パリの魅力を感じてみよう~セーヌ川の橋

橋から見るパリの歴史、文化、芸術。

こんにちは、パリナビです。パリの街を縦断するように流れるセーヌ川、そしてそこにかかる数々の橋、これらはパリらしい風景を切りとろうとしたとき、必ずといっていいほど写真や絵画の被写体となります。美しい姿は多くの人の心をつかんでいます。また、いくつかの橋を含むセーヌ河岸は、世界遺産にも登録されています。ちなみに、パリではセーヌ川をはさんで北側Rive Droite (左岸) 、南側がRive Gauche (右岸) と呼ばれ、街並みや住人の雰囲気も、そしてそこに息づく文化も異なります。“この橋を渡ると、また違うパリの顔に出会える”そんな魅力と役割を持つのが、パリの橋たちです。
今回パリナビでは、セーヌ川にかかる数々の橋にスポットを当ててご紹介してみたいと思います。それでは早速いってみましょう♪
フランス語で橋は“Pont (ポン) ”といいます!

フランス語で橋は“Pont (ポン) ”といいます!

様々な歴史が刻み込まれています。

様々な歴史が刻み込まれています。

セーヌ川にかかる主な橋

こちらから望むエッフェル塔は圧巻、メトロも通っています。Pont de Bir-Hakeim (ビル・アケム橋)
橋は2階建ての構造になっていて、1階は歩行者と車、2階にメトロ6号線が通っています。橋の半ばには白鳥の小径という中州へと続く入り口があります。こちらの橋の途中の展望台からのエッフェル塔の眺めは素晴らしく、結婚の記念写真をとるカップルの姿をよく見かけます。また多くの映画や写真の舞台として使われていて、この橋の持つ芸術的な魅力を伝えています。
橋の上にはメトロ6号線が走っています。

橋の上にはメトロ6号線が走っています。

15区側から見た、反対側(16区側)の景色です。

15区側から見た、反対側(16区側)の景色です。

高い芸術性をもつ橋の一つです。

高い芸術性をもつ橋の一つです。

橋の途中のテラスから望む景色!

橋の途中のテラスから望む景色!

白鳥の小径

白鳥の小径

Pont d’Iena (イエナ橋) 
右岸側のシャイヨー宮からエッフェル塔のふもとへ向かって一直線に伸びる橋です。5つのアーチから成る石造の橋で、全長155mあります。橋に施された鷹の装飾は、フランスを代表する芸術家によって制作されました。また世界遺産に登録されているセーヌ河岸はこの橋からスタートします。パリ20キロマラソンはこちらの橋のたもとからスタートします。
エッフェル塔のふもとから延びる石造の橋です。 エッフェル塔のふもとから延びる石造の橋です。 エッフェル塔のふもとから延びる石造の橋です。

エッフェル塔のふもとから延びる石造の橋です。

金色に輝く橋の装飾は圧巻です。

金色に輝く橋の装飾は圧巻です。

ロシア皇帝からの壮大な贈り物 Pont Alexandre Ⅲ (アレクサンドル3世橋)
こちらは時のロシア皇帝アレクサンドル3世と、フランス大統領サディ・カルノの両氏で結ばれた友好の証として誕生した橋だそうです。橋の建設は、1900年のパリ万博にあわせて建設され、万博という同じ目的で建設されたGrand palais (グラン・パレ) とPetit palais (プティ・パレ) (右岸側)とナポレオンの墓所、Invalide (アンヴァリッド) (左岸側)を結びました。橋は華麗な、金色に輝く装飾でも知られています。
Pont de l`Alma アルマ橋 
パリ8区と7区を結んでいます。クリミア戦争のアルマの戦いから命名されたそう。また、8区側の橋の入り口には、こちらのすぐ隣のトンネル内でなくなった、ダイアナ元皇太子妃を追悼する自由の炎のモニュメントがあります。Bateaux Mouches (バトームーシュ) 社によるセーヌ川クルージングはこちらの橋の袂から出発します。
個性的な街灯です。

個性的な街灯です。

セーヌ川クルーズのスタート地点です。

セーヌ川クルーズのスタート地点です。


Pont des arts (芸術橋) 
右岸のルーヴル美術館の目の前から延びるこちらの橋、その名も芸術橋です。他の橋に比べ華やかさや知名度はあまりありませんが、こちらの橋にはパリらしさが溢れていると、感じます。
ルーブル美術館を出たところに橋があります。 ルーブル美術館を出たところに橋があります。

