パリで過ごすクリスマスをご紹介!
こんにちは、パリナビです。一年中でパリが最も華やかに彩られる季節といえば、それはやっぱりノエル=クリスマスの時期ではないでしょうか。街角のショーウィンドウはクリスマス一色になり、大通りから小さな商店街まで、通りにはイルミネーションが輝きます。街を歩くだけでもワクワクした気分になりますね。パリではどのようにクリスマスを過ごすのでしょう?そしてこの時期にパリを旅行する時のお役立ちポイントなど、今回はパリのクリスマス事情をお話ししたいと思います。
フランス人にとってクリスマスとは
パリのような大都市ではすでに多種多様な民族が住んでいるとはいえ、基本的にはカトリックの国、フランス。24日のクリスマスイブの夜は、家族と一緒に夕食を取り、一緒に過ごすというのがパターンです。そして深夜のクリスマス・ミサに出掛けます。普段教会に行かない人達も、この日は特別にミサに行くこともあるようです。地方からパリに出てきて住んでいる人は実家の親もとで過ごすのが大半。そのため、24日に向けて帰省ラッシュが始まります。パリ市内の主要な駅は沢山の人でごったがえします。日本の年末年始にちょっと似ていますね。というわけで、実はこの季節のパリはいつもより人が少ないのです。
逆に日本のように友達や恋人と過ごすのは大晦日から新年にかけて。日本と逆ですね。
フランス人が一番買い物をする時期
BHVのショーウィンドウ
フランスのみならずヨーロッパにとって、今の不況はかなり深刻な状況です。特に物価の値上がりは庶民のお財布には大きな打撃になっています。
にも関わらず、統計によると、プレゼントや食事など、フランス人がクリスマスに費やす費用は平均すると600ユーロ以上と意外と大きいのです。日頃お金にはシビアなフランス人ですが、クリスマスはやはり特別と言えそうですね。
プレゼントといえば、こちらでは買ったものを自分達で包装するのは普通。そのため、この時期になると、スーパーや雑貨屋さんなどでは、色とりどりの包装紙が売られています。お店で包装してもらうのもいいですが、自分で選んだ包装紙でプレゼントを包むのも心がこもっていていいですね。
家庭ではもみの木を買って、その下にプレゼントを置いていきます。子供たちはそれを見ながらクリスマスの日が来るのを楽しみに待つのです。
家庭ではどんなものを食べるの?
この時期にスーパーで巨大な売り場を展開するのが、フォアグラとチョコレート。この二つは、フランス人にとってはクリスマスのマストアイテムのようです。チョコレートはクリスマス仕様のパッケージになり、家族用サイズの大きな箱で売られています。フランス料理といえばフォアグラというイメージがありますが、フランス人にとってもやっぱり高級食材、普段から食べるものではないので、このときばかりは特別な贅沢として奮発するのです。
他には牡蠣やホタテなどのシーフードも売り場を拡げます。
そしてメインといえば七面鳥。これはもう沢山レシピがあって、各家庭それぞれの味があります。
七面鳥ではなく鶏肉を使うこともありますが、中でもシャポンという種類の鶏は、クリスマスの食材としてとても人気です。
クリスマス仕様のチョコレートがずらり
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クリスマスといえばフォアグラ
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12月に入るとパリ中のあちらこちらで見かけるようになるのが、マルシェ・ド・ノエル=クリスマス市です。一番有名なのは何と言ってもシャンゼリゼ通りのマルシェでしょう。凱旋門からコンコルド広場まで、並木を彩るイルミネーション、そして道の両側にずらりと並んだ楽しくて可愛らしいお店たち。ここを歩くだけでも、たっぷりクリスマス気分が味わえ、おみやげが沢山見つかること請け合いです。
このマルシェ・ド・ノエルの楽しみは、ショッピングばかりではありません。様々な食べ物、飲み物の屋台もあるのが、食いしん坊にとっては嬉しいところ。外の寒い中で食べるのがまたオツです。
少し例を挙げてみましょう。
ホットワイン(Vin Chaud):だいたい3ユーロぐらいで売っています。寒空にはこれが一番。
タルティフレット(Tartiflette):サヴォワ地方料理。じゃがいもとベーコンとたまねぎにチーズを加えた、かなりこってりとボリュームがある料理。7ユーロほど。
ワッフル(Gauffre):こちらではゴーフルと言います。焼きたての温かいものに色んなトッピングができます。街角で買うよりより少し割高の5ユーロぐらい。
ブール・ド・ノエル(Boule de Noël ):ギモーヴというマシュマロのようなお菓子をチョコレートでコーティングしたもの。1つ1ユーロほど。
ぜひ皆さんも試してみて下さい。
ホットワイン
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タルティフレット
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定番のワッフルにクレープ
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ブール・ド・ノエル
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クリスマスのパリをどう過ごす?
コンコルド広場の観覧車
ギャラリー・ラファイエットのイルミネーション
ではこの時期にパリを旅行する場合、どんな過ごし方ができるでしょう?
クリスマス前なら、何といっても街歩きやウィンドウショッピングでしょう。中でもギャラリー・ラファイエットやプランタンのデコレーションは一見の価値あり。
街角の花屋やスーパーの店頭で売られているもみの木(サパン・ド・ノエル)も気分が出ます。
さて、クリスマス当日ですが、24日から26日にかけては、早くに閉店したり休みになるお店がほとんどです。特に25日は街中がしんと静まり返ってしまいます。日本のような華やかさを期待したらがっかりするかもしれません。
街角で売られるもみの木
レストランなどは開いているかどうか事前にチェックして予約されることをお勧めします。お店によってはクリスマスメニューも用意しているところもありますが、お値段もいつもより割高になる可能性大です。外出するなら、先ほどお話したマルシェ・ド・ノエルなどはいかがでしょうか。あと、24日のクリスマスミサに行ってみるのもいいかも知れませんが、深夜になるので防犯には気をつけて下さい。
また、クリスマス直前になるとパリ市庁舎のアイススケートリンクがオープンします。靴の貸し出しは5ユーロですが、入場は無料。夜10時までオープンしています。
フランスのクリスマスはイベントというより宗教行事なので、日本とは一味違う厳粛なムードが味わえることでしょう。
ただ、クリスマス当日はやはり街自体がしんとしてしまうので、ショッピング優先でパリを旅行したいという人には、11月終わりごろから12月上旬に色んなお店で特別セールをしている時期か(その頃にはシャンゼリゼのマルシェ・ド・ノエルもオープンします)、年明けの普段のパリに戻り、セールが始まる時期にショッピングなどの方が満喫できるのではと思います。
パリの人よりも観光客の方が増える時期で、特に年末は治安も悪くなるので、防犯対策をしっかりして、クリスマスのパリを楽しんでください。
以上、パリナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2012-12-19