ジャズ・フェス「りんごの木の下で」に行ってきました!

モン・サン・ミッシェル近くの街クタンスで行わたジャズフェス!フランスでは各地でジャズフェスが行われます。

30年目を迎えた2011年度ポスター

30年目を迎えた2011年度ポスター

こんにちは、パリナビです。今日は30回目を迎えたジャズフェス「sous les pommierーりんごの木の下で」の模様をご紹介いたします。国内外の有名アーティストを迎え、1週間の間コンサートを楽しめるジャズフェス。コンサートに行かなくてもストリートでジャズを楽しむことができます。この「りんごの木の下で‥」とは、モンサンミッシェルにもほど近い、ノルマンディーのクタンス市で毎年開かれるジャズフェスティバルの名前。ナビが気に入ってしまったこの名前「 りんごの木の下で‥」、会場のノルマンディーは実はりんごの産地。シードルやりんごジュースとしての普段の飲み物、りんごのタルト、りんごを使った料理など、ノルマンディーの人々にとって、りんごは生活の一部となっています。「りんごの木の下」は日常で身近なもの、特別なもの。名前にそんな思いの込められたジャズ・フェスなのです。

町中がジャズ!

クタンスの町とコンサート会場が分かりやすくイラストで。

クタンスの町とコンサート会場が分かりやすくイラストで。

クタンスは海まで約10kmの小高い丘の町。小さい町ですが、初夏に開かれるジャズフェス「りんごの木の下で」は、ヨーロッパやフランスでも最も大きなジャズフェスのひとつ。1週間の間に1689人ものミュージシャンが演奏します。このクタンスの町は、10分も歩くと町を1周できるような町。小さな町の公園、教会、学校、シアター、特設会場と町内の13ヶ所でコンサートを楽しむことができます。町を丸ごと会場にしてしまうわけです。違った会場へはしごしながらジャズを楽しめますね。有料、無料のコンサートはなんと80も。ジャンル、イスラエル、マリ、アメリカ、キューバ、ポルトガル‥アーティストの国籍も多数です。コンサート会場以外でも路上でのパレード、バーでのジャズ演奏などもあり、コンサートに行かなくても雰囲気を楽しめるのもこのジャズフェスの特徴。
当日行われるコンサートのポスターを貼る掲示板

当日行われるコンサートのポスターを貼る掲示板

人気のコンサートには長蛇の列

人気のコンサートには長蛇の列

ストリート・パフォーマンスも楽しめる

ストリート・パフォーマンスも楽しめる

今年の注目アーティスト

今年の大注目はヨウンスンナ。
韓国生まれのヨウンスンナは、ヨーロッパを中心に活躍するジャズ歌手。彼女のステージは「曲の合間に話す言葉はささやくよう、でも曲が始まった途端鳥肌がたったわ」と口々に語られていました。半透明の磨りガラスのようなやさしい響きの歌声に魅了された人が多かったようです。ナビもコンサートを予約したのですが、すでに満席。残念でした。このジャズフェスで注目されたアーティストも多いと聞きます。
その他のアーティスト
アリス・ルセル Alice Russell (ブラジリアン・ハウス・ユニットBAH SAMBAのヴォーカリスト)
ジェイミー・カラム Jamie Cullum (イギリスのジャズアーティスト、フジロックフェスにも出場)
 ロン・カーター Ron Carter (マイルス・デイビスのコントラバスとして活躍しました)
どれに行こうか迷ってしまう

どれに行こうか迷ってしまう

カフェ、公園、路上でも十分楽しめる

カフェ、公園、路上でも十分楽しめる

壁の上まで人!

壁の上まで人!

