ローカルバスで行く左岸の公園巡り

こんにちは、パリナビです。さて、セーヌ河の下側、いわゆる左岸には、幾つか大きな公園があります。今回は、ローカルバスを使って、左岸の主な公園をぐるりとひとまわりしてみたいと思います。バス移動ならではの窓から眺める左岸の街並みは、庶民の暮らす普段のパリの街が垣間見られ、観光バスにはない雰囲気を味わえます。
今回のコースは、6区のリュクサンブール公園から7区のシャン・ド・マルス（エッフェル塔）、15区のアンドレ・シトロエン公園、ジョルジュ・ブラッサンス公園、そして最後に14区のモンスリ公園まで。

では、リュクサンブール公園から出発しましょう。

リュクサンブール公園で朝のひととき

パリの公園ときいてまず思い浮かべる場所のひとつ。左岸の中心部にあり、アクセスも便利で、まさに都会のオアシスといった感じです。観光旅行者が多いのはもちろんですが、働く人や学生の格好のランチの場所でもあり、地元の子供たちが遊ぶ憩いの場でもあります。
夏になると、公園の真ん中にある池で、子供たちがおもちゃのボート遊びに興じる姿が見られます。
渡された棒でボートを突っついて、後は風任せという、何ともシンプルな遊び。30分2ユーロでボートが借りられます。

おもちゃの貸しボート。30分2ユーロ

公園のメインゲート、RER方面の出口から、ここが始発の82番バスNeuilly-Hôpital Américain（アメリカンホスピタル）行きに乗ります。
ヴァヴァン駅からモンパルナス駅を通り7区へ入って行きます。サン・フランソワ・グザヴィエ教会の前を通り、アンヴァリッドからエコール・ミリテールを回って、バスはシャン・ド・マルス脇のSuffren通りを進みます。このまま真っ直ぐ行くとイエナ橋を越えます。
今回はChamp de Marsという停留所で降車。この辺りはどの停留所で降りても公園に直結です。

ヴァヴァン駅を通過

サン・フランソワ・グザヴィエ教会を通過

アンヴァリッドを通過

シャン・ド・マルス公園でピクニック気分

もともとはエコール・ミリテール（士官学校）の練兵場だったこの公園は、広大な芝生の敷地。散策というよりもピクニックに向いている気がします。天気がいい日にはいろんな人達が芝生の上で思い思いに楽しんでいます。7月14日のいわゆるパリ祭には、セーヌ河の花火大会を見ようと沢山の人がこの公園にやってくるので、一大お祭り会場となります。とにかくこの辺りは旅行者がメイン。
バス停が多いので、色んな場所から乗れますが、今回は公園中央の広場からSuffren通り方向の停留所で、42番バスHôpital Européen Georges Pompidou（オピタル・ヨーロペン・ジョルジュ・ポンピドゥー）行きに乗ります。

広大な敷地

エッフェル塔にはすごい行列が

42番バスへ乗り換え

このバスはすぐお隣の15区に入って行きます。古いパリの町並みというよりは、どちらかというと近代的な雰囲気。オブジェや教会などはなく、建物の隙間からセーヌ河の方向に近代的なビルが見え隠れします。
メトロの駅でもある、Place Balardにて下車。
Balard通りを真っ直ぐ行くと、200Mほどで次の目的地、アンドレ・シトロエン公園に着きます。

アンドレ・シトロエン公園にて気球を眺めてのんびり

シトロエンの自動車工場跡は、セーヌ河まで直結の広い公園です。気球のある芝生の部分と、テーマごとに違う植物が植えてある庭園部分とに分かれます。お昼時に訪れると、近くで働いている人達がベンチで一人ランチをする姿が。芝生の部分を横断するとセーヌ河まで出ます。
庭園の部分は散策コースのようになっています。整然と手入れされた植物と癒しのひとときを過ごして下さい。

色んな角度から気球がのぞきます

庭園も見ごたえあり

温室の裏手の出口から出ると、88番バスの停留所があります。公園の前ではなく、道を渡ったｔころの、Monsouris-Tombe Issoire（モンスリ・トンビソワール）行きのバスに乗ります。

ジャヴェルを通過

盆栽屋さん？！

活気のあるヴォージラールを通過

バスはジャヴェルを回って15区役所の側を通り、西へ進んでいきます。この辺りは住宅地。観光地ではない、普段のパリの姿が見られます。
Allerayにて降車。目指すはジョルジュ・ブラッサンス公園です。
Place dAlleray（アルレー広場）からBrancion通りを下っていくと、馬の頭の門がお出迎え。そこを右へ曲がり真っ直ぐ行くと、今度は牛の像の門がお出迎え。これがメインゲートです。

ジョルジュ・ブラッサンス公園の多彩な顔

馬の頭と牛の像、これはここがヴォージラール屠殺場 だったのが由来だそうです。今回訪れる公園の中では、一番バリエーションの多い公園、という印象です。噴水あり、時計台あり、子供たちの遊戯場あり、小さな滝あり。。。操り人形劇の小屋もあり、ちょうど上演中だった様子。地元の大人や子供が集まって楽しい時間を過ごしているようです。公園の端、馬の門の横手には、毎週土日に開かれる古本市の会場が。時計台の裏から丘を登ると、小さいながらもブドウ畑と養蜂場までありました。本当にいろんな顔を持つ公園です。

馬の頭の門。Brancion通り側		人形劇もあります		古本市の会場
景色もいいのです		子供に人気		噴水と時計台

ではBrancion通りへ戻って行きましょう。Vouillé通りとの交差点で、62番バス、Bibliothèque François Mitterrand（ビブリオテーク・フランソワ・ミッテラン：国立図書館）行きに乗ります。
最後の目的地、モンスリ公園へ向かいましょう。
バスはすぐ14区へ入ります。アレジア通り沿いは、衣料品のお店が多く、在庫を安く売っているお店も見かけます。メトロのアレジアの交差点には教会が。この辺りもパリの生活の匂いがします。
René Cotyにて下車。René coty通りを南へ300Mほど、モンスリ公園があります。

アレジア通りはファッションの店が多い

アレジアの教会を通過

Rene Cotyにて降車。南へまっすぐ

モンスリ公園です

広々した芝生。RER線が下を通る

公園の出口は複数ありますが、リュクサンブールへ戻るならば、Reille通りからAlésia通りへ再び出て、21番バスのGare Saint-Lazare（サンラザール）行きに乗ります。このバスはサン・ミシェルやオペラを通ってサンラザールへ行くので便利です。

いかがでしたか。一口に公園と言っても、それぞれが違う個性を持ち、比べてみるのも面白いものです。ちなみに全部周っておよそ6時間。どこでたっぷり時間を使うかはそれぞれお好みで。特に最後の2つの公園はパリジャンの生活の様子がより感じられる場所です。
バスを使っての移動は多少時間がかかりますが、区によって、地域によって雰囲気が変わるのをぜひ感じて下さい。
天気の良い日にぜひチャレンジしてみませんか。
以上パリナビでした。