リニューアルオープンしたカルナヴァレ美術館に行ってみよう!

パリの歴史がいっぱいつまったカルナヴァレ美術館がついにリニューアルオープン。貴重な展示物と優雅なフランス庭園は見ごたえたっぷりです!

こんにちは、パリナビです。今日は4年間にわたる改修工事を終えてリニューアルオープンしたカルナヴァレ美術館に行ってみましょう。ファサードや床などの建築面のほか、パリの歴史を物語る美術品の数々もこの工事の期間に修復作業が行われました。膨大な数の所蔵品を誇り、しかも常設展示は無料で見学できるというお得なスポットです。ではパリの歴史がいっぱいつまったカルナヴァレ美術館、さっそく見学に出発しましょう!
4年間の改修工事を経てついに再オープン

4年間の改修工事を経てついに再オープン

目にも楽しい看板のギャラリー

レトロな看板がいっぱいです

レトロな看板がいっぱいです

入ってすぐにあるのは、昔のお店の看板がたくさん展示されたギャラリーです。職業の種類が一目見て分かるようなデザインや、お店の前に飾られていたレリーフなどなど、どれも工夫が凝らされていてとても楽しいですよ。こういう看板はパリの街角でもたまに目にすることがありますよね。どこかレトロっぽい雰囲気がある看板の数々は、美術館に入った途端、昔の時代ににタイムトリップするかのようです。
鍵屋さんの看板。細かい仕事が光ってますね

鍵屋さんの看板。細かい仕事が光ってますね

レストランのレリーフはやっぱりフォーク看板の絵も楽しいです

レストランのレリーフはやっぱりフォーク看板の絵も楽しいです

眼鏡屋さんの看板はそのままズバリ。ちょっと不気味な目がポイント?

眼鏡屋さんの看板はそのままズバリ。ちょっと不気味な目がポイント?

18世紀のパリ

18世紀の居間の様子

18世紀の居間の様子

ルイ15世時代のパリ市の境界を表す標識

ルイ15世時代のパリ市の境界を表す標識

では大階段を上ってみましょう。2階は17世紀、18世紀の所蔵品が多数展示してあります。展示室が時代ごとに区切られているので、興味のあるルートから入ってみるのもいいですね。このカルナヴァレ美術館の建物は、貴族の屋敷(オテル)を使ってあるため、中に入ると沢山の部屋がつながっていて、ちょっと迷路のような感覚になります。自分がどの時代の展示室を見てきたかを把握していると効率よく回れますよ。
ここには当時の貴族の居間の様子が再現されていたり、この当時に建設されたパリの名所などが紹介されています。例えばパリ植物園や、ドームが建築される前のパンテオンの図も展示されています。地図の展示もあり、それを見るとパリ市内も現在とは異なりとても小さかったことがよく分かります。
革命前のパリの生活をうかがい知ることができる、美術品が盛りだくさんのフロアです。
パリ植物園は薬草研究のための施設として作られました

パリ植物園は薬草研究のための施設として作られました

ドームのないパンテオン。後ろにはサンテティエンヌ教会も見えます

ドームのないパンテオン。後ろにはサンテティエンヌ教会も見えます

当時のマレの地図。貴族の館がたくさん並んでいます

当時のマレの地図。貴族の館がたくさん並んでいます

ルイ16世の肖像

ルイ16世の肖像

革命時に破壊されたルイ14世の銅像の足部分

革命時に破壊されたルイ14世の銅像の足部分

フランス革命とナポレオン

「人間と市民の権利の宣言」

「人間と市民の権利の宣言」

バスティーユ牢獄の模型

バスティーユ牢獄の模型

それでは渡り廊下を進んで、3階に行ってみましょう。ここにはフランス革命から19世紀半ばまでの歴史を振り返る所蔵品が展示してあります。展示室に入ってすぐに目に入るのは「人間と市民の権利の宣言」が記された絵画です。これはみなさんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか。この展示室にはフランス革命に関する資料や当時の武器などが揃っています。革命のきっかけになったバスティーユ牢獄は模型と絵画でその様子を表しています。そしてここのフロアの見どころの一つは、ルイ16世が晩年を過ごした部屋が再現されているスペースです。ベルサイユ宮殿とは比べ物にならない小さい部屋で処刑までの日々を過ごしたルイ16世。一緒に日常生活に使った食器や雑貨などが展示してあるのも興味深いですね。また、ここにはマリー・アントワネットがコンシェルジュリーに送られるところを描いた絵画も見ることができます。
バスティーユ牢獄が破壊されるところを描いた絵

