レギュイユ・アン・フェット針の祭典に行ってきました!

毎年2月に開催されるこの見本市にはフランスじゅうから手芸好きの人が集まります。布、ボタン、糸、その他の手芸用品や裁縫道具などを販売するブースが立ち並び、また、アトリエと呼ばれる、手芸講座も開かれます。

こんにちは、パリナビです。先日、パリの北東部、La Vilettera ラ・ヴィレットの見本市会場で行われた「L’Aiguille en Fêteレギュイユ・アン・フェット(針の祭典)」に行ってきました。毎年2月に開催されるこの見本市では、布、ボタン、糸、その他の手芸用品や裁縫道具などを販売するブースが立ち並び、また、アトリエと呼ばれる手芸講座も開かれます。パリのみならず、フランス全国、さらに海外からも手芸好きの人々が集まって来て、材料を購入したり、アトリエに参加したり、また、手芸仲間やお店の人たちと情報交換をしたりしています。

ラ・ヴィレットの会場

「レギュイユ・アン・フェット」が行われたのは、ラ・ヴィレット内のグランドホールと呼ばれる会場です。地下鉄5番線のPorte de Pantinポルト・ド・パンタン駅を降り、ラ・ヴィレット方面と記されている出口を上がると、すぐにこの建物が見えます。ナビが会場に着いたのは平日の午後。しかし場内は大変な混み様でした。入場料は1日券だと12ユーロ。開催4日間有効のパスは20ユーロとなります。中には地方から泊りがけで出てきて、連日、熱心に通う人もいるようです。

400を超えるスタンド、日本の手芸本や和布も

パッチワーク、刺繍、レース編み、毛糸編み、クロス・ステッチ、その他手芸に使われる材料、道具、手芸本などを売るスタンドが並び、その数は400を超えます。
おしゃべり好きなフランス人マダムたちは、お気に入りのスタンドを見つけるとお店の人たちに気さくに話しかけ、また、いろいろな質問をしてから、じっくりと気に入った材料を買います。
最近では、男性の中にも編み物や刺繍をする人が増えている、と聞いたことがあり、ナビも一度、パリに向かう郊外電車の中で、編み物をするムッシューを見かけたこともあります。でも、この会場に来ている人の90%以上は女性のよう。
日本企業や日本からの出展者もいます。パリの日本書店、ジュンク堂は日本語の手芸関係の本を並べていました。熱心に本のページをめくっているのは、フランス人マダムたち。「手芸をされている方は、たとえ日本語が読めなくても、図や写真を見れば、本に書いてあるようにちゃんと作ることができるみたいですよ」と店員さん。
ロンドンから来たユーロジャパンリンク社は、和布やさしこのキットなどを販売していました。「2004年に開かれた第一回からこの見本市に出展しています。パッチワークの材料に使うからと和布を買うお客が多いですよ。また、イギリス人は和布でも花柄の人気が高いですが、フランス人は黒の布を中心にシックな柄を好むようです」とのこと。

その場で参加申し込みができる、講習会

また、アトリエと呼ばれる小さな講習会が、場内の広めのブースで開かれています。『刺繍』、『リボン・ブレスレット』、『クロス・ステッチ』などが初心者向け、上級者用などいくつかのレベルに分かれ、各回とも1時間ほど続きます。参加希望者はその場で申し込むことができるのです。

名物イベントの速編み競争

会場中央の小さなステージでは、この見本市の名物イベントともいえる、速編み競争SPEED KNITTINGが随時、行われています。3分間の制限時間内に一番多く網目を作った人が勝ち!という競争。1回に5人が参加し、司会者がストップウォッチを押したところで、審査員が壇上に上がり、一人一人の網目の数を数えます。毎年、フランスだけではなく、他のヨーロッパ諸国やアメリカからの参加者もいるとか。参加者の年齢層も幅広く、男性もいるそう。賞品が出る、と聞いたので、競争の様子を最前列で見ていたマダムに「勝つと何がもらえるんですか?」と尋ねてみたところ、このイベントのスポンサーである、PRIMAという女性雑誌の1年間無料購読サービス、2位はこの見本市で使える5ユーロの商品券、だとか。

今年のテーマは“レース編み”

また、この見本市、毎年、テーマが決められていて、それに合わせた展示コーナーがメザニンと呼ばれる中二階の展示スペースに設置されます。本年度のテーマはレース編み。フランス北東部コドゥリーにあるレース博物館が、レース編みのドレスなどを展示していました。2008年はテーマが“日本”で、着物、日本の伝統工芸品、日本刺繍などが展示され、好評だったと聞きました。
レース編みが今年のテーマだということを知って、東京からいらしたのはボビンレース教室の先生、栗林千里さんと妹さんの合田小節さん。ボビンレースのピン、そして絹糸を展示販売されていました。
レギュイユ・アン・フェットは、毎年2月に行われますが、出展者数は年を追うごとに増え、第一回のスタンド数は70ほどでしたが、今年は400を数えました。入場者も去年は3万人を超えたといいます。日本では手に入りにくいヨーロッパ製の手芸用品が買えることができて、しかもその数、種類の豊富さは驚くばかり。手芸が好きな人は、この見本市の開催時期に合わせてパリ旅行をされてはいかがでしょうか?以上、パリナビでした。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-03-01

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