パリで行列ができる人気のお店は?
こんにちは、パリナビです。フランス人が行列を作る光景はあちこちで見かけられます。例えば夕方のスーパーマーケットのレジ待ち。例えば昼時のパン屋でサンドイッチを買う行列。例えばオープン直後のエクスポや新作映画の入場待ちの列。パリ人は行列好きだ、という話もありますが、それは、日本に比べてサービスに時間のかかることが多いので、単純に待たざるを得ないから、とも言えるでしょう。
逆に、日本のようにみんながこぞって行列を作るお店、というのは意外と少ない気がします。フランスはやはり個人の国なので、「みんな買っている」とか「みんな食べている」という理由で行列を作る発想はないように思います。自分の好きな店は自分で決める、といったスタンスです。
そんなパリでも、やはり多くの人がここは行っておきたいと思う人気店はあります。ではフランス人も認める、一度は味わっておきたい行列のできるお店を挙げてみましょう。
ラス・デュ・ファラフェル(マレ)
マレ地区といえばファラフェル
まずはファストフードから。4区のマレ地区にあるロジエ通り、ここはイスラエルの名物料理、ファラフェルの激戦区でもあります。ファラフェルとは、ヒヨコ豆やそら豆のコロッケを、キャベツの千切りや揚げナス、きゅうりに赤キャベツの酢漬けなどと一緒にピタパンではさんだサンドイッチです。仕上げはヨーグルトソースが定番。
中近東のファストフード店が多いパリでは、ファラフェルのお店も沢山あるのですが、このラス・デュ・ファラフェルが何と言っても一番人気。カラッと揚がったコロッケに、野菜がたっぷり。これだけでお腹がいっぱいになります。店内でも食事できますが、テイクアウトしてマレ地区を食べ歩きするのが楽しいです。
ル・コントワール(オデオン)
昼時には行列が
オデオンの交差点からすぐのレストラン、ル・コントワールは、夜は数ヶ月先まで予約でいっぱいのお店として知られています。ランチ営業は予約を取らないため、開店時にはすでに行列が。お店の中は席と席の間隔が狭いなど、あまりゆったりした感じではありませんが、それもビストロの雰囲気。テラス席もあり、季節によっては外で食べるのも気持ちいいでしょう。料理は定番のフランス料理ですが、日本人好みの味付けで、ボリュームたっぷり。どれを頼んでもとても美味しいと評判です。お昼ごはんの時間を少し外せば、並ぶ時間も少なくて済みそうですよ。
シャルティエ(グラン・ブールヴァール)
いつも満席!
メトロ8,9号線のグラン・ブールヴァール駅は、2区と9区の境界にあり、ちょうどオペラとレピュブリックの中間ほどにあります。意外と観光客が通らないエリアなのですが、ここにフランス人にも大人気のレストラン、シャルティエがあります。もともと界隈の労働者が通いつめた大衆食堂で、100年以上前から営業している老舗なのです。アール・デコの歴史を感じる内装は、大衆食堂とは言えないぐらいシック。ですがテーブルの間をギャルソン達がせかせかと走り回る様子はとても食堂風。そしてメニューを見て驚きです。何と1品が1ユーロから!一番高くてもメインで11ユーロ台。料理は、洗練されたお洒落な盛り付けなどはないものの、ちゃんと美味しいものが出て来ます。これならみんな行列をするのも納得です。営業時間が昼から夜10時までのノンストップで、日曜でもオープンしているのが嬉しいですね。ディナータイムだと、20時前なら並ぶ確立も少ないです。パリの食堂で気取らず食べたい人にはぴったりです。
デュ・パン・エ・デジデ(レピュブリック)
一番人気のパン・デザミ
昔ながらのパン屋さん
パリに行列のできるパン屋さんは数あれど、ここは誰もが一目おくブーランジェリー。レピュブリック広場から少し離れた、静かな界隈にあるお店は、19世紀のパン屋さんのようなレトロな佇まい。こちらでは品質の良いパンに専念するため、パティスリーは作っていません。厳選した材料を使って、殆どの工程を手作業で行うという徹底ぶり。看板商品の「パン・デザミ(友達のパン)」は、ほんのりと栗の香りがして一度食べるとクセになるという評判です。他にも、季節の果物だけを使ったタルトに、よそのお店とは格段に違うクロワッサン、バゲットなど、手間ひまかけて作られるパンはどれも外れなし。これまで幾つもの賞に輝いてきたのも頷けます。お店の外にはテーブルと椅子が置いてあり、焼き立てをその場で味わうこともできます。平日の午後3時前後は比較的空いていますが、行列をしてでも買う価値ありです。
アンジェリーナ(リヴォリ通り・チュイルリー)
名物、モンブラン
行列のできるサロン・ド・テと言えばここは外せません。お客さんの殆どが注文する名物モンブランは、メレンゲと生クリームに、栗の味がしっかりと濃いマロンペーストがたっぷり。日本人には若干ボリュームと甘さが大目かも知れませんが、お店のクラシックな雰囲気も合わせてやはりパリ本店で味わってみたいものです。そして、モンブランと合わせてフランス人が注文するのは、こちらも有名なショコラ・ショー。とにかくチョコレートを飲んでいるような濃厚な味わい。ポットサービスで出てきますが、全部飲み干すにはよほどお腹が空いて甘いものが欲しくないとキビシイかも知れません。フランス人はショコラ・ショー+モンブランでもいけるようですが、甘さとボリュームを考えると、どれかひとつを選んでシェアした方が無難です。ティータイムは混雑するので、やや早めの時間をねらって行きましょう。
ベルティヨン(サン・ルイ島)
アイスクリームといえばココ
最後もまた甘いもの好きにはたまらないアイスクリームで締めましょう。最近はアモリーノなど、イタリア系のジェラートがパリでも流行っていますが、こってりとしたフランス風(?!)なアイスクリームならば、ここ、ベルティヨンがオススメです。ガイドブックにも沢山載っている有名店なれど、味は並ぶだけのことはあります。ひとつひとつのフレーバーがとても濃厚でしっかりとした味なのです。このアイスを食べるためにだけ、サン・ルイ島に立ち寄るのも納得です。月、火曜が休みなので気をつけて下さい。しかしサン・ルイ島にはベルティヨンのアイスクリームを扱うお店が複数存在するので、味だけ確かめるには、本店で行列する必要もありませんね。
今回ご紹介したお店は、かなりメジャーなお店ばかりですが、味には気難しいパリジャンが、それでも認めるお店、ということで絶大な人気を誇っているのでしょう。ですができればあんまり並びたくないもの。込み合う時間をちょっと外して行くだけで、だいぶ時間短縮になる場合もありますので、気になるお店は頑張ってチャレンジしてみてくださいね。
以上、パリナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2014-04-02