ステンドグラスで巡るパリの教会!

パリの街を歩けば美しい教会に巡り合います。さぁ、あなたはどの教会がタイプですか?

こんにちは、パリナビです。犬も歩けば棒にあたると言いますが、パリを歩くと教会にあたるというほど、数多くの教会に出くわします。今回は古くから残された遺産のひとつの建築物の教会、美しいステンドグラスや見どころをナビの独断でご案内します。
まず日本人がノートルダムと呼んでいるのは、美しいステンドグラスや上から見下ろすように観ている怪獣石仏シメールがいるノートルダム大聖堂ではないでしょうか。このノートルダム「我らの貴婦人」、すなわち聖母マリアのことを意味しているとかで、メダルを身につけると奇跡が起こると言い伝えがある、奇跡のメダイで有名な教会も実はノートルダム教会と呼ばれているんですね。それ以外もパリにはノートルダムと呼ばれる教会がたくさんあります。でもどうしてマリアという名前がフランスに限らずヨーロッパ諸国で浸透し崇拝されているのかナビはとても不思議。そこで本題に入る前にマリアという意味を探ってみることにしました。
奇跡のメダイ教会 奇跡のメダイ教会 奇跡のメダイ教会

奇跡のメダイ教会

聖母マリアについて!

「マリア」とはもともとヘブライ語で海の滴や苦い水を意味するミリアムから派生し、ユダヤの方言アラム語でマリアムに転訛し、さらにギリシア、ラテン語でマリーアに転じたものだそう。英語の海の形容詞マリン、ヨットの港マリーナ、水夫、船員を意味するマリーナーなども、聖母マリアと語源がいっしょだそう。よく見れば、漢字の海の中にも母が入っているし、フランス語でも母(ラ・メールla mere)の中には海が(mer)が入っているですよ。まさに生命の誕生の源「母」=「海」という共通意識が私たち人間の心いやDNAのどこかに眠っているんでしょうか。またまた色彩心理でも青はマリア様の色で、かつ海の色を象徴するワード!こうなるとさらに調べると面白い発見があるかもしれませんが、マリアについてはこのへんで止めておきましょう。

キリスト教のミニ基礎知識!!

さらにナビが「なんでだろう~、なんでだろう~」と思ったことをまとめてみました。

■大聖堂、教会、寺院、修道院の違い?
大聖堂(cathédrale)カテドラル:ヴァチカンにいる法王が来て座る席があるところ、司祭、大司祭が勤める場所でそのエリアの大本山のことを意味。
寺院(basilique)バズィリック:教皇から特権を与えられた聖堂、一般のひとがいく場所。
教会(Église)エグリーズ:カトリック教会を指す一般的な語。その地域で暮らしている人々が行く場所。
修道院(monastère)モナステル:キリストの精神に法って祈りと労働をする共同生活の施設。

■ステンドグラス(stained glass)
鉛のリムを用いて着色ガラスの小片を結合して絵や模様を表現したもの。

■教会のステンドグラスの意味
昔、文字が読めなかった庶民に対して聖書の名場面を分かりやすく絵にしてみせたものがステンドグラスだそう。仏教でいえば曼陀羅ですね。

ミニ知識はここでおしまい!!それではこれから、パリのステンドグラスが美しい教会を紹介していきたいと思います!

ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)

世界中の方が訪れるノートルダム寺院。直径13mからなる花の形をした「バラの窓」と呼ばれるステンドグラスはほとんどの観光客が自然と足を止める部分。中央に描かれているのは黙示録のイエス・キリスト、そのまわりに使徒と天使達が描かれています、さらによく見てみると右と左の花の描かれ方が違っているところ。大きくて美しいですが細部まで観るには肉眼では少し厳しいかもしれません。じっくり観察したい方は演劇用のオペラグラスなどを持っていかれるといいと思います。

サンテティエンヌ・デュモン教会(Église Saint- Etienne du mont)

パンテオンの裏手にある教会。パンテオンのように人気はない分、とても静かに見学することが出来ます。重い扉をあけると目を見張るような素晴らしいステンドグラスに出会えます。さらに教会の奥に進むとドーム状になった場所があります。そこがなんとも神聖な雰囲気を醸し出していて気持ちがいいですよ。でも聖ジュヌビエーヴを祀った教会と書いてあるのに、名前が違うところが不思議です。

サンジェルマン・ロクセロワ教会(Église Saint-Germain l'Auxerrois )

ルーブル美術館の東側に建つ教会で、ふらふらと歩いた時に見つけて入ったところ。ピラミッド広場の賑わいとは反対に、人気もなく静かに時を刻んでいるよう。12世紀に建てられたものらしく、建物もステンドグラスもきわめて古く感じますが、中にはいるとサイドの区切りごとに描かれたステンドグラスは涙がでるようなインパクトがあります。特に青い色がぐぐっと目を引きます。ひと目につかない教会なので、ホットしたい時にオススメの教会です。ちなみに1572年に起きた旧教徒による新教徒の虐殺(サン・バルテミーの虐殺)は、この教会の鐘を合図に始まったそうです。

ノートルダム・ドゥ・ロレット教会(Église Notre-Dame-de-Lorette)

見るからに丸い柱がギリシャ神殿風で奇妙な教会です。ここの特筆すべきことは、なんと言っても教会を遠くから見た時に、その後ろにサクレクール寺院が顔を出していることです。教会の中はマリア像を囲むようにあるステンドグラスの色彩が、重厚な建物のなかで極めて素晴らしく感じられます。また場所もラファイエットデパートの裏手にあるので買い物がてらに見学できるところが良いところです。

サントゥ・スタッシュ教会(Église Saint-Eustache)

地下鉄レアル(Les Halles)駅のすぐに大きな教会があります。こちらは16世紀に建築が始まり、約100年かけて完成したところ。高い天井に輝くステンドグラス、そして7000本からなる名高いパイプオルガンと観光ルート外の割には、見ごたえがある場所。週末に開かれるコンサートには多くの方が詰めかけるそう。また目の前に広がる広場にはかわったモニュメントがあったり、金曜日には路地にマルシェが立ち並ぶので、ポンピドゥーあたりを見学しながら足を延ばしてみてはいかがでしょう。

サクレ・クール寺院(Basilique du Sacré-Cœur)

映画のメアリでもお馴染みのモンマルトルの丘の上にたつ寺院。白いドーム状が目につくロマネスク・ビザンチン様式という建築物。そして「サクレ・クール」は“神聖不可侵な御心”という意味で、イエス・キリストの心を表しているんだそう。外観も白くて美しいけれど、ここの目を引くポイントは内部の天井画の大天使ミカエル。ぼーと眺めているだけでもココロが和やかになりますよ。また夜のライトスポットはパリの夜景が一望できムードたっぷりです。
いかがでしたか、観光名所の教会も素敵ですが、以外にひっそりと隠れた静かな教会に中に入ってみると思わず、うっとりするようなステンドグラスや壁画に出会えます。あなたも、あなたにあったお気に入りの教会をパリでみつけてみてはいかがでしょうか?以上パリナビでした。
関連タグ:教会ステンドグラス

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-05-17

ページTOPへ▲

その他の記事を見る