華やかなフランスの競馬場 ☆ドーヴィル編

フランスの競馬場は華やかです。特に、一年で最も華やかなシーズンは夏!

こんにちは。パリナビです。今回、プチ・バカンスでパリから足をのばし、ドーヴィルに行ってきました。メインの目的は、この街にある「ドーヴィル競馬場」に行くこと! というわけで、今回はフランスの競馬場について、ご紹介しましょう。

まずはフランスの競馬の基礎知識から・・・。

フランスの競馬の基礎知識

レースの種類・競馬統括機関
フランスでは平地レース・障害レース・繋駕速歩レース・騎乗速歩レースという4種類のレースが行われています。競馬統括機関は2つあり、一つは平地レースと障害レースを管轄するFrance Galop(フランス・ギャロ)。もう一つは、速歩レース(繋駕速歩レースと騎乗速歩レース)を管轄するCheval Français(シュバル・フランセ)。大きいレースはだいたい週末(特に日曜日)に行われます。一日7~9レースくらいあり、昼過ぎ頃に始まり、夕方6時頃に終わります。4~5レース目にメインレースが行われることが多く、盛り上がりが最高潮になります。

雰囲気・人々の装い
そもそもフランスの競馬場は王侯貴族たちの社交の場でした。今でも凱旋門賞など大きいレースがあるときには華やかでエレガントな装いをした各界のVIPやブルジョア階級の人たちがたくさんやって来ます。エルメス杯も凱旋門賞と同等もしくはそれ以上に華やかなレースです。Village Hermès(エルメス村)という関係者・エルメスの顧客専用のブースには、大きくてゴージャスな帽子を被り、ドレスアップしたマダムたちが大勢います! 

※普通のレースなら、そんなにドレスアップして行く必要はありません。ただし、やはり日本の競馬場のイメージとは違い、全体的にみんなこざっぱりとした装い。カジュアルめのおしゃれをして行って、損はないでしょう。

メインの競馬場
平地レースに関しては、以下の8つがメイン競馬場です。
○ロンシャン競馬場(凱旋門賞)
○シャンティ競馬場(フランスダービー、フランスオークス)
○サンクルー競馬場(サンクルー大賞)
○ドーヴィル競馬場(ジャック・ル・マロワ賞)
○メゾンラフィット競馬場
○コンピエーニュ競馬場
○フォンテーヌブロー競馬場
○ヴィシー競馬場

ドーヴィル競馬場

ドーヴィル競馬場の入り口

ドーヴィル競馬場の入り口

パリから急行列車で2時間という所にある街ドーヴィル。ドーヴィルは19世紀からリゾート地として整備が始まり、パリのブルジョワ階級がバカンスを過ごす場所として有名になった街。この街にある「ドーヴィル競馬場」は、ナポレオン3世の義理の兄弟であるモルニー公爵が作った競馬場です。1864年8月15日に第1回のレース開催、翌年にドーヴィル競馬協会が発足し、1921年には奨励協会(現在のフランス・ギャロ)がこの競馬場を買い取っています。
さて、競馬初心者という方も多いハズ。ここで、競馬の楽しみ方、一連の流れをご紹介しましょう!

競馬の流れ

1) 競馬場に入る
まず、入り口で入場料(3ユーロ)を払います。入場券を提示すると、このシーズンはいつでも出入り自由になるパスがもらえます。3ユーロでこんなパスがもらえるなんて、お得! 主催者側としては、なるべく多くの人に足を運んでもらって、「賭けて欲しい」といった感じでしょうか…。
入場券

入場券

今シーズン出入り自由になるパス

今シーズン出入り自由になるパス

競馬場の中に入ると、美しく花が飾られた建物があります。この中に馬券売り場があります。
馬主や観客と話すジョッキーたち。ご存知の方も多いかもしれませんが、ジョッキーというのは本当に小柄なんですね! 彼らの体の小ささに、本当に驚きました。ちなみに、ジョッキーも観客と同じ門から入って来ます。
2) パドックで馬の調子をチェックする
パドックを馬が通ります。ここで、馬の様子や調子などを間近でチェックします。ジョッキーに、「馬の調子はどう?」などと声をかける人もチラホラ。慣れている人だと、ここで馬の調子が本当によく分かるそうです。
3) 馬場入り、返し馬
実際のレースコースに入ってウォーミングアップする「返し馬」も、重要視する人が多いです。電光掲示板に、"En Piste" と表示されていると、馬場入り、返し馬の最中ということです。
4) 馬券を購入!
いよいよ馬券を買います! みなさん、「大穴当てれば○○ユーロ!」「この馬がくる!」などと思いながら、馬券を買うのでしょうか。レース発走直後まで購入可能。レースが始まると、「発走しました」というアナウンスと共にベルが鳴り響きます。
馬券売り場の建物

馬券売り場の建物

馬券を買う人たち

馬券を買う人たち

ちなみに、馬券はこんな感じ。ドーヴィル競馬場のロゴが入っていて、旅行者には良い記念になるかもしれません。
 5) レースを観戦
いよいよレースを観戦します! あらかじめ、発走地点とゴールを確認しておきましょう。ゴール付近に、たくさん人が集まります。ゴール間際になると、みんなの応援がさらに白熱して、"Allez!" (アレー!/行けー!)という声が飛び交います。
6) 着順の確定
1位の馬から順番に、レースコースから出てきます。勝った馬のジョッキーや馬主、調教師は大喜び! (もちろん自分が買った馬券が当たった人も、大喜び!!)
7) 払い戻し
馬券を購入した窓口で、払い戻ししてもらいます。なので、次のレースの馬券購入と払い戻しを一緒にしてもらう人が多いようです。その場合、購入する馬券から当たり馬券の金額を差し引いた、「差額分」だけ請求されたりします。ちなみに、払い戻し期間は7日以内。競馬場にてのみ。

ちなみにこの日、フランスのTVクルーが来ていて、ナビはインタビューを受けそうになり…。カメラを向けられたのですが、お断りさせていただきました。(インタビューを断られたのに、去り際にナビへのホメ言葉は忘れなかったインタビュアー。さすがフランス男)
ナビはギャンブルには全く興味がなく…馬券は一枚も購入しませんでしたが、雰囲気だけでも十分楽しめました。一緒に行った人は全レース分の馬券を購入していましたが、勝敗は…まあ、ちょうどプラスマイナス0という感じでした。

いかがでしたか? ナビは、美しいフォームで気持ちよさそうに走る馬、とても小柄なジョッキーたち、緑の多い敷地内で優雅に競馬を楽しむ人々の様子が心に残りました。競馬好きの人も、競馬には今まで興味なかった人も、一度足を運んでみてはいかがでしょうか? 次回は凱旋門賞やエルメス杯など大きいレースのときに是非行きたいと思います! 以上、パリナビでした。
関連タグ:競馬場ドーヴィル

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-08-10

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