■フランスのマナーとルール

国が違えばマナーも違う。郷に入っては郷に従いましょう。


国が違えばマナーも違う。フランスのちょっとしたマナーやルールを知っておいて損はありません。

フランスのマナー


挨拶は重要!
フランスでは、お店に入るときに"Bonjour"(こんにちは)と言って、お店を出るときに"Au revoir"(さようなら)と言います。カフェ、レストラン、ルイ・ヴィトンやエルメスなどのブランド店から個人経営の小さなお店まで、とりあえず基本的に挨拶は必要と思ってください。大型スーパーやデパートに出入りするときには言う必要ありませんが、レジで支払いをする際、やはりレジ係の人と挨拶を交わします。挨拶をしないと、「感じが悪い人」になってしまいます。基本的に、「人の家にお邪魔する」という感覚です。日本では、お店に出入りするとき店員さんに挨拶をするという習慣があまりありませんが、誰かの家にお邪魔するときには挨拶しますよね? そういう感覚です。
カフェやレストランで、自分が頼んだ物が運ばれてきたときにも、"Merci"(ありがとう)という一言を忘れずに。
チップは臨機応変に
フランスでは、基本的にサービス料込みになっているので、チップは必須ではありません。特に、コーヒー一杯くらいなら、チップを置く人はあまりいません。メニューや伝票に"Service Compris"と書いてあったら、それはサービス料込みの料金という意味です。ただし、何か特別なサービスをしてもらったり、高級レストランで食事したりしたら、チップを払う方がスマートです。だいたい料金の10%~20%くらい。
ホテルでポーターに荷物を運んでもらったり、ルームサービスを頼んだりした場合は、1~2€を。渡すときに、やはり
"Merci"(ありがとう)というお礼の言葉を添えて!

カフェのルール

テーブルごとに担当者が決まっている
テーブルごとに担当のギャルソンがいるので、適当に近くにいるギャルソンを呼んでも、担当者でなければ来てくれません。

席によって値段が違う
料金に差がないカフェもたまにありますが、基本的には立ち飲みするカウンター席、ギャルソンがサーブしてくれる店内のテーブル席、外のテラス席の順に料金が高くなります。

トイレは地下にあることが多い


店内は全面的に禁煙
フランスでは2008年に新禁煙法が施行され、屋内の公的空間が全面禁煙になりました。外のテラス席では喫煙可。

"café"とは、エスプレッソのこと
フランスで"café"を頼むと、エスプレッソが出てきます。日本で言う「コーヒー」が飲みたかったら、"café américain”(カフェ・アメリカン)を頼みましょう。ちなみに、パリの人がcafé américainを頼むことは皆無。

何時間いてもOK
コーヒー一杯で、何時間いても嫌な顔をされません。良い意味でも悪い意味でも「放っておいてくれる」のが、パリのカフェのギャルソン。

レストランのルール

以下は、そこそこ良いレストランでの注意事項です。フランスでは、良いサービスを受けるために客の方も頑張らなければいけません。パリが「大人の街」と言われるのは、経験を積んだ大人ほどこういったマナーを身につけていて、良いサービスを受けられるから。

レストランの雰囲気に合ったファッションで行く
そのレストランにいる周囲のお客さんと、あまりにも違うファッションだと浮いてしまいます。フランスはルックス、ファッション、立ち振る舞いを重視する国なので、気をつけたいところ。


大きな声で話さない
そこそこ良いレストランの場合、おさえた声で話すのがマナー。大勢で盛り上がりたい場合は、カジュアルなレストランやブラッセリーに行く方が良いでしょう。

飲食するときに音をたてない
フランスでは、飲食するときに音をたてるのはタブー。

基本的に男性が動く
良いレストランの場合、ワインをつぐのはギャルソンの役目。自分たちでワインをついでも良いようなレストランの場合、ワインをつぐのは男性の役目。

姿勢は良く!
せっかくおしゃれをして良いレストランに行っても、猫背気味で食べていたら台無しです。フランスは階級社会なので、猫背の人は「良い階級ではない人」に見られます。そうすると、良いサービスを受けられない可能性も…。

基本的なフランス語(サバイバル編)


ホテルやレストラン、主要な観光スポットでは英語が通じますが、基本的な挨拶くらいはフランス語で言いましょう。その国への礼儀でもあるし、そっちの方がサービスしてくれるフランス人にウケが良いです。

Oui (ウィ) はい

Non (ノン) いいえ

Bonjour (ボンジュー) こんにちは
この後に、女の人には"Madame"(マダム)、男の人には"Monsieur"(ムッシュー)を付けると丁寧な印象になり、相手を気分良くさせることができます。

Bonsoir (ボンソワー) こんばんは
上と同様、「マダム」か「ムッシュー」を付けても良いでしょう。

Merci (メルスィ) ありがとう

Non merci (ノン・メルスィ) 結構です

Au revoir (オヴォワー) さようなら

Pardon (パードン) すみません
混雑しているメトロやバスから降りたいとき、人にぶつかったとき、人に何か尋ねるときなどに使う便利な言葉。英語の
"Pardon"と同じ。

S`il vous plaît (スィルヴプレ) お願いします
これまた、とても便利な言葉です。「買いたい物の名前+スィルヴプレ」で、お買い物ができちゃいます。例えばパン屋さんでクロワッサンを買いたいとき、"Un croissant, s`il vous plaît."(アン・クロワッサン・スィルヴプレ)と言えばOK! その他、カフェやレストランで「すみません」とギャルソンを呼びたいときにも使えます。

Je peux...? (ジュプ…?) ~して良いですか?
英語で"Can I?"という意味。ちゃんとした文章にするなら、この後動詞が入りますが、「ジュプ?」+ジェスチャーで乗り切ることができます。例えば服を試着したいときに、服を持ってこう言えば通じます。

D`accord. (ダコー) 分かりました
まあ、"OK"もフランス語になっているので、"OK"と言ってもOK!

ça  (サ) これ
3つ前に載せた「スィルヴプレ」と組み合わせて、「サ・スィルヴプレ」で、「これください」。欲しい物を指差しながら!

C`est combien? (セ・コンビヤン?) おいくらですか?

Au secours! (オスクー!) 助けて!
この言葉を叫ぶ必要がないように、危機管理意識をしっかり持って行動したいですね。ただ、英語で「助けて!」と言っても周囲の人に通じず、誰も助けてくれなかったという話も聞いたことあるので、念のため頭に入れておきましょう。
関連タグ:マナー

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-12-08

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