パリ冬のベストフード特集!

パリで食べられる冬のグルメをご紹介!

こんにちは、パリナビです。さて、パリでは10月頃から本格的に気温が下がり、寒い冬へと向かって行きます。だんだん温かい料理が恋しくなってくる時期です。冬の食べ物、パリではどんなものがあるかご存知ですか?今回は、体の芯から温まりそうな、冬にぜひ味わいたいパリのベストフードをご紹介したいと思います。観光にはちょっと寒い季節でも、フランスならではの冬のグルメを楽しみましょう!

鍋料理の代表選手、ポトフ

家庭料理の代表

家庭料理の代表

日本で冬の料理といえば、まず挙がるのが、なべ。フランスでなべ料理といえば、やはりポトフ(pot au feu)ですね。おでんのようなイメージでしょうか。
家庭料理なので、材料はそのおうちでそれぞれ違いますが、基本的には、お肉はブロックの牛肉やソーセージなど。野菜は、キャベツ、にんじん、カブ、大根、ねぎ、ジャガイモ、たまねぎ、セロリ・・・などなど、色んな野菜をごろりと大きく切ったものを入れます。大きな鍋でゆっくり時間をかけて煮込むと、野菜はトロトロに、お肉もホロリと柔らかくなります。
味付けはとてもシンプルで、あっさりしています。お好みで塩やマスタードを加えて食べます。キャセロールでサービスしてくれるお店だと、さらに温かさが倍増。野菜がたくさん摂れて体にも嬉しい、冬のグルメの代表選手ですね。

ベルギー発、ムール・フリット

秋から冬が旬のムール貝

秋から冬が旬のムール貝

9月から12月頃に旬をむかえるムール貝。これをどっさりと鍋に入れて、にんにく、セロリ、エシャロットなどのみじん切りを加え、白ワインで煮込むと、ムール貝の白ワイン蒸し(moules au vin blanc)の出来上がりです。付け合せはお決まりのフリット(frites)、二度揚げでカラッと仕上がったポテトフライです。
お隣ベルギーの代表料理ですが、フランスでもこのムール・フリットは大人気。基本は塩味ですが、クリーム入りやトマト入りなど、色んなバリエーションがあります。スープはムール貝のだしがたっぷり出て、そのままスプーンで頂いてもいいし、パンやフリットを浸して食べてももちろん美味しいです。一人前の量がびっくりするほどですが、意外とぺろりといけるのです。
ちなみにムール貝は、まず一番はじめの貝をフォークで食べてから、その殻をはさみのようにして他の貝の中身を取り出して食べるのがベルギー流。
冬でもここはやはりベルギービールを一緒に頂きたいですね。
新鮮なムール貝

新鮮なムール貝

付け合せはフリット

付け合せはフリット

貝のうまみがたっぷり

貝のうまみがたっぷり

とろけるチーズ、ラクレット

次にご紹介するのは、スイス発祥のチーズ料理、ラクレット(raclette)。ラクレ(racler)とは、削る、削ぎ落とす、という意味の動詞。その通り、チーズを火にかけ、表面が溶けてきたところを削ぎ落として、ハムや乾燥肉にかけて食べるのです。
この料理に使うチーズの名も、ラクレットチーズ。本来は大きなかたまりのチーズをあぶり、削ぎ落としたところを頂きますが、スーパーでは家庭用にすでにスライスにしたチーズをパックにして売っています。これを専用の道具(ラクレット・グリル)で温め、自分で好きな食材にかけてフウフウいいながら食べます。日本でいえば鉄板料理のようなもの、皆でにぎやかに食べるのが楽しそうです。パーティ料理として人気があるというのも納得ですね。
熱々のとろけるチーズは、寒い時期にはより美味しく感じるもの。ぜひ試してみて下さい。
サヴォワ地方の味 サヴォワ地方の味 サヴォワ地方の味

