エコライフの切り札として期待大!
こんにちは。パリナビです。今回パリナビでは、2011年12月5日に、パリを含むIle de France (イル=ドゥ=フランス圏) でサービスを開始した、レンタカーサービス“Autolib’ (オートリブ) ”をとり上げたいと思います。こちらのサービスは、従来のレンタカーとは目的も仕組みも全く異なるものなんです。そして、今回の導入を通じて、国や人々の環境への取り組む姿勢が、垣間見えるんです。その理由は・・・?!早速ご紹介していきましょう。
※イル=ドゥ=フランス圏は、パリを含む8つの県からなる地域圏です。首府はパリ、人口は約1200万人です。
エコ活動の切り札!
様々な注目を集めてスタートした今回のレンタカーサービス、キーワードは、ずばり“電気自動車”と“セルフサービス”です。
100%電気で動く車です!
○電気自動車
まず、導入されたのは、Balloré社のBluecarという名称の車で、すべて100%電気で動く車なんです!電気で走るので、二酸化炭素の排出がゼロです!
華やかで観光客で常ににぎわうパリも、都会であるがゆえの心配事は他の大都市と大体同じ。駐車場不足、排気ガスによる大気汚染、交通渋滞、東京も同じですよね~。その問題を一気に解決できる切り札!と期待されているんです。
とあるステーション。本当にセルフサービス!
○セルフサービス
そして、もうひとつのキーワードは“セルフサービス”。街角にある無人のステーションで、登録やレンタル、返却、すべての手順が可能なんだそう。すべて簡単にできるとの事ですが、どうでしょうか・・・説明は下記のパートでざっくりとしていきますね!ちなみにステーションには車のレンタル、返却のみが出来るステーションと、登録手続きが出来るステーションがあり、後者には、スタッフが常駐して、質問になどに答えてくれるそうです。ちなみに、Autolib’とはAutomobile (自動車) のAutoとLibre service (セルフサービス) のLibの部分をつなげてできた名称です!
においもありません!
ちなみにこの自動車は、騒音が全くないそうなんです。上記にプラスして騒音軽減にも役に立ちそうですね。ただ、あまりにも静かなので、車が近づいていることに歩行者が気がつかず、危ないことがあった!という話もちらほら聞きます。新しいことには新たな注意が必要ですよね。皆さんもパリ旅行の際には、くれぐれも気をつけてくださいね!
注目の数字!
250台 のBluecarが第一弾として設置されました。
250ステーション が設置されました。
26000トン の二酸化炭素を1年間で削減可能です。
22500台 の家庭用車が減少する予定。
5000人 がすでに登録。
250キロメートル 一回の充電で走れます。
内容や使い方を簡単にお伝えします。
まずステーションを探します。
Autolib’を利用するには、まず新規登録が必要です。必要書類は、フランス国内で有効な免許証と、身分証明書、クレジットカードです。登録専用のステーションが見つけ、その中に設置してある機械にて手続きを開始します。スクリーンを通じてコールセンターの担当者と直接話が出来るので、一緒に手続きを進めていきます。すべて完了するとバッチがもらえるので、そのバッチを使って車を始動させる、という感じです。ただ今のところ、英語でのサービスはまだまだ普及していないようです・・・ちなみに登録できるコースには1年間有効、1週間有効、1日有効なものと3タイプあります。旅行者には大体1週間か1日ですよね。料金は1週間で基本料金が15ユーロで、1時間だと10ユーロです。プラスどちらも13ユーロ (1H) の時間単位の利用料金がかかります。
運転できる範囲はイル=ドゥ=フランス圏内です。範囲から出てしまうと、アラームがなる仕組みになっています。
そして、各地にあるステーションを出発し、別の好きなステーションで降りることが出来ます。(ステーションに空きがあれば。) ちなみに、電気自動車を個人で所有する人は、街頭のステーションのどこでも充電をすることが出来るそうです (有料です) !
このマークがBluecar用の駐車スペースです。
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使い方が大きく表示されています。
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どこにあるの?
パリ3区市役所前にあるステーション。
今回はサービス開始と同時に、パリならびにイル=ドゥ=フランス圏の46の市町村にて導入されました。そしてパリ市内では、計180ステーションからスタートしました。街を歩いていると、所々にステーションがあります。たとえば、北マレ地区や、エルメスやカルティエの本店のあるフォーブル・サントノレ通りにもステーションを見つけましたよ。好きなところから、また好きなところで自由に乗り降りできるなんて、大きい荷物を持っているときなんか、うまく使えばとっても便利ですよねえ。そんなわけで外国人へ向けたサービスもますます頑張ってほしいものです!
これからの展望は?
建設中のステーション。
今回第一弾として、計250台のBluecarが設置されスタートしました。2012年6月までには2000台車、1100ステーションへの増大が計画されているそうです。特にパリ市では徐々にステーションを増やしていく予定で、約500の設置を予定しているそう。また、ステーションに常駐するスタッフ数も1000人まで増員予定だそうです。
いかがでしたでしょうか。パリにはすでに市が運営する自転車のレンタサービス、“Velib’ (ヴェリブ) ”があり、パリジャンに愛用されています。今回の電気自動車のレンタサービスとなると、またスケールが違う大きなプロジェクトですよね!先日のニュースで、2012年にガソリンの値段がさらに値上がりすることが確実、と報道されていました。そんなときこそ、ガソリンいらずのこちらの電気自動車は、さらに活躍するのではないでしょうか?!この先どんな風に受け入れられていくのか注目し、パリナビでもまたとり上げていけるといいな、と思っています!以上パリナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2012-02-23