■パリの交通事情

パリでは、メトロ、RER(高速地下鉄)、バスやトラムなど、いろいろな公共交通機関が利用できます。

パリでは、車がなくても不便に感じることはあまりありません。確実に迅速に目的地に行きたい場合はメトロやRER、景色を眺めながらゆっくり行きたい場合はバスやトラム、というように、自分の都合に合わせて交通手段を選びましょう。それでは、これからひとつひとつご紹介していきます。

メトロ


パリのメトロは、パリ市内と一部郊外に路線を有しています。1号線から14号線まであり、RATP(パリ交通営公団: Régie Autonome des Transports Parisiens)が運営しています。どこへ行くのにも便利! チケットは、改札から入るときだけ必要で出るときには必要ありませんが、チケットの検閲が抜き打ちで行われているので、最後まで捨てずに持っておきましょう。
チケットを持っていないと無賃乗車扱いになり、罰金が課されるので注意してください。
電気系統の故障でしばしば止まりますが、だいたいはすぐまた動き出します。
また、場所によっては夜になると治安が悪くなるので、タクシーなどを利用した方が安全でしょう。

駅によって、デザインが異なるのが面白いのでチェックしてみてください。
"Sortie"は、「出口」のこと。日本でもそうですが、小さい駅には出口が一つしかないですが、大きい駅には出口が複数あります。
たくさんの広告+オレンジのイス

たくさんの広告+オレンジのイス

黄色のイス

黄色のイス

薄暗いムーディーな駅も…

薄暗いムーディーな駅も…

赤いイス

赤いイス

黄緑のイス

黄緑のイス

「出口」のサイン

「出口」のサイン

メトロの路線図はメトロの改札窓口でもらえます。もちろん無料。

"Un plan du métro, s`il vous plaît" (アン・プラン・デュ・メトロ・スィルヴプレ) 

「メトロの路線図1枚ください」と言えばOKです。

ちなみに、窓口の係員は携帯電話をいじっていたり、数独をしていたり、他の係員と雑談していたり…。パリでは普通の光景ですので、驚かないように。

RER(高速地下鉄)


パリ郊外まで伸びる路線で、AからEまでの5路線あります。Aのすべて、BのChatelet-Les Halles(シャトレ=レ・アール)より南はRATP が、Bのパリ北駅より北、およびC、D、 EはSNCF(フランス国鉄)が運営しています。
パリ市内ではメトロと共通運賃なので、メトロと同じチケットで自由に乗り降りできますが、郊外へ行く際は目的地までのチケットを乗車前に購入しないといけません。メトロとは異なり、改札から出るときにもチケットが必要です。
日本のように、乗り越し精算はできません。乗り過ごすと無賃乗車扱いになり、罰金が課されるので注意してください。
メトロの一部の路線も郊外のZone3まで延びていますが、メトロの場合すべてZone2の内部にあるとみなされているので、普通のチケットを買えばOKです。

バス


バスは、景色を眺めながら移動できるので人気があります。ただし、メトロやRERだと迅速に確実に目的地に行けますが、バスだと渋滞に巻き込まれたり、いちいち各バス停で止まったりして、必要以上に時間がかかってしまうときもあります。
乗車したら、自分でチケットを通すのをお忘れなく。チケットを持っていない人は運転手から直接買えます。

トラム


パリ市内および郊外を結んでいます。現時点では、1号線(北部郊外)、2号線(南西部郊外)、3号線(パリ市内最南部)、4号線(パリ郊外オルネー・スーボワ市)が運行しています。
2号線と4号線はそれぞれZone3と5を走るので、Zone1-2用のNAVIGOやチケットを持っている人は、有効ゾーンに注意が必要です。

チケットの種類


○Ticket T+  (ティケ)

1枚:1.80ユーロ (バスの中で購入すると2ユーロ)
カルネ(10枚):14.10ユーロ


最も一般的なメトロ、バス、トラムのチケットで、Zone1-2(パリ市内と近郊)で使用可能。目的地によって料金が変わる日本とは違い、Zone1-2内ならどこへ行っても同一料金。1時間30分以内なら、トラムとバス間、バスとバス間の乗り換えが可能です。(メトロからバス、トラムへの乗り換えは不可。トラムとトラム間の乗り換えも不可)
もちろんチケットを1枚だけ買うこともできますが、カルネ(10枚つづり)の方がお得です。窓口、チケット販売機で購入可。
3歳以下は無料、子供(4~10歳まで)は大人の半額。

