目の錯覚を利用した、とっても楽しい体験型ミュージアム登場!あなたもこの不思議ワールドに足を踏み入れてみませんか?!
イリュージョンミュージアム
こんにちは、パリナビです。パリにまたもやニュースポット誕生!美術館、博物館は数あれど、見て、触れて、体験できる参加型ミュージアムはなかなか貴重なものです。そこで紹介するのは、2019年12月にオープンした「イリュージョン博物館」。
オープン以来そのユニークな仕掛けが話題となって人気が高まっているスポットですよ。ここでは人間の目というものにフィーチャーして、視覚が引き起こす錯覚や、脳に作用する誤作動のようなものを体験しながら知ることができます。体験型ミュージアムですので子供連れで訪れるにはぴったり。ではどんなスポットなのか、さっそく中に入ってみましょう!
目の錯覚?これは直線か曲線か
人の大きさが変わる部屋?!
絵が浮き上がって見えます
それでは、見学ルートに従ってまず2階に上がりましょう。
だまし絵というものがありますが、みなさんも知ってますよね。見方によって違った複数の絵が浮かび出てくるというものです。これと近い形で展示されているのが、フロアの壁に飾られている幾何学的な絵の数々です。よく見ると直線なのに、一部分だけ曲線になって盛り上がっているように見える絵、描いてあるのは白い〇なのに、なぜか黒い〇がチラチラと浮かんで消える絵など、ほんの少しの線のずれや形の違いだけで目に錯覚を起こさせてしまう不思議な絵がいっぱい並んでいます。ひとつひとつ覗き込むとその綿密な仕掛けに驚きますよ。こういっただまし絵の数々は、とても数学的な計算によってできていることがよく分かります。
また、同じスペースにいるのに人の大きさが違って見える不思議な部屋があります。これはスペースの奥行や傾斜が部屋の端と端で変えてあることから生まれる目の錯覚です。実際に誰かが入っているところを見ると一番わかりやすいですね。また、天井と床が反対になって見える面白スペースもあります。
距離感を使った目の錯覚を楽しむ展示のひとつに、こびとの椅子があります。椅子に座っている人と、その横に立っている人の大きさが全然違う?!表示してある写真を見るととても不思議ですが、タネをばらすと、実際は椅子にはなっておらず、椅子の部分が少しずつ離して置いてあるのです。それを少し距離を置いたある角度から見ると完成した椅子のように見え、隣に立つ人が遠近法のせいで大きく見える、という仕掛け。よく観光地で遠くのモニュメントを手の上に置いたりする写真を撮っている人を見かけますが、あのトリックと似ていますね。
しるしのところで撮影するとトリック写真ができます
フロアの床には、展示物ごとに、ここに立ってください、という足跡マークと、ここから写真を撮ってみてください、というカメラマークが表示されています。それに従って見ると、説明の写真通りのものができると言うわけです。特にこのミュージアムは、実際にやってみて、それを写真に撮ることが目的のひとつですので、どんどんトライしてみて下さい。
遠近感を利用した展示には、凹凸の錯覚もあります。離れてみると出っ張っているように見えるのに、近づいて見ると実はへこんでいた、という街角の絵は、本当にすぐそばまで行かないと分からないぐらい錯覚を引き起こします。
このミュージアムでは、鏡も多用しています。ちょうど三面鏡を開いた時のように、自分の姿が限りなく沢山見える鏡の森も楽しいですし、カードの並んだ円卓に何人もの自分が映る、一人ポーカーなども面白い発想ですよ。特に鏡の森はどこまでも奥行きがありそうですが、すぐに鏡の壁に当たってしまうので、おでこなどをぶつけないように気をつけて下さいね。
鏡の森
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一人ポーカーの部屋
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巨大万華鏡
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中はこんな風に
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グルグル回るトンネル?!
1階
それでは1階に降りてみましょう。なにやらそこは薄暗い空間。ここでは光を使ったイリュージョン展示があります。ボックスの中を覗き込むと、そこに次々と現れるまぶしい幾何学模様。それが浮き上がって見えてくるのですが、実は光を出しているのは奥のスクリーンだけで、周りは鏡で反射しているというトリックです。
光と奥行きと鏡を利用した展示物では、底なし井戸も楽しいですよ。これは表面がプラスチックガラスでできているため、ぜひ怖がらずに上に上ってみて下さい。下を見るとまるで底のない井戸に見えるのですが、これも鏡の反射を利用しています。
また、壁が動くトンネルもあります。これは、橋のようになったトンネルの通路を渡るときに周りの壁がグルグル上下に回るという仕掛けです。橋を渡るうちにだんだん橋が斜めに傾いてくるような不思議な感覚におちいります。ほんの短いトンネルですがかなりのインパクトがありますよ。ただ、これは三半規管が弱い人にはちょっと厳しいかも知れません。
1階の面白い写真スポットは、召し上がれという名前のテーブル。その上にはお皿が乗っています。なぜか首だけ出ている怖い写真が出来上がりますが、テーブルの脚がなく、代わりに鏡張りになっているため、テーブルの下から出した首しか見えないというトリックです。
いったいどういうトリックが?
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奥の隙間からテーブルの下に入り、お皿の穴から顔を出します
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他にも、角度によって見え方の変わる絵、グルグル回る立体の絵、色んな方向から目の錯覚によるイリュージョンを楽しめます。
入り口にあるブティックでは、頭の体操に良さそうな数学的なおもちゃがいっぱい。木で作られているのでその優しい手触りもいいですよね。
体験型ミュージアムとして、お子様はもちろんですが、大人にとっても不思議な感覚を味わえる、楽しいミュージアムです。大体1時間ぐらいで全部を見てまわることができるので、アトラクションがわりにちょっと遊びに行っているのもいいかもしれませんね。
ぜひみなさんも体験してみて下さい。
以上、パリナビでした。