6月15日以降のパリ情報

安全地域に入ったパリは本格的に復活へ向かっていきます。

パリの活気が戻りつつあります

パリの活気が戻りつつあります

こんにちは、パリナビです。5月11日を境に段階的に行われてきた外出制限措置の緩和から約1カ月が経ちました。まだ色々と制約や規則がある中での日常生活ですが、パリの街には少しずつ人々の活気が戻って来ました。そして6月15日からは新しいフェーズとして、パリを含むイル・ド・フランス圏の通常生活の再開、そしてフランス社会の完全回復を目指すという趣旨の大統領演説が行われました。
それでは6月からの流れをおさらいしつつ、今後の方針をお話ししていきましょう。
リヴォリ通りは自転車・歩行者専用道路へ

リヴォリ通りは自転車・歩行者専用道路へ

バス停には消毒ジェルが設置されているところもあります

バス停には消毒ジェルが設置されているところもあります

メトロの中も社会的距離優先

メトロの中も社会的距離優先

パリジャンが熱望した公園の解放

リュクサンブール公園

リュクサンブール公園

公園が開放される前はセーヌ河岸が人気スポットに

公園が開放される前はセーヌ河岸が人気スポットに

6月2日の第2フェーズ発表に先行して許可されたのが、パリ市内の公園の再オープンでした。これはパリ市民が最も待ち望んだことの一つと言えるでしょう。広々とした自然の空間は、外出制限緩和後のパリジャンにとって不可欠の場所です。そのため、公園が開放される前にはサン・マルタン運河やアンヴァリッドの芝生など自由に出入りができるエリアに大勢の人がつめかけてしまい、警察によって立ち退きを余儀なくされる光景も報道されたりしていました。現在はパリ市内の全部の公園が門を開き、また地元住民の憩いの場として復活。敷地の広い公園が多いことや、出かける人たちも各区、各エリアの公園に拡散することで、社会的距離を保ちつつ芝生でのピクニックやベンチでのお昼ご飯タイムなどを楽しむことができるようになりました。
市民の憩いの場はとても大事です! 市民の憩いの場はとても大事です! 市民の憩いの場はとても大事です!

市民の憩いの場はとても大事です!

待ちに待ったテラス席が営業可能に

パリ名物・カフェテラスが復活!

パリ名物・カフェテラスが復活!

パリ名物のひとつでもある「カフェ文化」。特にテラスはパリの風景の中になくてはならないものですよね。2カ月半もの間、飲食店が閉鎖されていたパリはそれだけでとてもひっそりとしてしまいました。でもようやく、第2フェーズに入って飲食店の再開が少しずつ緩和され始めました。6月2日にレストランやカフェなどでテラス席の再開が許可されたのは、地元住民にとっては明るい話題となりました。日づけの変わる時間からカウントダウンをして再オープンをお祝いしたお店もあるほど。
しかし、中にはテラス席を設けるほどのスペースがないお店もありますよね。そのためパリ市長はこう言ったお店のために、申請すれば公道へテラス席を作ることを許可しました。隣の雑貨屋さんのウインドウ前までテーブルを広げたカフェもありますが、これはお隣りの応援の気持ちの表れと言えるでしょう。閉鎖によって大きなダメージを負った飲食業界は、これから経営を立て直していくことになります。
間隔を空けて配置されたテーブル 間隔を空けて配置されたテーブル

間隔を空けて配置されたテーブル

近づく美術館の再オープン

美術館も続々開館します!

美術館も続々開館します!

営業再開の見通しが難しかった美術館や博物館ですが、こちらも6月に入ってようやく開館の見通しがついてきました。すでに開館しているところもあります。
また、入館には人数制限が設けられており、混雑を避けるため来館日時を前もって決める予約制をとる美術館もあります。入館の際にはマスク着用が義務付けられています。
主な美術館・博物館の再オープンスケジュールは以下の通りです。

ルーヴル美術館 7月6日
オルセー美術館 6月23日(特別展のみのオープン)
オランジュリー美術館 6月22日
ポンピドゥーセンター 7月1日
ピカソ美術館 7月の第三週目予定
グラン・パレ 7月1日
プチ・パレ 6月16日
ロダン美術館 7月7日
装飾美術館 6月15日
ロマンティック美術館 6月16日
パレ・ド・トーキョー 6月15日
ドラクロワ美術館 6月22日
ケ・ブランリー美術館 6月9日
マルモッタン・モネ美術館 6月2日
科学産業博物館 6月27日
クリュニー中世美術館 6月三週目予定

カタコンブ 6月16日
パリ植物園 6月5日
ヴェルサイユ宮殿 6月5日
ルーヴル美術館は一番遅く7月6日予定

ルーヴル美術館は一番遅く7月6日予定

プチ・パレは6月16日より開館

プチ・パレは6月16日より開館

観光スポットも再オープン予定

段階的に見学可能に

段階的に見学可能に

エッフェル塔 
パリのシンボル、エッフェル塔も6月25日から見学を開始します。最初の段階では2階までの見学に限られます。また、見学者が交差することを避けるため、のぼりは東階段から、降りるときは西階段を利用します。見学時はマスクの着用が義務付けられています。チケットの購入に関しては、カウンターでの待ち時間と現金やカードのやり取りを軽減するためにサイトでの前売り購入を強く推奨しています。

凱旋門
6月15日から見学可能です。

コンシェルジュリー
6月15日から入館可能です。ただし、始業時間は10:30から18:30までになります。見学時はマスク着用が義務付けられています。

パンテオン 
6月15日から見学可能です。

オペラ座
オペラ・ガルニエは6月22日から見学可能になります(10:00から18:00)。
6月15日からほとんどのモニュメントがオープンします 6月15日からほとんどのモニュメントがオープンします

6月15日からほとんどのモニュメントがオープンします

国境やシェンゲン圏について

気になる国境対策は・・・?

気になる国境対策は・・・?

6月15日以降、これまで実施されていた国境封鎖が解除されます。これによって、ヨーロッパ内での外国への行き来が可能となりました。(ここでのヨーロッパとは、EU加盟国及びアンドラ,アイスランド,リヒテンシュタイン,モナコ,ノルウェー,サンマリノ,スイス,バチカンを指します。)
ただし、相手の国と同じ方策を取る相互主義が取られているため、制約の残っている国があります。
まずイギリス。イギリスからの渡航者は入国は可能ですが、次の方針が発表されるまで14日間の隔離期間が設けられます。
またスペインも同様に、6月21日まで入国者に対する14日間の隔離措置が取られているため、フランスもそれに準じて同様の措置を取っています。

次にシェンゲン域以外の国との渡航についてです。
7月1日より、今までのシェンゲン圏の封鎖が解かれ、ヨーロッパ以外の国への渡航が可能になります。しかしここにも相互主義の方針がとられるため、相手国と同じ方針で実施されるということになります。
ヨーロッパ内の行き来は自由になりました ヨーロッパ内の行き来は自由になりました

ヨーロッパ内の行き来は自由になりました


パリのあるイル・ド・フランス圏も感染危険区域を脱してグリーンゾーンに入り、6月15日から通常の生活を送れるようになりました。飲食店の完全営業再開、公立学校の完全再開など、これから本格的な復活に向けてパリも動き出しています。
色々と課題は残るところですが、一刻も早く、元のパリの姿に戻ってほしいものですね。
以上、パリナビでした。







上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2020-06-17

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