パリ郊外に路面電車(トラムウェイ)が走っていることをご存知でしたか?
“T”のマークはTramway (トラムウェイ) のT!
こんにちは、パリナビです。パリの公共交通機関は街中をくまなく網羅し、世界の大都市の中でも特にわかりやすく、便利であることで知られているそう。ちなみにパリ旅行の際の移動手段は、主に地下鉄 (メトロ) だと思います。確かに街を歩けばメトロの駅をあらわす“M”のマークを街のいたる所で見かけます。そしてパリの交通機関といえば他にもバスや、郊外まで続く郊外線、などありますが、パリ郊外に路面電車が走っていることは皆さんご存知でしたか?路面電車はこちらではTramway(トラムウェイ)と呼ばれ、駅の案内板には“T”の文字で表示されています。パリの端をぐるり、囲むように走っています。今日はそんなTramwayの路線や、実際乗車して見かけたスポットなど、中心地とはまた違うパリの街の様子とともにレポートしたいと思います!
Tramwayは全部で4線
TramwayはT1からT4まで4つのラインがあります。パリ市の中心に比べ、メトロが網羅していないパリ郊外のエリアをカバーしています。チケットはメトロのチケットと同じものを利用することができますよ。それでは各路線について詳しく見ていきましょう!
○T1号線
パリ郊外東部、郊外線E線のNoisy-le-sec (ノワジー=ル=セック) 駅から、パリ郊外北部の郊外線D線の、Saint-Denis (サン=デニ) 駅まで、26駅を結んでいます。ちなみにSaint-Denisはサッカーの国際試合などが開催されるStade de France (フランス・スタジアム) があるエリア。ただ治安がよくないエリアとして知られています。用事もなくぶらぶら、というには適さないエリアです 。
○T2号線
パリ西部の副都心、La Défense (ラ・デファンス) からパリ南部、国際展示場のあるPorte de Versaille (ポルト・ドゥ・ベルサイユ) までをつないでいる路線です。セーヌ川に沿うように運行しています。Tramwayに興味のある方は、こちらのT2号線でぶらりと移動するのがナビ的にはオススメです。こちらの線は2012年にかけて延長工事が行われています。主な停車駅は La Défense駅~Parc de Saint-Cloud (パルク・ドゥ・サン=クルー) 駅~Musée de Sèvres (ミュゼ・ドゥ・セーブル) 駅~Porte de Versaille駅です。
パリ副都心、La Défense (ラ・デファンス) 地区。
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Parc de Saint-cloud (サン=クルー公園)!
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Porte de Versaille (ポルト・ドゥ・ヴェルサイユ) 駅前には国際見本市会場があります。
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T2号線の沿線上には様々な見どころがありますよ! |
まず、La Défenseを出ると、閑静な住宅街として知られるエリアを通過します。また、少し小高い立地であるため、車窓左手にはエッフェル塔を望むことができます。そして通過する Saint-Cloud (サン・クルー)というエリアは代々昔からパリに暮らす人々の瀟洒なアパートや邸宅が立ち並ぶ高級住宅街として知られています。そんな高級住宅街の間を抜けるように電車は通過していきます。Parc de Saint-Cloud の駅を出ると、右手に広大な公園が見えてきます。Parc de Saint-cloud (サン=クルー公園) です。こちらは 毎年9月にヨーロッパ最大級の花火大会が行われたり、臨時ですがサーカス団のショーがあったり、地元の人々の憩いの場所です。右手にこちらの公園、そして左手に見える川はセーヌ川です。パリの中心地で見るセーヌ川とはまた違った感じですよ。Musée de Sèvresの駅前にはMusée National de Ceramique (国立セラミック博物館)があります。T2号線ではこのあたりで一旦途中下車してぶらぶらするのがオススメです。
T2号線はこのまま、セーヌ川と並行するような感じでパリの南部へ向かっていきます。そして終点は国際見本市会場のある Porte de Versaille (ポルト・ドゥ・ヴェルサイユ) 駅。こちらの駅にはメトロ12号線が乗り入れています。こちらはT2号線の終点であると同時にT3号線の始発駅でもあります。
○T3号線
Porte de VersailleからPorte d’Ivry(ポルト・ディヴリー)まで、パリの最南部をから西から東に向かって運行しているT3号線。主な停車駅はPorte de Versaille駅~Cité Universitaire(シテ・ユニベルシテール)駅~Porte d’Ivry(ポルト・ディヴリー)駅です。
○T4号線
T4 郊外線E線のBonday (ボンディ) 駅からB線のAulnay-sous-bois (オルネイ=スゥ=ボワ) 駅までをつなぐ線です。こちらはT1号線と同様、パリ郊外北東部、正直あまり治安のよくないエリアを運行しています。パリ郊外の工場地帯へのアクセスに便利なように建設された路線だそう。観光とはあまり縁のないエリアで、混沌とした雰囲気なのでわざわざ行くというのはオススメはしません。
Tramwayへの乗り方
Tramwayの駅はほとんどが無人で、改札もありません。切符はメトロの切符と共通です。駅の発券機で購入することももちろんできますよ。乗車したら、備え付けてある改札機で刻印するのをお忘れなく。バスのように次ぎ止まります、というボタンを押す必要もないし、気軽に乗ったり降りたりできますね。また、バスと同じく1時間半以内であれば乗換えが可能です。
TramwayはTと表示されています。
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メトロと同じ切符で乗車できます。
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いかがでしたでしょうか。華々とした魅力的な観光地の中心地を効率よくメトロで移動するものいいですが、その周りのまた違ったパリのエリアを車窓からのぞくには、最適のTramway。ぜひトライしてみて下さいね!以上パリナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-09-23