」という意味を持つこのパッサージュは簡単に言うと日本でいう「商店街」のようなものでしょうか?19世紀以降に造られたものが多く、特徴としては雨の日でも活動できる様にガラスの屋根などがついています。フランス革命の後、王族が所有していた土地は市民に返還され、その後資本家などが中心となりパサージュ造りが盛んとなりました。
前述した通り、パッサージュは屋根があり、道も舗装されているので、雨の日でも濡れる心配がなく、汚れないということでたちまち大人気となりました。「ぶらぶら歩く」といった概念はこのパッサージュが造られた頃より出来たとも言われているんですよ。
そんなパサージュも多いときでパリに100以上あったのですが、現在では10数ヶ所を残すのみとなりました。これはいろいろな要因があるでしょうが、20世紀以降に造られた「ボン・マルシェ」や「ギャラリー・ラファイエット」のような大型百貨店の影響が大きいと言われています。
「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ」の歴史
こちら「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ」も例外にもれず、パサージュ建設ラッシュの19世紀初頭、1823年に公証人のマルシュー(Marchaux)、建築家ドラノワ(Delemoy)によって設計されました。ここは近くにパレ・ロヤイヤルがあることもあり、人の流れが盛んでそれに伴ってパサージュも豪華なものになりました。車が通行出来ないということもあり、200年近く経った現在でも昔の面影を残すものは多く、特にモザイク模様のタイルや螺旋階段、彫刻の数々や照明器具、お店の住所の番号に至るまで・・・決して見ていて飽きることはありません。
どんなお店があるの?
パサージュ散歩の醍醐味はなんと言っても特徴あるお店の多いこと!普段歩いていてもなかなか見つけることの出来ないお店が並んでいます。こちら「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ」でも鳥居ユキやジャン・ポール・ゴルチェなどの有名ブティック、古本屋、アーティストのアトリエ、ワイン屋さんなどその種類はさまざま!
ナビのオススメはパサージュ内の目抜き通りにある「ア・プリオリ・テ(A Priori The)」。見ているだけでも気持ちの良い空間ですが、テラスでカフェをすればもう気持ちは完全に19世紀にタイムスリップ!昼食時は混んでいるので15時以降のカフェタイムが狙い目です。夜はパッサージュ自体が閉まるのでカフェは開いていないのでご注意ください。
今日は「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ」を見てみましたが、パリにはまだまだたくさんのパサージュがあります。グレヴァン蝋人形館があることで有名な「パッサージュ・ジュフロワ Passage Jouffroy」、そのすぐ近くにある「パッサージュ・ヴェルドー Passage Verdeau」、古切手や古銭、アンィーク絵葉書などを扱うお店が集まる「パッサージュ・デ・パノラマ Passage des Panoramas」、インド・パキスタン料理店が立ち並ぶ「パッサージュ・ブラディ Passage Brady」など、その内容はパッサージュによってさまざま。
見所が多すぎて全然時間が足りないパリ観光。しかし、これらのパッサージュは基本的に通り抜けることが出来るので、うまく計画すれば移動に合わせて観光できるのがメリット。パッサージュ歩きは中に入っているお店巡りだけではなく、その建物自体にも価値があるので、本当に「パリ探索」という言葉がピッタリと当てはまるのではないでしょうか。以上、「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ」からパリナビでした!