■パリ、各エリア

パリは、エリアによって雰囲気が全然違います。エリアごとに雰囲気や治安を見ていきましょう。

こんにちは。パリナビです。パリと言われて思い浮かぶのは、エッフェル塔でしょうか。それとも凱旋門でしょうか。それともシャンゼリゼ? パリにはこれ以外にも魅力的なエリアがたくさんあります。それから、治安も気になるところですよね。エリアごとに雰囲気や治安などを見ていきましょう。

シャンゼリゼ

シャンゼリゼといえば、凱旋門とクリスマスのイルミネーションが世界的に有名ですね。シャンゼリゼ大通りは、深夜遅くまで営業しているお店が多数あるので便利。観光客向けのお店もたくさんありますが、世界中から集まってくるモード関係者やクリエーター、俳優や女優、モデル、スポーツ選手などが利用するお店も多数あります。特にクラブやバーなどは、入店時にドレスコードがある場合が多いので要注意!

【治安】基本的には良いですが、観光客が多いため、スリも多いようです。物乞いの人たちもいます。

オペラ座

オペラ座付近には、老舗ブランドのお店がたくさんあります。また、オペラ大通りから細い道に入っていくと、そこは「日本人街」と言われるほどたくさんの日本料理店、日本の書店などが軒を並べています。パリ滞在中に、フト日本の味が恋しくなったら行ってみても良いかもしれません。

【治安】基本的には良いですが、観光客が多いため、しばしばスリの被害に遭う人もいます。

サン・ジェルマン・デ・プレ

サルトルとボーヴォワールが通ったというカフェ・ドゥ・マゴやカフェ・ド・フロールなどの老舗カフェがあるシックなエリア。おしゃれな洋服屋さんや雑貨店、画廊や骨董店などもあります。また、リュクサンブール公園では、パリの人たちが思い思いの時間を過ごしています。ほっと一息つきたいときにオススメです。

【治安】基本的には良いです。

エッフェル塔/アンヴァリッド

エッフェル塔。これを見ずに帰国できませんね。昼と夜、春夏秋冬で、私たちに見せてくれる顔が違います。遠くから眺めるのも良いですが、一度はエッフェル塔にのぼってみても良いかもしれません。パリを一望できます。ちなみに当たり前かもしれませんが、このエリアには世界中から来た観光客がたくさんいます。

【治安】基本的には良いですが、エッフェル塔付近は観光客が多いため、しばしばスリの被害に遭う人もいます。物売りの人たちもいます。

レ・アール/ルーヴル

フォーラム・デ・アールという駅ビル付近は、10~20代でにぎわっていて「パリの渋谷」と表現する人もいます。エティエンヌ・マルセル通りには、人気の洋服屋さんなどが並んでいて、ショッピングをすると楽しい場所。世界的に有名な「モナリザ」があるルーヴル美術館も、必見ですね。

【治安】フォーラム・デ・アール付近は、週末の夜などは、パリ郊外から遊びに来たグループがドラッグをしていたりして、治安が悪化するので要注意。その代わり、パトロールしている警官の数は多いです。少し歩いてルーヴルの方に行けば、観光客も多く、夜でもそんなに危険な雰囲気はありません。

モンマルトル

モンマルトルの丘からは、パリを一望できます。サクレ・クール寺院や、たくさんの画家がいるテルトル広場も有名。ムーラン・ルージュなどのキャバレーもあり、夜遊びスポットとしても知られています。

【治安】そのすぐ東には、アラブ系やアフリカ系が多く住むエリアが広がっており、夜になるとパリで一番治安が悪くなると言われているので、かなり注意してください。暴力を伴う事件なども起きています。

カルチェ・ラタン

ソルボンヌ大学や名門高校のアンリ四世校など、学校がたくさんあるので学生が多いアカデミックなエリア。ムフタール通りは、歩いているだけで楽しい活気がある通りで、リーズナブルで美味しいレストランが軒を並べています。その他の観光スポットは、パンテオンなど。

【治安】基本的には良いです。夜でも、学生たちが騒いでいるくらいです。

マレ

ファッションとゲイの中心地。日本の雑誌によく載っている、パリジェンヌのファッションチェックをするコーナーの写真は、よくこのエリアで撮られています。面白くておしゃれなカフェやレストランもたくさん。ユダヤ系のエリアでもあるので、パリでは珍しく日曜日も営業しているお店が多いので便利です。(ユダヤ系の休息日は月曜日)ユダヤ風サンドウィッチの「ファラフェル」を食べ歩きしてみるのもオススメ。