○Billet Il-de-France (ビエ イル・ドゥ・フランス)

料金は目的地によって異なります。

パリ郊外(Zone2より先)に行く際必要になるチケット。窓口、チケット販売機で購入可。チケット販売機では、アルファベット順に並んだ駅名の中から目的地を選びましょう。

○NAVIGO (ナヴィゴ)

Zone1-2
1週間(月~日):17.20ユーロ
1ヶ月(1日~31日):56.60ユーロ

Zone1-3
1週間(月~日):22.70ユーロ
1ヶ月(月~日):74.40ユーロ


パリ版のSuicaやPASMO、ICOCAといった感じでしょうか。非接触型のICカード式乗車カードで、「ピッ」と改札にかざせば通れます。ただし、在住者向け。ウェブサイトから、または書類郵送による申し込みで、即時購入することはできません。紛失した際は、8ユーロで再発行可。購入後、署名欄に自分の名前をサインして、顔写真を添付する必要があります。窓口、チケット販売機でチャージできます。

○NAVIGO Decouverte(ナヴィゴ・デクヴェルト)

Zone1-2~1-5
1週間(月~日):21.25ユーロ
1ヶ月(1日~31日):70.00ユーロ

使い方は、上記のNAVIGOと同じ。違うのは、旅行者、一時滞在者向けという点、カード発行料として5ユーロかかる点、窓口で即時購入できるという点、紛失時に再発行は不可で買い直しになるという点です。

購入するときには、

"Une passe NAVIGO decouverte, s`il vous plaît" (ユヌ・パス・ナヴィゴ・デクヴェルト・スィルヴプレ) 

「ナヴィゴ・デクヴェルトを1枚ください」と言えばOKです。
フランス語に自信がなければ、使用する期間とゾーンを書いた紙を見せても良いでしょう。

"Une semaine"  (ユヌ・スメーヌ) 1週間
"Un mois"  (アン・モワ) 1ヶ月




○Mobilis (モビリス)

Zone1-2:7.00ユーロ
Zone1-3:9.30ユーロ
Zone1-4:11.50ユーロ
Zone1-5:16.60ユーロ

まる一日、選択したゾーン内を自由に乗り降りできるチケット。前もって購入することもでき、自分の名前と使用する日付を記入します。窓口で購入可。

○PARIS VISITE (パリ・ヴィジット)

1日 Zone1-3:11.15ユーロ
Zone1-5:23.50ユーロ
2日 Zone1-3:18.15ユーロ
Zone1-5:35.70ユーロ
3日 Zone1-3:24.80ユーロ
Zone1-5:50.05ユーロ
5日 Zone1-3:35.70ユーロ
Zone1-5:61.25ユーロ


旅行者向けに作られたクーポン。メトロ、RER、バス、トラム、イル・ド・フランス内の国鉄(SNCF)近郊線を無制限に利用できます。有効期間は1日、2日、3日、5日。有効期間の数え方ですが、購入した日からではなく、使用した日から数えます。
顔写真は不要で、これを持っていれば入場料が割引される観光施設もあります。

チケットの買い方


窓口でも買えますが、チケット販売機で自分で買う方が早くて便利です。言語が選べるので、「英語」を選択すると良いでしょう。
英語が選択できます

英語が選択できます

チケットを買いたい人は右を選択、                 NAVIGOのチャージをしたい人は左を選択

チケットを買いたい人は右を選択、                 NAVIGOのチャージをしたい人は左を選択



※料金は2015年9月現在のものです。


その他情報

※路線、料金は2010年5月現在
関連タグ:メトロRERバストラム

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-05-15

ページTOPへ▲

関連記事

メトロ(地下鉄)

メトロ(地下鉄)

パリの観光に1番役立つ地下鉄。アール・ヌーヴォーの入口が目印!

その他の記事を見る