ルーブル美術館を出たところに橋があります。

パリ最古の橋、Pont Neuf (ポンヌフ) と、セーヌ中洲を結ぶ橋たち 
セーヌ川の中州部分、シテ島と、サン=ルイ島は右岸側 は4本、左岸 側は5本の橋でつながってます。うち、シテ島の西側と右岸を結んでいるポンヌフはパリ最古の橋として知られています。数々の映画の舞台にもなりました。ちなみに2番目に古いのがPont Marie (マリー橋) 、3番目はPont Royal (ロワイヤル橋) だそう。
右岸と中州を結ぶ橋、Pont Louis-Philippe (ルイ・フィリップ橋)

右岸と中州を結ぶ橋、Pont Louis-Philippe (ルイ・フィリップ橋)

同じく右岸と中州を結ぶ橋、Pont Notre Dame (ノートルダム橋)

同じく右岸と中州を結ぶ橋、Pont Notre Dame (ノートルダム橋)

左岸と中州を結ぶ橋、Pont au Double (ドゥブル橋)

左岸と中州を結ぶ橋、Pont au Double (ドゥブル橋)

最も美しい橋は・・・

パリのシンボルとして知られるセーヌ川は、全長780キロメートルの川で、フランス国内ではロワール川に続いて2番目に長い河川です。パリを横断した川は、北上し、ノルマンディー地方の河口に流れ着きます。セーヌ川にはパリ市内だけで合計37の橋が架かっていますが、パリの橋の中で最も美しいといわれている橋が、アレクサンドル3世橋なのだそう。
パリで2番目に長いセーヌ川は、季節や場所、時間や天気によって、様々な表情をみせます。 パリで2番目に長いセーヌ川は、季節や場所、時間や天気によって、様々な表情をみせます。 パリで2番目に長いセーヌ川は、季節や場所、時間や天気によって、様々な表情をみせます。

パリで2番目に長いセーヌ川は、季節や場所、時間や天気によって、様々な表情をみせます。

芸術の舞台に 

ポンヌフを舞台にした映画は世界的に有名。

ポンヌフを舞台にした映画は世界的に有名。

叙情的な雰囲気と独自の魅力を持つパリの橋たち。それらは、写真や絵画の被写体としてだけなく、新旧の芸術の舞台になってきました。そしてその都度新しい歴史を刻んできました。代表的なものを挙げていきましょう。
今から約20年前に公開されたフランス映画、“ポンヌフの恋人”は世界的に知られる名作です。
詩人のギヨーム・アポリネームが詠った詩で知られる“ミラボー橋”。悲しい恋物語です。以後、この詩がシャンソンでも歌われています。

橋を見て行きたい人には、セーヌ川クルーズがオススメ!

セーヌ河のクルージングができる遊覧船会社は数社あります。名日はその中では歴史の古いバトームッシュ社で挑戦してみました。乗船ポイントはアルマ橋右岸側のたもとにあります。ちなみに下船ポイントも同じ場所です。30分に一本の割合で出航していて、クルージングの時間は約1時間10分です。遊覧のみの乗船のほかに、ランチやディナーを楽しみながらクルージングができるプランもあります。
セーヌ河岸は世界遺産にも登録されています。16区と7区を結ぶイエナ橋から4区と5区を結ぶPont Shelly (シュリー橋) までの約8キロがその登録の対象になっているエリアだそうです。
橋の下を通過するので、細かい所をみることができます!新しい発見があるかも! 橋の下を通過するので、細かい所をみることができます!新しい発見があるかも!

橋の下を通過するので、細かい所をみることができます!新しい発見があるかも!

世界遺産エリアも存分に楽しんで♪ 世界遺産エリアも存分に楽しんで♪ 世界遺産エリアも存分に楽しんで♪

世界遺産エリアも存分に楽しんで♪


散歩中、右岸から左岸へ橋を渡ろうとした時、橋架に無数の錠前がかけてあるのを見つけました。近寄ってみると、錠前にはカップルの名前が書かれていました。思いを込めてここに託すと、何か望みがかなうというジンクスがあるのでしょう。でもパリの橋の持つ魅力を考えたとき、不思議と納得している自分がいました。パリの人々にとって、セーヌ川とそれにかかる橋たちは、彼らの想うパリと切っても切り離せない、そんな関係なのだと思います。以上ナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-10-10

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