毎年のポスターも楽しみ

ブルターニュのアーティストEwen Prigentのデザインのポスターが目を引きます。夜のようなブルー・トーン、りんごの木が夜に浮かんでているようなオレンジ色のトーン、毎年何色か用意されてるのが楽しいです。今年のデザインはりんごの木が重ね合わさったような、筆で一気に書いたような勢いが。りんごの細胞のひとつひとつが消えていくような2010年のポスターもステキでした。
毎年、ポスターも楽しみです。 毎年、ポスターも楽しみです。 毎年、ポスターも楽しみです。
毎年、ポスターも楽しみです。 毎年、ポスターも楽しみです。 毎年、ポスターも楽しみです。

毎年、ポスターも楽しみです。

エコ・フェス

ジャズの半券をSNCF(国鉄)の駅で見せると、最寄りまでのローカル線が往復10ユーロになります。TGV(フランスの新幹線のようなもの)が止まるレンヌ駅からも往復10ユーロ。車のシェアサイトcovoiturageも推進しています。渋滞の解消と、少しでもCO2 を減らしたいものですね。

ゴミ箱
コンサート会場、出店の近く、町の中に設置されたゴミ箱は仕分けされてリサイクルしやすいシステムになっています。

ゴブレット
フェス会場内の飲み物はマイ・ゴブレット式。ゴブレットを購入して飲み物を入れてもらう仕組み。最後にゴブレットを返還すると返金されるシステムです。暖かい飲み物も冷たいものも飲めるし、なんたってエコロジック。しかもこのゴブレットは近所で作ったものを購入しています。「以前はドイツから購入したものですが、“ローカル”のものを探して、フランスのレンヌから購入しました」とのこと。レンヌといえば、クタンスから138km。とことんこだわってます。

会場の中に設置されたお店もローカル、エコ、そしておいしい!

タパス・バー

タパス・バー

このイベントの特徴のひとつは屋台。でも「りんごの木の下で」では、地元のお店が集まっていてレベル高し。しかも種類も豊富なので、期間中1週間、違う店で食べても食べきれないほどの種類の豊富さ。 オーガニック・フードも多数揃っていて、リーズナブルなお値段も嬉しい。例えば、その場で焼いてくれるピザ、鴨肉の串焼き、ソーセージにバゲット(フランスのお祭りの定番!)、フレッシュジュース、モロッコ風ミントティー、フレッシュパスタ、巨大なジャガ芋にたっぷりベーコンチーズなど。飲み物はシードル・プレッション。生ビールのシードル版です。近所のオーガニック・シードル「ルマソン」のシードル・バー。カルヴァドスベースのカクテルやノルマンディー風キール(シードルにカシスのリキュール)など、地元ならではのバー。
野外で行われたSitala Lillin'baのダンス

野外で行われたSitala Lillin'baのダンス

ジャズ・フェス「りんごの木の下で」に行ってきました! ジャズ ノルマンディー 世界遺産 歴史 巡礼コンポステラ  屋台コーナーはおいしいものでいっぱい。何を食べようか迷ってしまう。

屋台コーナーはおいしいものでいっぱい。何を食べようか迷ってしまう。

フランス、その他のジャズ・フェス

フランスでは3月から8月まで、各地でジャズ・フェスティバルが行われます。その一部をご案内いたします。

3月 Banilieuese Bieuses Jazz Festival /Seine-Saint-Denis(パリ郊外)
4月 Festival dAmiens /Amiens(アミアン-ピカルディー地方)
5月 Europa Jazz Festival du Mans /Le Mans(ル・マン-ペイ・ド・ロワール地方)
5月 Jazz in Arles /Aries(アルル-プロヴァンス・アルプ・コートタジュール地方) 
5月 Jazz a Saint-germain des pres /Saint-germain des pres(パリ)
6月 Montpellier Swing Jammers Fes /Monpellier(モンペリエ-ランドック・ルシオン地方)
6月 Paris Jazz fes /Paris(パリ)
7月 Nice Jazz fes /Nice(ニース-プロヴァンス・アルプ・コートタジュール地方)
8月 Jazz in Marciac Fes /Marciac(マルシアック-ミディ・ピレネー地方) 

フランスのジャズ・フェス、旅程の一部に加えてみるのもいいですね。チケットは大抵インターネットなどでも予約可能です。開催地の町の雰囲気も変わるのも、とても魅力的!ちなみに、チケット購入と同時にホテルの予約をオススメします。当日は予約がいっぱいなんてこともありますよ。以上、パリナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-08-12

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