サヴォワ地方の味

クスクス、タジンでオリエンタルに

モロッコ、チュニジア、アルジェリア・・・マグリブ地方を植民地にしていたフランスにとっては、北アフリカ料理とも深い結びつきがあります。パリにはたくさんのオリエンタルレストランがありクスクスやタジンなどを提供しています。
ちなみに日本でクスクスというと、セモリナ粉で作られた粒々のことをそう呼んだりしますが、これはフランスではスムール(semoule)といいます。クスクスはあくまで料理の名前です。
さて、そのクスクスですが、鶏肉や子羊、メルゲーズと呼ばれるスパイスの効いたソーセージなどの肉類をグリルしたものと、にんじん、ズッキーニ、カブ、ひよこ豆などをこちらもスパイスの入ったスープで煮込んだものを、先ほどのスムールにかけて頂きます。
タジンはそのユニークな形の鍋が特徴。首が長く伸びたようなふたは、オーブンで調理する際に熱が回るように工夫されているのです。クスクスのようなブイヨンはなく、こちらはスムールのかわりにじゃがいもが入っています。
あとはお好みでレーズンを加えたり、アリサと呼ばれる唐辛子のペーストを混ぜて辛さを調節したりします。
実はパスタの仲間、スムール

実はパスタの仲間、スムール

タジンはオーブン料理

タジンはオーブン料理

他にもまだあります、冬の味覚

アンディーヴのグラタン

アンディーヴのグラタン

日本ではサラダに使われることが多いチコリ。フランスではアンディーヴ(endive)といいます。これを柔らかく茹で、ハムやベーコンで巻いたものに、ホワイトソースとチーズをかけてオーブンへ。アンディーヴのグラタンは、その少し苦味のある味にソースや肉のジュースがちょうど良く、パンやマッシュポテトによくソースをからめて食べるのが最高です。

冬の海の幸といえば、牡蠣。寒くなってくると、ブラッスリーの一隅で、生牡蠣が盛大に並べられています。店頭では販売も。あっさりとレモンをしぼって頂くだけで美味しいものです。
生牡蠣はレモンをしぼって

生牡蠣はレモンをしぼって

クレープは、もちろん一年中美味しいものですが、焼きたてのクレープは冬ならではの美味しさ。こちらでは、ヌテラ(Nutella)というヘーゼルナッツ入りのチョコレートスプレッドが子供たちに大人気。これをたっぷり塗ったヌテラクレープは、子供たちに独占させるのはもったいない。歩きながらアツアツを頬張りましょう。

観光地の道端や、橋のたもと、メトロの出入り口でよく見かける、焼き栗売り。「マロン・ショー!」と呼び声をかけています。これも寒い季節の風物詩。同じスタイルで、焼きとうもろこし売りも。こちらは「マイス・ショー!」と呼び込み。ショー(chaud)とは、熱い、という意味です。
焼きたてクレープ

焼きたてクレープ

焼きとうもろこし売り

焼きとうもろこし売り

ホットドリンクの定番

ホットドリンクの定番

熱いといえば食べ物ではありませんが、冬に欠かせない飲み物といえば、ホットココア、フランス語でショコラ・ショー(chocolat chaud)ですね。冬といえどカフェではテラス席が大好きなフランス人、テラス席を暖めるストーブの傍で、温かいショコラ・ショーのカップを手に、おしゃべりが続きます。有名店では、アンジェリーナやラデュレ、ラ・メゾン・デュ・ショコラあたりが人気でしょうか。濃厚なショコラを飲むと、寒さもどこへやら、元気がつきそうです。

いかがでしたか?家庭料理から街角グルメまで、色んな冬の味があるものです。パリの冬はかなり寒さも厳しく、お天気も悪い日が続きますが、そういう時は、暖かい場所で温かいお料理をいただくのがやっぱり嬉しいですね。冬にパリ観光!という方は、ぜひパリの冬の味を試してみて下さい。
以上、パリナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-11-14

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