華やかな競馬の祭典、凱旋門賞を見に行ってきました!

レースの様子はもちろん、それ以外の見所もご紹介!

こんにちは、パリナビです。芸術やファッション、そして食・・・常に世界中の注目を集める大都市パリ。スポーツの世界もまた然り。年間を通じ、世界の注目を集める華やかな祭典が、こちらパリで行われます。そのひとつが競馬。毎年10月の第一日曜日にロンシャン競馬場で行われるレース“凱旋門賞 "Le Prix de l`Arc de Triomphe” はその中で最も伝統のある重要なレースとして知られてます。また、フランスの競馬シーンは日本のそれとは異なるそう。一体どんな風に違うのでしょう?2011年の10月2日に行われた凱旋門賞を見学しに行ってきたので、そのあたりも含め、ナビがレポートしたいと思います!

ロンシャン競馬場 (Hippodrome de Longchamps)

まず凱旋門賞など主要なレースが行われるロンシャン競馬場の場所と歴史について、少しご紹介したいと思います。パリ西部、16区の広大な森、ブローニュの森 (Bois du Boulogne) 内の静かな場所にこちらの競馬場があります。世界で一番美しい競馬場といわれているそう。名称から、ファッショ界の世界的ブランドの名を思い出した人もいるのでは?そうなんです。こちらの競馬場名が由来だそう。現在フランスには世界的に著名な皮革製品のブランドが数あります。そしてそれらのいくつかは、乗馬の馬具を作ったことがブランドの歴史の原点。これも乗馬が王族や貴族の生活と深い関わりを持っているからなんですね。話を競馬場に戻すと、皇帝ナポレオン3世によって王族の元狩猟地だったブローニュの森の大改造が行われましたが、その際にこちらの競馬場も建設されたそうです。競馬場としてその歴史の幕が上がったのは、1862年のことでした。
世界一美しい競馬場。

世界一美しい競馬場。

ゴール地点です。

ゴール地点です。

凱旋門賞 (Le Prix de l`Arc de Triomphe)

競馬の世界では、日本でもその名を聞くことが多い凱旋門賞。世界最高峰レースとして知られています。このレースへの参加をすること、そしてさらにそのレースを制する、ということは馬、そしてその馬にかかわるすべての人たちにとって、この上なく栄誉あることなんだそう。またレースの賞金も世界一レベル。この伝統あるレースに出走できる馬は3歳以上の牝馬か、牡馬のサラブレットに限られています。2011年の凱旋門賞は中東の国カタール競馬馬事クラブがスポンサーとなり、レース名は“カタール凱旋門賞”となりました。会場もカタール国旗の深い紫色で彩られています。
今年の凱旋門賞を制した馬とジョッキー!

今年の凱旋門賞を制した馬とジョッキー!

盛大な表彰式の様子。2011年はドイツの馬がその栄誉を勝ち取りました。 盛大な表彰式の様子。2011年はドイツの馬がその栄誉を勝ち取りました。

盛大な表彰式の様子。2011年はドイツの馬がその栄誉を勝ち取りました。

2011年は2頭の日本馬が出走!

日本語専用のブースです。

日本語専用のブースです。

こうしてみると凱旋門賞とは実力も血統も育ちも完璧な馬たちによるレースなんですね。ちなみにレース当日は凱旋門賞以外にも他に8レースが開催されます。しかし、凱旋門賞の出走の時間になるとすごい人出!“できるだけ近くで見たい!”ナビもよい場所を確保しようと頑張りましたよ。今年(2011年)は日本馬が2頭も出走。そのおかげもあってか日本人の観客も多かったように思います。日本語専門の馬券の発券ブースも設けられていましたよ!
レース直前、日本馬がコースとなる芝生に入ってきたときは、普段競馬をするわけではないナビも深い感慨を覚えました。もちろん、日本馬の勝利を祈って馬券を購入してみましたが、結果は残念!でも頑張った!とねぎらいの気持ちでいっぱいに (賭けた金額も小さかったけれど・・・!) それにしても、馬世界でエリート中のエリートである彼らの走りはほれぼれするほど美しいもの。賭けはしなくとも、馬たちの走りを見に来るだけでも一見の価値ありです。
日本の馬、ナカヤマフェスタです。2010年も出走しました。

日本の馬、ナカヤマフェスタです。2010年も出走しました。

美しい馬たちの走りと、身近でみるジョッキーの綱裁きに思わず見とれます。

美しい馬たちの走りと、身近でみるジョッキーの綱裁きに思わず見とれます。

こちらはパドック。馬の調子を見分けたり、ファンの人にはこちらも見逃せないスポットです。

こちらはパドック。馬の調子を見分けたり、ファンの人にはこちらも見逃せないスポットです。

会場はカタール色で彩られました!

さきほどもふれたように、2011年の凱旋門賞のスポンサーは中東の国カタールの競馬馬事クラブ。カタールといえば、石油産出国として知られ、国民一人当たりのGDP (国民総生産) は世界一レベルなんだそう。そんなリッチなお国がスポンサーというだけあって、賞金もかなりアップされたそう。カタール色で彩られた会場はとても華やかな雰囲気。会場内にはカタールの文化や食事を紹介するブースが設けられ、アラブ式の正装をしたカタールの人と写真をとっている人も。また異文化を肌で感じられる貴重な機会となりました。カタールとのスポンサー契約は数年間にわたるとのこと、来年もまた同じような光景が見られるかも?!

紳士淑女のファッション

その昔フランスを含むヨーロッパでは競馬は貴族の遊びだったそう。その歴史の流れを汲み、現在でも凱旋門賞などの大きなレースが行われる日はドレスアップして競馬を観戦する人々の姿を多く見かけます。シャンパンを片手にオッズを確認するマダムや、葉巻をくわえてレースを見守るムッシューの姿を見ると、日本とは異なる雰囲気を感じます。競馬場は紳士淑女の社交場でもあるようです。またフランス語以外の言語も多く耳に入ってきて、国際色も豊かでした。
会場内にあるシャンパン・バー。

会場内にあるシャンパン・バー。

オシャレなカップルを発見。

オシャレなカップルを発見。

人々はそれぞれ気合をいれてドレスアップをしてきますが、中でも特に気合が入っているのはマダムの帽子。この日のためにあつらえる人もいるそうですよ!ヨーロッパの服飾文化において、帽子は自らのファッションセンスを表現するとても重要なアイテムなんだそう。この日は、そんなマダムたちの華麗な装いを、ウォッチングするだけでも大満足なナビ。そんなわけで、凱旋門賞や他の大きなレースがオ行われる場合は、少し張り切り過ぎかも?と思うようなファッションでも、逆にしっくり来るかもしれません。オシャレをして競馬、なんて粋ですね。
帽子着用で来場した女性は入場料が無料になるそうですよ! 帽子着用で来場した女性は入場料が無料になるそうですよ!

帽子着用で来場した女性は入場料が無料になるそうですよ!

会場内には帽子を売るブースがありました! 会場内には帽子を売るブースがありました! 会場内には帽子を売るブースがありました!

会場内には帽子を売るブースがありました!


いかがでしたでしょうか。フランス競馬の遊び方については、以前ナビでもご紹介したので今回は省きました。フランスの競馬界で最も優雅で、伝統あるこちらの大会。華やかな雰囲気をお伝えできたでしょうか?以上パリナビでした。

※当日入場券は8ユーロ (2011年現在) ですが、前売り券を購入の際や、帽子着用の女性は入場無料、など特別な割引があります。事前に各自確認されることをオススメします。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-10-14

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