バスティーユ牢獄が破壊されるところを描いた絵

サン・キュロットと呼ばれる労働者階級

サン・キュロットと呼ばれる労働者階級

コンシェルジュリーに送られるマリー・アントワネット

コンシェルジュリーに送られるマリー・アントワネット

マリー・アントワネットのものとされる靴

マリー・アントワネットのものとされる靴

ルイ16世が晩年を過ごした部屋と日常雑貨 ルイ16世が晩年を過ごした部屋と日常雑貨 ルイ16世が晩年を過ごした部屋と日常雑貨

ルイ16世が晩年を過ごした部屋と日常雑貨

さて、その後フランスはナポレオンの時代に入ります。ナポレオンの肖像画や皇帝になった時のパレードの様子を描いた絵、そして革命の続いた19世紀を物語る資料もこのフロアに展示されています。まさに動乱の歴史ですね。
そしてナポレオンの登場です そしてナポレオンの登場です

そしてナポレオンの登場です

パリ改造、プルーストの部屋再現

19世紀後半のパリ

19世紀後半のパリ

ここで来た時とは別の階段を下りて2階に戻ります。そこは19世紀後半から現代までのフロア。ナポレオンのあとを継いで皇帝になったナポレオン3世は、オスマン男爵を知事に任命して、パリの街を大胆に作り変えます。これがパリ改造です。この展示室には当時すでにあった写真の技術のおかげで、改造前・改造後のパリの様子を知ることができます。改造が終わった19世紀の後半にはパリの文化も華やかなものになっていきます。たくさん展示された絵画から当時の風俗が垣間見ることができますね。
ナポレオン3世からパリ改造の任命を受けるオスマン知事

ナポレオン3世からパリ改造の任命を受けるオスマン知事

パリ改造以前の写真も残っています

パリ改造以前の写真も残っています

乗り合いバスの模型。とてもレトロですね

乗り合いバスの模型。とてもレトロですね

乗客は色んな階級の人たちが混ざっています

乗客は色んな階級の人たちが混ざっています

このフロアでは20世紀初頭の作家マルセル・プルーストの部屋が再現されています。フランスを代表する作家ですが、プルーストが使っていたベッドやコート、そして防音のために壁に張っていたというコルクまで展示されているのでぜひのぞいてみて下さい。
プルーストの部屋。奥にはベッドが見えます

プルーストの部屋。奥にはベッドが見えます

父の代から受け継いだという書棚

父の代から受け継いだという書棚

優雅なフランス庭園

中庭

中庭

カルナヴァレ美術館の魅力は所蔵品だけではありません。貴族の館を利用して作られた美術館には癒しの空間が。それはフランス式のすてきな中庭です。広々としてとても優雅な気分になれるフランス式庭園には併設のカフェもあります。また、別棟には隠れ家的な小さい中庭もあります。見学で疲れた足を休めるにはちょうどいい休憩場所になりますよ。
帰る前にはぜひブティックもチェックしてみて下さい。絵ハガキやマグネットなどの定番商品はもちろんですが、カルナヴァレ美術館のオリジナルグッズや美術本などもあります。
フランス式の造園がきれいです

フランス式の造園がきれいです

門を裏側から見たところ

門を裏側から見たところ

ブティックもあります

ブティックもあります


貴族の屋敷が並ぶマレ地区はお洒落なお店が多いエリアとしても人気ですね。パリに来た時にはマレ散策と一緒にこのカルナヴァレ美術館もスケジュールに入れてみてはどうでしょうか?パリの歴史に興味がある人ならきっと大満足のボリュームですよ。地元のパリジャンにも人気のあるカルナヴァレ美術館は、無料で楽しめるおススメスポットです!
以上、パリナビでした。








上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2021-06-16

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