世界一のクリスタル・ブランドであるバカラの世界が広がる美術館
赤地のロゴと扉が目印
こんにちは!パリナビです。今回は世界中の憧れであるクリスタル・ブランド、バカラの世界が思う存分堪能できる美術館をご紹介します。その名もバカラ美術館。この美術館を擁するメゾン・バカラは2003年に現在の場所である16区の合衆国広場に引っ越して来ました。
周辺はスノッブな雰囲気の漂う住宅街でシャンゼリゼ通りにもほど近く、まさにバカラの世界にぴったりの場所にあります。ここメゾン・バカラは美術館の他に3つ星シェフ、ギー・マルタンがシェフをつとめるレストラン「クリスタル・ルーム」も併設しています。
著名なゲストたちが楽しんだボール・ルーム
長方形の形をした芝生が広がる広場に着くと、バカラの象徴でもある赤地のロゴと赤い扉が私たちを迎えてくれます。ここはもともと20世紀の時代に芸術家マリー・ロール・ド・ノアイユという子爵夫人が暮らした邸宅ということで、当時の様子が伺い知れる贅沢な内装も見どころです。数々の著名人や芸術家と交流の場であるサロンとしての機能も果たしていたとか。
特にベルサイユ宮殿の鏡の間を彷彿とさせるボール・ルームには、美しい天井画とシャンデリアが飾られていてとても華やか。ベル・エポックの時代にタイムトリップしてしまいそうな空間です。
まずは数々のシャンデリアに注目
階段の天井にある重さ800kgの豪華なシャンデリア
そして見逃せないのは、メゾン全体のあらゆる所に配置されているシャンデリア。それぞれに形やモチーフが違うシャンデリアたちは、クラシックなものだけでなく面白い形をしたものだったり、カラフルなものであったりと様々。館内のトイレのそれぞれの個室の照明もシャンデリア!さすがは世界一のクリスタル・ブランド、細部まで徹底しています。
そして数あるシャンデリアの中でも圧巻なのは、階段の天井にある800kgもの重さがあるというシャンデリア。とにかく繊細かつ豪華な造りにしばし目を奪われてしまいます。
バカラの伝統と歴史をひもとく各展示室
最大の見どころの一つ花瓶の連作「シモン」
では、各展示室に入ってみましょう。バカラ美術館には3つの展示室があります。まず最初は「大きさに見せられて」という名の展示室です。ここでは「皇帝」と呼ばれる大きなシャンデリア、そしてマハラジャが買って象の背中に乗せて運ばれたという「フェリエール」という名の家具を見つけることができます。
次は「ジェラール・ガルーストによる錬金術」という名の展示室。ここはガルースト氏がデザインした円形の展示室で、水、土、空気、火といったクリスタルの錬金術に必要な4つの要素をテーマにした寓話が壁一面に描かれています。そして「水の寓話」「土の寓話」を表す有名な「シモン」と呼ばれる花瓶の連作がチェスとともに陳列されていますのでお見逃しなく。
緻密な技術と特徴的なデザインのガラス製品たち
最後の展示室「透明の向こうに」では、「他の世界のお話」「クリエイター達」「セレブ達」「軽やかさと女性らしさ」という4つのテーマ毎にショーケースが配置されており、それぞれの世界観を表現したバカラの作品を見つける事ができます。
これらの展示室では、それぞれの作品を通してバカラの持つ卓越した装飾、彫刻、エナメルなどの技術に触れることができます。世界に数点しかない「象の花瓶」をはじめジョルジュ・シュヴァリエなどの世界に名を馳せるクリエイター達の作品、日本の天皇から歌手ジョセフンヌ・ベーカーまで世界中の著名人に注文された品も。見逃せない作品ばかりです。
一流のシェフとデザイナーによるレストランも
夢の世界へはレッドカーペットを上って
併設のレストラン「クリスタル・ルーム」は、3つ星シェフ、ギー・マルタンがシェフというだけあり繊細かつ上質な味の料理が楽しめます。料理の他に特筆す べきは、内装をフランス・デザイン界の重鎮フィリップ・スタルクが手がけたということを忘れてはなりません。伝統的な様式の中にスタルクならではのモダン な遊び心のエッセンスを取り入れている絶妙なデザインに注目です。
食器類はもちろんすべてバカラ製、お姫様になったかのような贅沢な気分になれる雰囲気とインテリアもまた魅力的なレストランなので、夢のような時間を過ごしたい方はぜひ行ってみてほしいアドレスです。きっとパリの旅の素敵な思い出になりますよ。以上、パリナビでした。