ヨーロッパ文化遺産の日☆ソルボンヌ大学に行って来ました!

毎年恒例のヨーロッパ文化遺産の日!今回は歴史あるパリ第一大学・ソルボンヌを探検してきました!

パリ第一大学。通称ソルボンヌを見学!

パリ第一大学。通称ソルボンヌを見学!

こんにちは、パリナビです。秋の文化イベントの一つ、「ヨーロッパ文化遺産の日」が今年も開催されました。ヨーロッパ全土で催されるこのイベントは、通常は立ち入ることのできない施設や、公開されていない秘蔵の品などが見学できるという貴重なチャンスです。しかも入場は無料。パリナビでもエリゼ宮やパリ市庁舎などなど、色んな場所をご案内してきましたね。
さて、今回ナビが行った場所は・・・ソルボンヌ大学!ヨーロッパでも一番古い大学の一つで、由緒ある伝統を誇る大学です。学部も多岐にわたっていて、校舎もパリ市内や郊外などに点在しています。その中でも代表的なパリ第一大学がここ、ソルボンヌ。学生でなくてもその内部が見学できるヨーロッパ文化遺産の日は逃せません。では歴史あるソルボンヌにさっそく潜入してみましょう!

カルティエ・ラタンのシンボル

カルティエ・ラタンの中心的な大学です

カルティエ・ラタンの中心的な大学です

ソルボンヌ大学は13世紀サン・ルイ王の時代に、神学者ロベール・ド・ソルボンによって発足しました。大学の正式名称はパリ大学ですが、ソルボンヌという呼び方はここから来ています。その後、ルイ13世の宰相を務めたリシュリュー卿が学長を務め、第三共和政の時代には再建築工事が行われました。カルティエ・ラタンとは、当時様々な言葉を話していた学生達の共通語がラテン語だったことからこう呼ばれているとか。現在もカルティエ・ラタン=学生街として、アカデミックなイメージを守っています。ソルボンヌはその中心にあるシンボル的な大学と言えますね!
サン・ミシェル通りには大学のドームが建つソルボンヌ広場がありますが、こちらは裏手に当たります。大学にはエコール通り沿いの入り口から入ります。では見学の始まりです!

エントランスと文学の階段から2階へ

大学エントランス

大学エントランス

建物に入るとその格調の高さにびっくり!美術館か貴族の邸宅のような広々としたエントランスホール。ソルボンヌは文学系と科学系とがあり、建物の中にもその二つの主軸が端々に表れています。正面の階段は左右に分かれていますが、見学コースはまず「文学の階段」を登って2階へ。装飾の施された優雅な階段はまるで大学じゃないみたい?手すりの彫刻にも大学らしいモチーフが刻まれています。
重厚感のある階段

重厚感のある階段

本と手がモチーフになったレリーフ

本と手がモチーフになったレリーフ

壁画にはサン・ルイ王とソルボンが

壁画にはサン・ルイ王とソルボンが

絵画も重量な文化財です

絵画も重量な文化財です

さて、2階に上がると、壁いっぱいに描かれた絵画が目に入ります。これはソルボンヌの発足から歴史をたどったものや、昔の大学の風景を描いたものです。中世当時の学問の様子がよく分かります。
次はリシュリューの間。中に入ると有名なリシュリュー卿の肖像画が出迎えます。ソルボンヌにとってこの学長の存在がどれだけ大きかったかが分かりますね。
リシュリューの間を抜けると、大学とは思えないほどの豪華なレセプションの間があります。一見するとどこかのお屋敷みたい!ここにも壁一面に絵画が飾られていて、「文学」と「科学」の文字が並んでいます。レセプションの間にもアカデミックな雰囲気が漂っていますね。
2階の見学は調印の間で終了。「科学の階段」を降りて大講義室(アンフィテアトル)に続きます。
学長を務めたリシュリューの間 学長を務めたリシュリューの間 学長を務めたリシュリューの間

学長を務めたリシュリューの間

レセプションの間。とてもゴージャスです

レセプションの間。とてもゴージャスです

文学の扉

文学の扉

科学の扉

科学の扉

学生による特別展もあり

学生による特別展もあり

調印の間

調印の間

科学の階段から1階へ下ります

科学の階段から1階へ下ります

科学の回廊と大講義室(アンフィテアトル)

大講義室(アンフィテアトル)

大講義室(アンフィテアトル)

科学の回廊には写真や絵でソルボンヌ大学の変遷を知ることができる展示があります。また、大学の衣装展示コーナーもあり。伝統的な学生のコスチュームを見ることができます。
ソルボンヌの歴史が写真でも見られます ソルボンヌの歴史が写真でも見られます

ソルボンヌの歴史が写真でも見られます

大学生のコスチューム

大学生のコスチューム

地上1階の見取り図

地上1階の見取り図

文学と科学の回廊の間にあるのがソルボンヌの見どころの一つ、大講義室。フランス語でアンフィテアトルという、円形劇場の形をした大教室です。中に入ると、その広さと議事堂のような立派な内装に感動!名前の通り円形状に広がった座席はとっても迫力があります!室内の装飾も見ごたえ満点。リシュリューをはじめ、デカルトやラヴォワジエなど医学や化学分野の偉人の彫像が大教室を見守っています。ピュヴィ・ド・シャヴァンヌによるフレスコ画も有名。まさに劇場のようなアンフィテアトルです。
教壇からの眺め

教壇からの眺め

リシュリューの像

リシュリューの像

デカルトとラヴォワジエ

デカルトとラヴォワジエ

中庭から図書館。そしてシャペルヘ

大講義室を出ると中庭があります。ここでは二つの銅像に注目。まずフランスを代表する作家のヴィクトル・ユーゴー、そしてワクチンなどの開発の第一人者、ルイ・パスツール。ここでもそれぞれの像が文学と科学を象徴しています。
ヴィクトル・ユーゴーの像

ヴィクトル・ユーゴーの像

ルイ・パスツールの像

ルイ・パスツールの像

ここから左手の校舎に入ると、リシュリューの大講義室があります。こちらはアンフィテアトルほどの規模ではないものの、大学の発展を支えた偉人の絵画や天井画などが目を引く、美術館のような立派な教室です。
2階へ上ると大学の図書館があります。こちらも文学のエリアと科学のエリアに分かれていて、歴史を感じるクラシックなつくり。テーブルに並んだランプが印象的です。こんな場所なら勉強もはかどりそう?
デカルトとラシーヌ

デカルトとラシーヌ

リシュリューの大講義室。こちらもゴージャス!

リシュリューの大講義室。こちらもゴージャス!

図書館

図書館

資料も多岐にわたっています

資料も多岐にわたっています

静かな環境で勉強できそう

静かな環境で勉強できそう

最後に見学するのはシャペル。ソルボンヌのドームに当たる部分ですね。ここには大学に大きな功績を残したリシュリューが眠っています。墓石はフランソワ・ジラルドンによる彫刻の傑作です。
以上で見学は終了!
シャペル内部

シャペル内部

リシュリューの墓石

リシュリューの墓石


さすが歴史のある大学ですね。どこを切り取っても絵になる内装と荘厳でアカデミックな雰囲気で見ごたえ抜群でした!普段は入ることができないこうした大学内部をゆっくり見学できるのはとてもレアなチャンスです。
ヨーロッパ文化遺産の日は毎年9月中旬の土日に開催。人気イベントなので行列することもありますが、その価値がある充実のプログラムです。ぜひみなさんも足を運んでみて下さいね!
以上、パリナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2022-09-21

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