ヴェルサイユ宮殿に行こう

パリから約20km南西にあるヴェルサイユ宮殿。一歩足を踏み入れたら、そこは豪華絢爛なきらびやかな世界が広がっています。

こんにちは。パリナビです。パリから高速郊外鉄道RER C線に乗って、ヴェルサイユ宮殿に行ってきました。「ヴェルサイユ宮殿って聞いたことあるけど、どんな所?」と思った方のために、ヴェルサイユ宮殿の歴史や見どころを分かりやすくご紹介していきます!

ヴェルサイユ宮殿って何?

パリに代わる新たな都をつくるのが目的で、フランス王ルイ14世(1638年~1715年)が建てた宮殿です。バロック建築の代表作。かつては沼地だったこの地に、土が運ばれ、森がつくられ、川の流れまで変えられました。この「史上最大かつ最高の城」の建設には約半世紀という月日が費やされ、史上最大規模の工事になりました。1682年には、パリから王宮がこのヴェルサイユに宮殿が移され、主な貴族たちも招集されました。王や王族、その臣下が共に住むヴェルサイユ宮殿においては、生活のすべてが絶対王政の実現のために利用されました。王にとっては連日連夜ここで開かれる晩餐会が国家安泰のための方策だったそう。敵対する勢力の力を奪い、王に忠誠を誓わせることに成功したからです。

宮殿の中に入ると…

敷地内に入ると、まずルイ14世の騎馬像が出迎えてくれます。その後金色のゲートをくぐっていよいよ宮殿の中へ! 不朽の名作マンガ『ベルサイユのばら』の舞台になったことでも有名ですね。フランス革命後も、室内の装飾はほぼ無傷で残りました。さまざまな色の大理石やブロンズなどを使用した装飾は、フランス古典主義様式の代表と言われています。部屋の名前は、それぞれの天井に描かれたギリシャ神話の神にちなんでつけられています。
太陽王、ルイ14世の騎馬像

太陽王、ルイ14世の騎馬像

金色のゲート

金色のゲート


☆王室礼拝堂 Chapelle de Royal

マリー・アントワネットとルイ16世が式を挙げた場所。ここで、毎朝10時にミサが行われました。白と金という色で統一されていて華麗。天井の中央には、蘇生の輝きを表す神の絵が描かれています。

☆鏡の回廊 Galerie des Glaces

ヴェルサイユ宮殿の中でも、最も華麗な部屋。奥行75m、幅10m、高さ12mという広い空間の中に、17の大きな窓があり、そこから入ってくる太陽の光が反対側の壁にはめこまれた17面の鏡が受けています。当時は、この部屋の家具類はすべて純銀製だったと言われています。太陽王と言われたルイ14世にふさわしい部屋と言えるでしょう。外国からの賓客を迎えたり、盛大な儀式を開催したりする際に使われたハレの間。ちなみに、1919年、第一次世界大戦を終焉させたヴェルサイユ条約が結ばれた部屋でもあります。2007年に改修が終わり、また一般公開されています。

☆王妃の寝室 Chambre de la Reine

もともとは、ルイ14世が、妃のマリー・テレーズのためにつくった部屋。マリー・テレーズが亡くなった後は、ルイ15世妃マリー・レクザンスカ、ルイ16世妃マリー・アントワネットの部屋になりました。歴代のフランス王子が生まれた部屋でもあり、ここで19人の王子が産声をあげました。

☆戴冠の間 Salle du Sacre

壁一面に、巨大な絵画が掲げられています。ダビィッド作「ナポレオン1世の戴冠式」、「シャン・ド・マルスにおける鷲章旗の授与」、それからグロ作「アブキールの戦い」です。7月王政のルイ・フィリップ王がこれらの絵画を発注し、そのためにわざわざこの部屋を改装させました。ちなみに、ノートルダム寺院で行われた「ナポレオン1世の戴冠式」ですが、この絵画は2枚存在します。一枚はここ、そしてもう一枚はルーブル美術館に納められています。正式名称は、『1804年12月2日、パリ、ノートル・ダム大聖堂における皇帝ナポレオン1世、ならびに皇后ジョゼフィーヌの戴冠式』。一部女性のドレスの色が異なるそうですが理由は分かっていないようです。
「ナポレオン1世の戴冠式」

「ナポレオン1世の戴冠式」

宮殿の周辺には…


☆庭園 Les Jardins

ルイ14世おかかえの造園家ル・ノートルによってつくられました。幾何学模様が特徴のフランス式庭園の代表作。庭園内には、大小の運河、遊歩道、果樹園、ギリシャ神話に出てくる神々の彫刻が飾られた池や噴水などがあります。現在では毎年、4月~10月の間に噴水のショーが開催されます。特に6月~8月は、花火を交えた夜間噴水ショーが開催されていて観光客の人気を呼んでいます。

【ヴェルサイユ宮殿・夏のイベント情報】

☆グラン・トリアノン Le Grand Trianon

宮殿から徒歩約20分。バラ色の大理石が美しい離宮で、小運河の一番北にあります。ルイ14世が、ここで愛人マントノン夫人と余生を過ごしました。現在は、公式レセプションの会場として使われています。
【グラン・トリアノンの公式サイト】

☆プティ・トリアノン Le Petit Trianon 

宮殿から徒歩約17分。もとは、ルイ15世の愛人ポンパドゥール夫人の発案で建てられました。その後ルイ16世がマリー・アントワネットにこの館を贈ると、彼女はここに足繁く通ったそうです。なので、「マリー・アントワネットがこよなく愛
した館」としても有名。
愛の殿堂 Le Temple de l’Amour

愛の殿堂 Le Temple de l’Amour

【プティ・トリアノンの公式サイト】


ヴェルサイユ宮殿、グラン・トリアノン、プティ・トリアノン、庭園・・・どこを訪れても、「ここに歴史上の人物が実際生活してたんだなぁ」と思うと、とても感慨深いものがあります。マンガ『ベルサイユのばら』に詳しい方は、自分のお気に入りの場面を思い出しながら巡っても面白いかもしれませんね!以上、パリナビでした。

ヴェルサイユ宮殿の詳細情報


【一番便利な行き方】
RER C線ヴェルサイユ・リヴ・ゴーシュ(Versailles-Rive Gauche)行きの終点、ヴェルサイユ・リヴ・ゴーシュ(Versailles-Rive Gauche)駅から徒歩約10分。

詳しい道順はこちら->
●マリー・アントワネットの離宮、グラン・トリアノン
4月1日~11月1日 12:00 - 18:30(入場は18:00まで)
11月2日~3月31日 12:00 - 17:30(入場は17:00まで)

●プチ・トリアノンの礼拝堂▪ パヴィヨン・フランセ▪ 王妃の劇場
ベルヴェデーレ▪ 愛の殿堂▪ 洞窟▪ イギリス式庭園▪ 乳製品調理室
王妃の村里▪ 農場

12:00 - 18:00
1月1日、4月5日、5月1日、5月24日、11月1日、12月25日
【入場券について】
ヴェルサイユ宮殿は年間400万人が訪れる観光名所なので、7~8月のハイシーズンや週末などには、入場券を買うのにも中に入るのにも長蛇の列に並ばないといけない場合が多々あります。なるべく早い時間に行った方が無難。

前もって入場券を入手する方法はこちら->

※オンライン予約
最近オンラインでチケットの予約ができるようになったので、こちらを利用するのも良いかもしれません。
※本・CD販売店Fnacで購入
Fnacでパスポート、宮殿入場券、離宮入場券を買っておくこともできます。
【ヴェルサイユ宮殿の公式サイト】

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-03-25

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