フランス人はどんな風にフロマージュを食べるの?どこで買うことができるの?おいしい食べ方は? フランス人に欠かせないフロマージュのあれこれをお届けします。
こんにちは、パリナビです。フランスは世界で2番目にフロマージュを消費、1秒に3、5トンものフロマージュが生産されているフロマージュ大国。また、 フランスには、400種類以上ものフロマージュ(チーズ)があると言われ、ローカルなフロマージュを含めると1000種類以上とも。地方ごとに特色のある味わいのフロマージュを楽しむことができます。
Q. フロマージュって何?
A.牛乳もしくは、羊乳かヤギ乳を酵素や酸で凝乳にして、水分を取り除いて熟成したもの。熟成しないものは『フロマージュ・ブラン』やフレッシュ・チーズ『フロマージュ・フレ』と呼びます。
フランス人はフロマージュをどうやって食べるの??
Q. フランス人はいつフロマージュを食べるの?A.正式な食事では、メイン・ディッシュの後、デザートの前にいただきます。または、スープに溶かしたり、グラタン、サラダにかけてと、食事としても。おかずが少ない時や時間がないときなどメインになることもあります。
Q.フランス人家庭に招待された時にフロマージュが出てきたら?A.フランス人家庭では、チーズが丸ごと回ってくることもあります。その時は、自分のナイフをパンできれいにぬぐって掃除してから、自分で好きなだけ取ります。
Q.お菓子に使うことはまれ?A.日本では、定番のチーズケーキですが、フランスではチーズケーキはあまり見かけません。フローマージュ・ブランというフレッシュ・フロマージュは、フルーツやコンフィチュールを添えて、ヨーグルトのようにいただきます。
Q.地方によって違う、こだわりの食べ方って?A.バスク地方の羊のフロマージュ。その土地の名産のさくらんぼのコンフィチュールを添えていただきます。アルザスのマンステール。クミン(アルザスではカルビルと呼ばれる)を添えて。クセが和らぎます。
Q.おいしいフロマージュの食べ方は?A.フランス人にとってフロマージュを食べる時に欠かせないのがパンと赤ワイン。フロマージュは常温にして食べます。冷蔵庫では冷たすぎるので、野菜室か冷暗所に置いて保存して下さいね。
おいしいフロマージュはどこで買えますか?
フロマージュはフロマジュリー、マルシェ、 スーパーマーケットなどで購入できます。
フロマージュ専門店(フロマジュリー)で買う
お勧めはフロマージュに詳しい専門のお店フロマジュリー。フランス全国のフロマージュを取り揃えています。『来週食べたい』『今日が食べごろのものを』などの要望に答えてくれます。
マルシェの小さな生産者から買う地方のマルシェを訪ねる機会があったら、是非試してみたいのが、小さな生産者。酪農家が自家製で作っている職人フロマージュ。数種類しか作っていないことが多く、こだわりのチーズに出会える可能性あり。
ブラッスリーやレストランで食べるブラッスリーやレストランでは、1人分のフロマージュを作っています。何種類か盛り合わせにしてパンを添えてくれるのもうれしい。ちょっとお腹がすいたときにも便利。ワインを注文すれば軽い食事にもなりますね。時には、これって1人分?という大きなかたまりのフロマージュが出て来たりもします‥・これがフランス人の一人分なんですね。
オススメ☆フロマージュ
●●地方別のオススメ・フロマージュ●●
コンテ
フランシュ・コンテ地方のフロマージュ・コンテ。きびしい規定で共同生産システムを行っているので品質が安定しています。
ヌフシャテル
ノルマンディー地方のヌフシャテル。軽い塩気でなめらかなフロマージュ。28の生産者のみで作られています。
コンテ(フランシュ・コンテ地方)
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ヌフシャテル(ノルマンディー地方)
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●●日本ではなかなか手に入らないフロマージュはこれ!●●
ブルビー
羊乳のフロマージュ。クセがなく、牛乳のフロマージュに比べてあっさりした印象。消化に良いという理由で好んで食べるフランス人も。
シェーブル
ヤギ乳のフロマージュ。灰をからめたり、藁を入れたりしたものも。ハーブやレーズンなどがついたシェーブルは食べやすくてオススメ。
●●日本にもあるけど、これが本物だ!!●●
カマンベール
日本人にもなじみの深いカマンベール。殺菌していない牛乳の使用は日本で禁止されていますが、フランスでは、生乳で作るカマンベールが味わうことができ(Lait cruと表示してあります)季節によって変わる味わいを楽しめます。
オーガニック・カマンベール(ノルマンディー地方)
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曲げわっぱのような木の箱に入っています。ラベルもさまざまで、コレクターもいるほど。
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●●ニオイがたまらない!?フロマージュ●●
フロマージュの製法や地域によってニオイやクセのあるものもあります。電車の吊り棚におみやげのフロマージュを置いたナビ。高い所からぷ〜んと何やらニオイが漂っていた経験が‥(機内には持ち込まないでくださいねー)しっかりパックすることをオススメいたします‥笑 ニオイは気になるものの、慣れるとこれがたまらなくおいしいのですよ。
マロワール
2008年の人気映画『Bienvenue ch’tis ようこそ シュティの国へ』では、南フランスから転勤になった郵便局員が北フランスで、このマロワールを朝食にパンに乗せて食べることに仰天するさまが描かれています。それだけクセのあるフロマージュですが、最も古くから作られているフロマージュのひとつです。
マンステール
アルザス地方とヴォージュ山脈で作られるフロマージュ。ウォッシュタイプでまわりがほんのりオレンジ色。クミンをつけるととてもおいしくいただけます。
マンステール(アルザス地方)
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マロワール(北フランス)
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●●迷ったら‥●●
フランス政府やヨーロッパが公式認定しているラベルをチェックしてみましょう。類似品と区別、品質の良いもの、生産地域や作り方が限定されているものオーガニックなど、品質保証マークが決められています。このラベルがあれば、ほぼ間違いないでしょう。
AOC(アーオーセー)マーク
作り方や生産法、製造法などの決まりがある地域で作られた認証マーク。
AOP(アーオーペー)マーク
名前や地域の生産物を守るためのヨーロッパ基準を認証するマーク。フロマージュでは、ブリーやサン・ネクター、ロックフォールなど。
オーガニックマーク
環境や動物にも配慮された作り方で作られたオーガニック認証マーク。オーガニックの認証を受けるためには、家畜も自由に小屋の外に出ることができるなどの厳しいきまりをクリアしなくてはいけません。
たくさんのフロマージュが並んでいるとどれもこれも試してみたくなりますね。日を追って熟成していくのもたまりません。地方に行くとその地域のフロマージュを食べるのが楽しみのひとつ。ワイン片手にフロマージュをパンにのせて‥おっと、忘れていました。フロマージュは脂肪分も高いのでお気を付けてー。以上パリナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-02-25