【治安】基本的には良いです。

モンパルナス

作家や芸術家たちが愛したエリア。モディリアーニやシャガール、藤田嗣治などが通ったというラ・ロトンドや、ヘミングウェイが通ったというル・セレクトなどの老舗カフェがあります。また、ここには美味しいクレープリー(クレープ屋さん)が多数あり、クレープリー激戦区になっています。

【治安】基本的には良いです。ただし、「夜は、モンパルナス駅(フランス国鉄の主要ターミナル駅)でメトロの乗り換えはしない」と言う人もいます。「パリでは、基本的に大きい駅の方が治安が悪い」ということを覚えておいてください。利用する人が多い(観光客も多い)=カモを見つけやすい=怪しい人が集まる、という図式になっています。

サン・マルタン/ラ・ヴィレット

天気が良い日は、サンマルタン運河沿いで日光浴をする人をたくさん見かけます。たまに、釣りをしている人も。運河沿いには、ボヘミアンな雰囲気のバーやカフェ、レストラン、ライブハウスなどが並んでいます。北駅、東駅などフランス国鉄の主要ターミナル駅があり、その周辺にはインド系、アフリカ系などの店がたくさんあり、面白いには面白いかもしれません。北の方に歩いていくと、新開発エリアのラ・ヴィレットに着きます。

【治安】夜になったら注意しましょう。特に、フランス国鉄の主要ターミナル駅である北駅、東駅構内は注意してください。シャルル・ド・ゴール空港からRERでパリ市内に入る場合、北駅を利用することになりますが、夜になってからの利用は(特に女性は)極力避けましょう。全財産スラれたり、危険な目に遭ったりするよりは、タクシーでパリ市内に入った方が賢明です。

シテ島/サン・ルイ島

この2つの島は、セーヌ川の中洲で、「パリ発祥の地」と言われています。シテ島にはノートルダム大聖堂があり、サン・ルイ島には貴族の館やサロン・ド・テが立ち並んでいます。ベルチヨンのアイスクリームは名物。かなりオススメです。

【治安】基本的には良いです。

バスティーユ

オペラ・バスティーユ、バスティーユ広場がシンボルのエリア。アーティストのアトリエが多いのが特徴。ただ、モード関係のオフィスも増え始めたため、家賃が高騰。その結果、たくさんの若手アーティストたちが北や東にお引越。ユース・カルチャーのエリアなので、深夜まで営業しているバーやクラブが多数あり、夜遊びエリアとしても有名。

【治安】夜遊びエリアなので、夜になったら若干注意しましょう。

オベルカンフ

リーズナブルで美味しいカフェやバーがたくさんある、これまたユース・カルチャーの夜遊びエリア。「バスティーユに比べて、こちらの方がおしゃれで品が良い人たちが集まっている」と言う人もいます。やはりアーティストがたくさん住んでいて、最近おしゃれ度がますますアップしている注目のエリア。

【治安】夜遊びエリアなので、夜になったら若干注意しましょう。

ヴィクトル・ユゴー/トロカデロ/パッシー

とてもシックなエリア。住宅街でもあります。16区はブルジョワのエリアなので、道を歩いている人たちはみんな上品な雰囲気。小学生や中学生といった子供までが「どうぞ、マダム」と言って、女性にドアを開けたりします…。ちなみに日本人駐在員ファミリーも多く住んでいます。

【治安】基本的には良いです。ただし、住宅街は夜閑散として人気(ひとけ)がなくなります。

ビブリオテーク/ベルシー

新しい建物が建ち並ぶ新開発エリア。ベルシー公園やベルシー体育館、セーヌ川をはさんでミッテラン新国立図書館などがあります。クール・サンテミリオン駅からすぐの所に、ワイン倉庫街だったのを改装したレストラン街があります。横浜赤レンガ倉庫に少し雰囲気が似ています。18の映画館が入っているシネマ・コンプレックスも。

【治安】基本的には良いです。

行ってみたいエリアはありましたか?
観光客は、パリの街を縦横無尽に移動しますが、パリの人は、「自分が住んでいるエリアや自分が好きなエリア以外には絶対行かない」という人も結構多いです。「○○には、用がない限り絶対行きたくない!」とか、「○○なんて、何もなくて退屈…」とか、それぞれエリアに対して非常に強い好き嫌いがあるようです。フランスは、歴然とした階級社会ということも影響しているのでしょう。それにしても、ここまでエリアによって全然雰囲気が違う街も珍しいかもしれません。それでは、治安には十分気を付けてパリ滞在を満喫してください!
以上、パリナビでした。

関連タグ:エリア紹介治安

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-10-06

ページTOPへ▲

その他の記事を見る