セーヌ河の橋を歩こう!

セーヌ河の上流に架かる橋を歩いてみましょう!

こんにちは、パリナビです。パリのシンボルであるセーヌ河には、いったい何本の橋がかかっているでしょうか?答えはパリ市内で37本。その中には、自動車、歩行者用の橋から、歩行者専用、また鉄道専用の橋まで色々です。パリの橋で有名なものといえば、ポンヌフ、ビル・アケム橋、芸術橋などでしょうか。シテ島を真ん中にしてセーヌ河の下流、地図上で左側には、観光名所となっている有名な橋が沢山。では、セーヌ河上流にはどんな橋があるでしょうか。今回は、地図上の右側、13区から出発して、シテ島までセーヌ河岸を散歩してみましょう。

再開発エリアと歩行者専用橋

シモーヌ・ド・ボーヴォワール橋

シモーヌ・ド・ボーヴォワール橋

13区のセーヌ河沿いは、昔は工場地帯でしたが、ここ数年で再開発が盛んに行われ、ビル群が立ち並ぶ近代的なエリアに変わってきました。その中でも一番目を引く建物といえば、ビブリオテーク・ナショナル、国立図書館です。4つの建物がちょうど本を開いた形で向かい合って建っています。この国立図書館の目の前に架かるのは、シモーヌ・ド・ボーヴォワール橋。2006年に完成した、セーヌ河の橋でも一番新しいものです。その特徴は歩行者と自転車専用の橋であること。そして、2重構造の橋板がうねるように交差し、セーヌ河岸、河沿いの道路、そして国立図書館とベルシー公園の入り口、という、3階建ての入り口がある、ユニークな設計です。表面は板張りのデッキのようになっていて、歩行者にはとても快適。ランニングや散歩をする人の姿もよく見かけます。両岸にはエレベーターまで設置してあるあたり、さすが近代的ですね。
国立図書館が目の前に

国立図書館が目の前に

さて、図書館側から橋を渡って行くと、向こうに見えるのはベルシー公園。公園に入る場合は橋の一番上まで出ましょう。そのままセーヌ河岸を行く場合は橋の途中から下に向かって降りて行きましょう。

13区から5区に向かうセーヌ河岸敷はかなり広く、夏にはオープンカフェやバーが並びます。春先から夏にかけては散歩には気持ちの良いエリアです。セーヌ河に浮かぶプールや、アール・リュディックというエクスポの会場が入った複合施設など、再開発エリアにはまだこれからも沢山の進化がありそうです。
向こう側はベルシー公園

向こう側はベルシー公園

近代的な建築の図書館 近代的な建築の図書館

近代的な建築の図書館

アール・リュディック

アール・リュディック

セーヌに浮かぶプール

セーヌに浮かぶプール

ベルシー体育館

ベルシー体育館

セーヌ河を渡るメトロ

ベルシー橋

ベルシー橋

ベルシー橋やオーステルリッツ高架橋は、メトロがセーヌ河を横断する光景が見られます。ベルシー橋はメトロ6号線が走り、そのすぐ下は自動車道と歩行車道になっています。反対にオーステルリッツ高架橋はメトロ5号線専用。大きなアーチが美しい橋です。ちなみにメトロの中からセーヌ河を横断するのもなかなかオツですよ。他にも河を横断するメトロは6号線の通るビル・アケム橋もありますね。
ベルシー橋

ベルシー橋

オーステルリッツ高架橋

オーステルリッツ高架橋

守護聖人のいる橋

トゥルネル橋

トゥルネル橋

5区に入って、セーヌ河岸の様子も昔ながらの雰囲気に変わって来ました。トゥルネル橋は、5区とセーヌ河の島のひとつであるサン・ルイ島を結ぶ橋です。この橋からは、もうひとつの島、シテ島の端が目の前に見えます。セーヌ河が二股に分かれるところが見えてとてもきれいですよ。橋の5区側の方には、パリの守護聖人である、聖ジュヌヴィエーヴの像が立っています。橋の上からでは顔は見えません。河岸へ降りて横から見てみると、確かに一番上のところにセーヌ河の上流の方を向いて像が立っています。トゥルネル橋を渡るとサン・ルイ島の真ん中に出ます。シテ島とはまた違って少し落ち着いた雰囲気があります。そのまままっすぐ突っ切ると、今度はマリー橋へ。こちらを渡れば、マレ地区のある4区に出ます。
トゥルネル橋

トゥルネル橋

聖ジュヌヴィエーヴの像

聖ジュヌヴィエーヴの像

シテ島の先端が見える

シテ島の先端が見える

サン・ルイ島の一番下流にかかるのはルイ・フィリップ橋。7月革命で王位に就いたルイ・フィリップが礎石を置いた橋として知られています。サン・ルイ島の端からシテ島の様子が見えます。この辺りの整然とした街並みは気持ちがいいものです。4区側へ渡ると、こじんまりとした可愛らしい雰囲気のあるバール通りや、お洒落なルイ・フィリップ橋通りへ出ます。このままマレ地区へ入ってしまうのもありですが、今回は反対側へ渡ってシテ島へ向かいましょう。
ルイ・フィリップ橋

ルイ・フィリップ橋

4区のお洒落な界隈に続きます

4区のお洒落な界隈に続きます

ノートルダムを望む橋

アルシュヴィシェ橋

アルシュヴィシェ橋

ノートルダム大聖堂があるのは、シテ島の中でも上手にあたります。そのシテ島の最上流にかかるのが、アルシュヴェシェ橋。大聖堂を裏側から見る形になりますが、写真を撮るにはベストポイント。とても絵になります。そんなわけで沢山の人がここでノートルダムの姿を写真に収めています。
ちなみに橋の欄干には、南京錠がびっしりとかけられています。最近ではこれを問題視する声もあるようですが、なかなか取り締まるのも難しそうです。
さて、ノートルダムのすぐ側にかかるとても小さな橋があります。それはドゥブル橋。昔は橋の上に病棟が建てられていました。一般人への橋の通行料は2(ダブル)ドゥニエ必要だったことから、ドゥブル橋と呼ばれるようになりました。19世紀後半に今のようなアーチ型の橋に建て替えられましたが、貫禄のあるノートルダム大聖堂を横に見るのはかなりの迫力。ベンチもあるのでノートルダムを眺めながら一息つきませんか。
ドゥブル橋から見たノートルダム

ドゥブル橋から見たノートルダム

アルシュヴィシェ橋

アルシュヴィシェ橋

ドゥブル橋

ドゥブル橋



この先、シテ島の一番下流の端に、ポンヌフがかかります。
橋といってもそれぞれに歴史も違って個性がありますね。橋の途中から見るセーヌ河もポイントによって景色が違ってきます。また、下の河川敷に降りて橋を見上げながら散歩するのもパリの別の角度が見えていいですよ。特に中心部は遊歩道のようになっている場所もあるので、暖かい季節にはとてもオススメです。
どの場所でも絵になるのがパリの橋。皆さんもぜひ散策してみてくださいね。
以上、パリナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2014-02-05

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