生まれ変わったフランス国立図書館「リシュリュー館」を見学してみよう!

伝統あるフランス国立図書館・リシュリュー館が装いも新たにオープン!重厚な閲覧室や貴重な展示のある美術館など見どころ満載です!

伝統ある図書館!

伝統ある図書館!

こんにちは、パリナビです。2022年9月、10年以上の改装期間を経てフランス国立図書館「リシュリュー館」が一般公開されました。たくさんの貴重な蔵書が収められているフランス国立図書館はとても由緒ある図書館で、その歴史は中世にまでさかのぼるぐらい。現在フランス国立図書館というと13区のビブリオテーク(名前のとおり図書館というエリア)を指すことが多いのですが、このリシュリュー館はもっと歴史が古く、建物も内装も学術的な雰囲気を醸し出しています。今回のリニューアルと同時にリシュリュー館内には美術館もオープンしました。ギリシャ、ローマ時代の美術品や中世の蔵書を見学できるスポットとして注目を集めています。ではフランスの知の倉庫、国立図書館リシュリュー館を探検してみましょう!

20000冊以上の蔵書に圧倒!の閲覧室

大閲覧室(Salle Ovale)

大閲覧室(Salle Ovale)

広々とした空間に20000以上の蔵書

広々とした空間に20000以上の蔵書

リシュリュー館の出入り口は2か所ありますが、入館するときはヴィヴィエンヌ通り沿いの入り口から、荷物検査を通って入りましょう。建物に入るとすぐに窓口があり、美術館のチケットはここで買うことができます。
ではさっそく美術館へ・・・と、その前に!美術館へ入る前にまず見学したい場所があります。それは1階にある大閲覧室。ラ・サル・オヴァール(La Salle Ovale)という名前の通り、楕円形の広々とした閲覧室。入った瞬間にその大きさと迫力の蔵書に圧倒されてしまいます!天井には楕円形の窓とそれを囲む円形の小窓がついていて、自然光がうまく取り入れられているんですよ。白いアーチ型の柱がより天井の高さを演出。その柱の間には壁いっぱいに蔵書が並んでいて、まさに知識の宝庫のような重厚感があります!
気になる本の数はなんと20000点以上。中でも特筆すべきなのは9000冊というおどろきのマンガコレクション。1830年に初めて発行されたマンガから現在でも読み続けられている人気のシリーズ、そして各国のマンガまで、膨大な数の作品がそろっているんです!この大閲覧室は誰でも無料で利用可能。大人や学生さんだけでなく、子供も楽しみながら利用できる閲覧室です。ナビが訪れた時もたくさんの利用者がいましたが、みなさん勉強や読書に集中しているため、しーんと静まりかえっていました。けっして入りにくい雰囲気ではないので気軽に見学してみてください。一見の価値ありの素晴らしい閲覧室です!
棚のディスプレイもお洒落

棚のディスプレイもお洒落

ステンドグラスの天井

ステンドグラスの天井

漫画の蔵書はなんと9000!

漫画の蔵書はなんと9000!

みんな真剣な様子で勉強しています

みんな真剣な様子で勉強しています

ギリシャ・ローマの美術品を収めた展示室

2階が美術館

2階が美術館

ギリシャ・ローマ時代の美術

ギリシャ・ローマ時代の美術

ではいよいよ美術館へ。美術館はらせん階段を上がった2階にあります。大小合わせて7つの展示室に分けられていて、美術品は歴史の時系列にそって見学するようになっています。
一番最初の展示室は円柱の間。ここにはギリシャとローマ時代に作られた壺やお皿、彫刻などの美術品を展示しています。この時代の文明や文化、時には流行りの髪型まで知ることができる資料です。神話に基づいたデザインなども興味深いですね。
次の展示室は銀製の食器や宝飾品など貴金属の美術品が並びます。中世の王侯貴族の所持品が数多く展示されていて、その保存状態のよさに感心します。中でもノルマンディー産の銀食器類はとても貴重な資料です。宝飾類も銀の彫刻が施された耳飾りやカメオのペンダントトップなど、今見ても衰えない素敵なデザインがいっぱい。
エジプト関連の展示もありました! エジプト関連の展示もありました!

エジプト関連の展示もありました!

ギリシャ神話も重要なモチーフ。こちらはヘラクレス ギリシャ神話も重要なモチーフ。こちらはヘラクレス

ギリシャ神話も重要なモチーフ。こちらはヘラクレス

中世の銀食器やアクセサリーなど、貴重品の展示も 中世の銀食器やアクセサリーなど、貴重品の展示も 中世の銀食器やアクセサリーなど、貴重品の展示も

中世の銀食器やアクセサリーなど、貴重品の展示も

貴金属と言えばメダルのコレクションも見ておきたいですね。バルテルミーの間には彫金の技術が冴える硬貨やメダルの展示がそろっています。金と銀を組み合わせて立体感を出したローマ史は目にも鮮やか。偉人や宗教をかたどったメダルや硬貨も数多く取り揃えてあります。バルテルミーの間は昔の図書室を思わせる落ち着いた雰囲気です。
次のルイ15世の間には、王家のコレクションをはじめ太陽王ルイ14世の肖像画を展示。残念ながら入り口までしか入れませんが、王家のサロンのようなエレガントな展示室です。
バルテルミーの間 バルテルミーの間 バルテルミーの間

バルテルミーの間

気品漂うルイ15世の間

気品漂うルイ15世の間

太陽王ルイ14世の肖像

太陽王ルイ14世の肖像

中世の本好きはここへ!お宝がいっぱいのギャルリー・マザラン

中世の学術が一堂に会するフロア

中世の学術が一堂に会するフロア

この回廊は必見です!

この回廊は必見です!

美術館の見どころの一つと言ってもいいギャルリー・マザラン。ギャルリーという名前の通り、長い廊下状の展示室です。両脇には中世の手書きの写本が保存状態もよくたくさん並んでいます。通路の真ん中には当時の画家や彫刻家の技術を垣間見られるオブジェも展示。特にギャルリー中央にある天体地球儀は、主に神話をモチーフとした表面の絵に立体の星を重ねた貴重な作品です。そして天井全体に描かれたギリシャ神話の絵画にも注目。このギャルリー・マザランは、絵画や彫刻に書物など、中世の知恵の結晶を集めたお宝の貯蔵庫です!
これが全部手描きというのが驚きですね これが全部手描きというのが驚きですね これが全部手描きというのが驚きですね

これが全部手描きというのが驚きですね


図書館内にはまだまだいろんな部屋がありますが、学生のみや研究者専門のエリアになっている部分もあります。どっしり崇高な建物にアカデミックな雰囲気が加わって、他の美術館とは一味違う楽しみ方ができます。また、外には緑が多い中庭があり、併設のカフェで気軽にお茶タイムもできます。図書館の利用者は学生さんの多い印象で、歴史ある図書館が今なお現役で活躍しているのがよく分かります。
開館日は閲覧室など図書館部分が月曜から土曜日まで、美術館は火曜日から日曜日。立地的にもオペラ座界隈でアクセスも便利です。観光のついでにフランスの知識の宝庫を訪れてみてはいかがでしょうか?
以上、パリナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2023-04-26

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