香水大博物館

Le Grand Musée du Parfum

閉店・移転、情報の修正などの報告

多様な角度から知る香水の魅力や歴史、そして香水を作るという仕事・・・。ブランドを超えて香りのエキスパートが力を注いだ香水博物館がついにオープン!

パリに新名所誕生!

パリに新名所誕生!

こんにちは、パリナビです。フランスと言えば、グルメ、ファッション、芸術・・・、と色々なキーワードが出てきますが、忘れてならないのが、そう、香水ですね。フランス人にとって生活に欠かせない小道具である香水。香りに敏感で自分のお気に入りの香りを誰もが持っている、香水の国フランス。そんなフランスで「香り」の美術館がついにパリにオープンしました!その名も、香水大博物館(Le Grand Musée du Parfum)。様々な角度から香水にアプローチする画期的な博物館を今回はご案内しちゃいます!

シックなフォーブール・サントノレ通りにオープン

香水大博物館があるのは、高級ブティックや名だたるブランドがひしめくフォーブール・サントノレ通り。ゴージャスなたたずまいのホテルにオートクチュールのメゾンがウインドウを飾り、歩くだけでリッチな気分にさせてくれます。まさに「ラグジュアリーなパリ」の代名詞のような通り。この73番地にオープンした香水大博物館は、以前はクリスチャン・ラクロワのメゾンだった場所。門を入ると白いお屋敷が静かに立っています。博物館は地上3階、地下1階からなる建物で、広さは1400㎡とゆったりとした空間です。
フォーブール・サントノレ通り

フォーブール・サントノレ通り

博物館の入り口

博物館の入り口

香りに3つのアプローチ

この香水大博物館、香りに対して3つの方向からアプローチしているのが特徴です。まずは歴史的な観点から。そして実際に香りに浸るという体験。さらに調香という仕事、そしてその過程を知ること。大まかに分けるとこのような視点で見学していくことになります。そもそも香りって展示したくてっも目に見えないものですよね。それをユニークな方法と技術で体験できるようになっているんです。
色んな角度から香水を知ることができます 色んな角度から香水を知ることができます 色んな角度から香水を知ることができます

色んな角度から香水を知ることができます

地下1階 歴史のフロア

地下1階 歴史のフロア

では地下1階の展示室から行ってみましょう。
ここでは香りの歴史を展示しています。香水の歴史は古く、何と古代エジプトにまでさかのぼるんですね。人類初めての香水と言われるkyphiの匂いや、不老長寿の泉として知られる「ハンガリーの女王(Eau de la Reine de Hongrie )」の香りも体験できます。昔は薬としての役目も持っていた香水。今で言うエッセンシャルオイルのような、お香を焚く道具や、昔の香水の瓶など、展示してあるものも一見の価値があります。20世紀に入ってディオールの「ミス・ディオール」やシャネルのNo.5といった香水の代名詞が登場。オリジナルの瓶の展示もあり、視覚的に楽しめるコーナーです。
昔の香水瓶など、目にも楽しめる展示が 昔の香水瓶など、目にも楽しめる展示が 昔の香水瓶など、目にも楽しめる展示が

昔の香水瓶など、目にも楽しめる展示が

20世紀を代表する香水たちも 20世紀を代表する香水たちも

20世紀を代表する香水たちも

香りの庭へようこそ

地上1階 香りの体験フロア

地上1階 香りの体験フロア

地上1階(日本式で2階)は、香りを体験することに重点が置かれています。キーフレーズは「香りとは呼吸すること」。普段意識していなくても、私たちの周りには常に香りや匂いが存在しています。この階では、香りや匂いの化学を実体験することによって嗅覚の不思議を学びます。そして「香りの庭」という展示室が登場。花の形をしたディフューザーで、私たちを取り囲む香りを当てるという体験ができます。嗅覚をもとに人、場所、植物などの記憶を呼び起こしていくというユニークな試みです。
遊び心溢れる展示で嗅覚を呼び起こします 遊び心溢れる展示で嗅覚を呼び起こします

遊び心溢れる展示で嗅覚を呼び起こします

「調香」という仕事

地上2階 調香のフロア

地上2階 調香のフロア

原材料を知るコーナー

原材料を知るコーナー

香水を作る=調香という、普段私たちが目にすることのない部分にスポットライトを当てた地上2階の展示室。まず調合する前の段階から始めましょう。
展示室に並んだ金属のボールたち。このひとつひとつに、香水の原材料となる様々な香りが仕込んであるのです。まずその匂いを嗅ぎ、その後ボールを耳に近づけると「この香りは○○です」と原材料の名前を教えてくれるんです。ベルガモット、ラベンダー、バラ、サンダルウッド、カルダモンやバニラなど、私たちにもお馴染みの原材料も並びます。この場所はこの美術館の中でも一番の楽しみどころかも知れません。しずくの形をしたディスプレイなど、展示にも工夫が見られます。また、同じバラの香水でも、違う調香によって全く違うものに仕上がることなど、ここでも嗅覚を通した興味深い体験ができます。
また、なかなかお目にかかれない調香師という仕事もビデオ展示で学べます。自分の「鼻」だけを頼りに香水を化学していくお仕事、実は大変な作業ですよね。
化粧室のような空間でのビデオ展示

化粧室のような空間でのビデオ展示

このボールのひとつひとつに違う香りがついています

このボールのひとつひとつに違う香りがついています

充実のブティックで香りに包まれる

地上0階 ブティック

地上0階 ブティック

各ブランドの香水がずらり

各ブランドの香水がずらり

さて、見学が終わった時点で地上0階へ。こちらはブティックのフロア。香水に関する専門書やアロマキャンドルやお香のセレクションもさることながら、セレクトショップのような香水のブティックはさすがの充実感。この博物館のエキスパートとしても名を連ねるゲランやカルティエの特別コレクションをはじめ、The Different Company、 MUGLER、TOM FORDなど名だたるブランドのパルファンもずらり。こちらは全て香りを試せるようになっています。ブティックではみんな真剣に香りを吟味していましたよ。
MUGLER

MUGLER

Catierの特別コレクション

Catierの特別コレクション

もちろんメンズ香水も

もちろんメンズ香水も

香水に関する書籍も充実 香水に関する書籍も充実

香水に関する書籍も充実


香水好きな人はもちろんですが、香水にさほど興味のない人でも興味深く見学できる博物館になっています。というのは、この香水大博物館が、第五感である嗅覚を知る博物館と言っても過言ではないからでしょう。普通の暮らしの中でほとんど意識していない香り、匂いに対する感覚を呼び覚ますのにとてもよい体験になると思います。たっぷりとしたスペースで香水に囲まれる時間をゆっくりと楽しんでみませんか?
以上、パリナビでした。





記事登録日:2017-01-25

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スポット登録日:2017-01-25